3・広州市場と異文化理解

6・文化の多様性と普遍性
2011.10.26. 帝京・文化人類学Ⅱ
6・文化の多様性と普遍性
2011/10/26 - [2]
民族と文化
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世界中では、さまざまな人々(集団)が、それぞれ独自
の文化を持って暮らしている
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「家族」のような小さな単位で成立する文化もある
都道府県や市町村など「地域」の単位で成立する文化もある
もっと大きな、国や国を超えたグローバルな単位で成立する文化
もある
そうした人々の集団の単位の一つに「民族」がある
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民族はしばしば「国」やそれに近い自治システムを持とうとする
民族は基本的に「同質の文化を持つ」というふうにみなされる
国がただひとつの民族からなれば「単一民族国家」、複数の民族
が入り混じっていれば「多民族国家」になる
ざっくりとした数え方をすると、「国」の数は200~250、「民
族」の数は600~2,000、「言語」の数は2,000~6,000
6・文化の多様性と普遍性
2011/10/26 - [3]
文化の多様性と普遍性(1)
普遍性
1.
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たとえば「人類」であるかぎり、どこかで共通点はあるはずで、
なにかしらわかり合える部分はあるだろう(人類皆兄弟)
また、地球上で暮らすひとびとが持っている文化に違いはあれ
ど、ひとが「文化を持っている」こと自体は普遍的であろう
多様性
2.
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とはいえ、個々のひと・文化の特徴はさまざまであろう(十人
十色)
そして、その多様性を認めることは、おそらく大事なことだろ
う(文化相対主義)
6・文化の多様性と普遍性
2011/10/26 - [4]
文化の多様性と普遍性(2)
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「普遍性」を重視しすぎると、それぞれの文化の細かな
差異を見落としてしまうことになる
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「多様性」を重視しすぎると、それぞれの文化が共通し
て持つ要素を見落としてしまうことになる
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「結局自分の基準で判断して間違いないだろう」という自文化中
心的な考えは、ある意味「普遍性」によって支えられていると言
ってもよい
違いにばかり目をやると、「異文化理解」する対象は無限と言っ
ていいほどに増えてしまい、「文化相対主義」の限界がより早く
やってきてしまうことになる
「普遍性」と「多様性」のバランスについて、次週映像
を通じて考えてみよう