抗 MRSA 薬のリネジリド (LZD) と抗結核薬のリファ刈シン(旺P) の併用 が

28amF110S
リネ ゾ リ ドの体 内動 態 に対 す る リフ ァン ピシ ンの影 響
○ 本 田 恭子 1,藤 田
(
l金沢大病院薬 )
浩平 1,伊藤
さつ き 1,洋本
-樹 1,荏
吉道 1,宮本
謙一 J
【目的 】
抗 MRSA 薬 のリネゾリド(
LZD)と抗結核薬 のリファンピシン (
RFP)の併用が
MRSA感 染症治療 の有効性 ・
安全性 を高めることが示唆されている一方で、RfP併用 に
よる LZD 血 中濃度の低 下を示す 臨床例が報告されている.これまで RFPが LZD の体
内動態 に及 ぼす影響 について詳細 に検討 した報告 はほとんどなく、この相互作用 のメカ
ニズムは明らかにされていない 。そこで本研 究では 、RFPが LZD の体 内動態 に及 ぼす
sD系雄性ラットに、
影響 および 、そのメカニズムを明らかにすることを 目的とした。【
方法 】
1
%CMC溶液 に懸濁 した RfPおよび対照として 1
%CMC溶液 を 4 日間投与し、RfP最
4時間後 に LZDを静脈 内または経 口投与し、1
2時間後まで経 時的 に採血を
終投与の 2
MS法 により、ラット小腸 トランスポーター発現レベル は
行 った。血祭 中 LZD 濃度 は LC/
Re
a
l
t
i
mePCRにより、それぞれ測定 ・
評価 した。【
結果 ・
考察 】
LZDを静脈 内投与後 の血
祭 中濃度推移 は、RfP投与群 と対照群 との間で差 はみ られなかった 一方 、LZDを経 口
。
投与後の血祭 中濃度 は、RfP投与群で低 く推移 し、Cmax、
AUC、バイオアベイラビリティ
の顕著な低 下を認 めた。また、小腸 Md
r
l
a、Mr
p2の mRNA 発 現 は RFP投与群 におい
て上昇 していた。これらの結果 は、ラットにおいて LZD の消化 管吸収過程 での RfPとの
相 互作用を示すものである。そのメカニズムとして、RFPによって誘 導される消化 管排 出
トランスポーター によって LZD の消化 管吸収が低 下した可能性 が考えられる。従って、
RFPを併用 している患者 に LZD を経 口投与する際 には、より注意深 いモニタリングが必
要である。