大地の躍動を見る 第一章

大地の躍動を見る
第一章
地震はどのように起きているか
小山研究室
30316017
柴田ふみ
地震とは
安政江戸地震後
鯰絵…大鯰が地震の原因?
明治時代以降
地震計の作製、実用化
1960年代
プレートテクトニクス…地震=断層運動
1960年代後半~70年代
多くの地震についてどんな断層運動を起こしたのかが調
べられた。
1960年チリ地震…これまでで最大級
断層面:長さ800m 幅200km ずれの量21m
断層の不思議
地震=断層運動
1970年代まで盛んに行われた地震の起こり方の研
究では、周期が長い地震波を解析することで断層運
動全体の平均的な特徴が多くの地震について明らか
になった。
地殻の浅いところで発生した大地震で地表面に断層
が出現したケース
1995年兵庫南部地震…淡路島北部野島断層がずれた
神戸市付近では動いていない
1999年Chichi地震…断層北部10mちかいずれ
南部1、2mのずれ
このように断層に沿ったずれは場所によって大きく変
化しており、周期の長い地震波を使って求められた平
均的な断層運動のイメージとは大きく異なる。
地震断層をCTする
地震のとき地表に現れた断
層面はごく一部。地下深くに
隠れている主な地震断層に
ついて知りたい。
⇒CT:コンピューター断層撮影
1985年 メキシコ地震・チリ
地震
地震の規模や周期の長い地震
波を使って求めた大ざっぱな
地震の姿にはほとんど差が
ない。
しかし図のように短い周期をもっ
た地震波では大きな差がで
た。
二つの地震を大ざっぱに見たときの描像が同じであるこ
とは、地震波の三角形の面積が、両者でほぼ同じになっ
ていることに対応している。
二つのパルスがいろいろな方向と距離におかれた観測
点にどんな時間差で到達するか、その振幅やパルスの
時間幅がどれぐらいであるがといった情報から、断層の
どんな場所でいつ頃にどのぐらいの大きさのすべりを起
こしているかがわかる。
断層運動が断層の西から東に向かっ
て進むケース
北方…aとbの時間差は、①がすべってから②がすべるまでの
時間差
東方…②が①より近いため時間差が短い。断層運動が近づい
てくる効果により、パルスの地震幅が狭くなり、振幅も大きくな
る。
西方…①が②より近いため地震差が長くなる。地震幅は広く、
振幅も小さくなる。
逆解析の方法
余震分布などを参考に地震の断層の広がりを
決める。
想定した断層を小さい領域に分けて、それぞ
れの小断層での断層すべりの時間変化を求
める。
このときに生じる未知数は、まず適当な地下
構造を仮定して、各小断層ですべりが起こっ
たときの地震波形を理論的に計算し、つぎに
観測記録と各未知数を与えて計算される理論
波形とが最もよく一致するように決める。
兵庫県南部地震の地震断層の特徴
地震開始から最初の3秒間は、
地震の断層すべりは震源付近
から北東方向に広がっていくが、
その後、震源の南東側もすべり
が進行し始める。
南西側のすべりは、断層面深
部から浅いほうに向かって進ん
でいき、約4.5秒語に地表面
に到達した。
震源の南西側地表面付近での
断層すべりは、比較的長い時
間をかけて進行し、最終的には
約2.5mほどのすべりに達した。
震源の北東側への断層すべり
の進行はその後も続き、比較的
狭い領域で集中的にすべりを
起こしながらひろがって、最終
的に約10秒ほどで全体の断層
運動が終了した。
三陸遥か沖地震の断層運動
海のプレートと陸のプレートのあいだで発生した地震、
兵庫県南部地震の半月前に発生
兵庫県南部沖地震と比べて、断層の大きさで20倍、
断層運動の継続時間で6倍の長さ。
共通点
ほどとんどの地震で、断層が一様にす
べることなく、必ずまわりより大きなすべ
りを起こしたアスペリティが存在するほう
が一般的。
地震の余震分布とすべり量の分布を比
較すると、地震のときに大きくすべった
領域では、マグニチュード4クラス以上
の比較的大きな余震はほとんどない。
しかし断層面上のアスペリティがどのよ
うに分布しているかは一概に特徴付けら
れるものではない。