1・イントロダクション 2012.04.20. 青山・文化人類学/文化人類学A 1[再]・イントロダクション 2012/04/20 - [2] 「文化人類学」とは? とりあえずは「文化」+「人類」学、ということで、文 化と人間との関わりについて考える学問 もう少し具体的に焦点を絞ると「異文化理解」について 考える学問 「日本の文化」「長野県の文化」「大正文化」「若者文化」「青 短文化」「サラリーマン文化」「オタク文化」 文化は国単位にあるのではないのでは? ある「集団」ごとにあ るのでは? では文化を支える集団=人間はしっかりしているだろうか? 日 本の文化を持っている日本人は確かなもの? 青短の文化を持っ ている青短の学生たちはみんな同じ文化を共有している? あるひとびとの間に共有されるルールや感覚が文化 他の集団と接触することで、自分の文化に気づく 1[再]・イントロダクション 2012/04/20 - [3] 4つのキーワード 普遍性 1. たとえば「人類」であるかぎり、どこかで共通点はあるはずで、 なにかしらわかり合える部分はあるだろうし、地球上で暮らす ひとびとが持っている文化に違いはあれど、ひとが「文化を持 っている」こと自体は普遍的であろう 多様性 2. とはいえ、個々のひと・文化の特徴はさまざまであろうし、そ の多様性を留保することは、おそらく大事なことだろう 個別性 3. 普遍性と多様性の両方をつきつめていけば、「個別性」とその 尊重というのがひとつの究極点にあるのかもしれない 相対性 4. 個別性の尊重について考慮するには、お互いを入れ替え可能と する考えかた=「相対性」についての理解が必要となろう 1[再]・イントロダクション 2012/04/20 - [4] 文化の多様性(=異文化)の重要性 もしも地球上の全人類がおなじ文化を持ち、おなじこと ばを話し、おなじように行動して、おなじ考え方をする としたらどうだろうか? 確かに英語を覚える苦労は必要なくなるが、非常に殺風景で味気 ない世界が出現することもまちがいない それはもはや「人間」の世界ではなく「ロボット」の世界に近い つまり「人間らしい」ということの多くは「多様性・異 文化」が支えてくれている 考え方の違う他者にいらついたり傷ついたり、誤解が生じてトラ ブルになることもあるだろう けれども「わかり合える」という「人間らしい体験」は、そうし た他者がいるからこそ成り立つ 1[再]・イントロダクション 2012/04/20 - [5] 相対的な視点の重要性 多様な異文化を肯定するのであれば、できるだけそこで 摩擦を減らし、共存していくためのスタンスが必要にな ってくる 「自分の常識が正しい」という考え方は「他人の常識は間違って いる」という否定につながる けれども相手から見れば、相手の常識が正しく、自分の常識は間 違っている、ということになるはず では、自分と相手と、どっちが本当に正しいのだろうか? それ は、だれかが決めることができるのだろうか?
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