地震と防災 “揺れ”の解明から耐震設計まで 第3章

小山研究室 3年
栗田春香
活断層とは
第四紀(過去数十万年の間)に活動し、今後も活動する可能性のある断層
ニューステージ 地学図表 浜島書店
繰り返し大きな地震が発生した場所
土地に上下のずれが累積されている
 兵庫県南部地震:淡路島西岸の野島断層
野島断層
メモリアルハウスの外観
倒れる
似たような
現象が
伊豆半島沖地震
でも見られた
倒れない
メモリアルハウスの内観
北淡震災記念公園HPより
 兵庫県南部地震
 伊豆半島沖地震
地表地震断層が現れたすぐ際の民家:揺れの被害はない
震源断層の端にある
その付近は震源の直上でもっとも強い揺れを
予想するが、そうではない例が時々ある
地盤のいたずら
が原因
建物を支持する地殻表層部の地層
ex.古生層,中生層,第三紀層,洪積層,沖積層
Q.地盤とはどの程度の
深さまで言うのだろうか?
地盤
基盤:地盤の底が接する部分
A.どこに基盤を設定するかで地盤の深さが決まる
基盤の設定:その目的に応じて決められる
 工学的基盤(洪積層)
:大型建物の基礎
ex.高層ビル
建設する構造物
を基にして設定
 解放基盤(新第3紀層)
:最重要構造物の基礎
 地震基盤
:地球の一般的な基盤
ex.原子力発電所
地球の一般的な
構造を考慮して
定義
 原因1:伝播する波の速度
神戸教育情報ネットワークHPより
地層間で速度が遅くなる分、エネルギーが蓄えられる範囲
が狭まるため、その分振幅が増幅される。
 原因2:減衰
減幅される
遅い
やわらかい
地盤
速
い
速い
岩盤
地盤を構成する粒子
震源
地盤を構成する粒子:結びつき弱い
粒子間に摩擦が生じる
地震
の揺れ
地震のエネルギー消費

平成7年 兵庫県南部地震
被害の大きい地域のすぐ脇に殆ど被害の受けていない地域あり
六甲山地縁・南側海岸間
‣墓石の転倒率γ:80%以上
‣住家:多数全壊
‣多くの死者
‣気象庁震度7と判定
北側の六甲山地
‣墓石の転倒:ほとんどなし
花崗岩が露出
大阪湾沿い
‣墓石の転倒率γ:40%以下
‣道路に亀裂
‣橋の落下
「震災の帯」
柔らかい地盤
埋立地と六甲山の花崗岩の露出地帯間に出現
兵庫・西宮間の東西に帯状に連なる被害の大きい地域
震災の帯上は周りに比べて被害があまりに大きい
震源に近いほど揺れが強い」
・下に震源断層が延びてるのか?
・伏在する断層が隠れているのか?
震源断層で起きているはずの余震分布の中心:六甲断層帯
「震源断層は六甲断層帯の真下にある」
強い地震波は深さ10~20kmと深い
余震の分布
地震基盤が断差上に食い違う地盤構造の影響
直下の地盤による
増幅作用
3倍くらいの
大きな揺れ
+
段差から新たに生まれた
地震波の影響
長周期地震動の発生のしくみ
平野
柔らかい砂や
粘土からできた
堆積層が厚く
積もったところ
長周期地震動の影響を受けやすい構造物
超高層ビル,免震構造物,石油タンク,長大橋
P波S波について
P波(Primary Wave)
進行方向に平行に振動する弾性波。
初期微動を起こす。縦波。
S波(Secondary Wave)
進行方向に直角に振動する弾性波。
主要動を起こす。横波。
ウィキペディアより
初期微動の終り頃に横揺れが大きくなる
地震基盤と地盤との境界で
波から返還されたP波によるもの