火山防災知識普及のためのゲーム教材の開発小山研究室３０４１－６００５上出桂子目的地震などの自然災害に注目が集まる中、火山災害に対しての世間一般の意識は、他の自然災害に比べて低い。原因として火山災害の発生頻度の低さ、被害規模の差異があげられる。しかし、火山災害は発生してしまったら悲惨な結果を残しかねない。そうならないために、身近なゲームを利用することで、火山災害に対する正しい知識や防災対策を学ぶことができる教材の開発を目的とする。開発するゲームの形式多くの人が一度プレイした経験があり、基本的なルールもあまり煩雑でない「人生ゲーム」をモデルにした。そうすることで、火山災害の被災という一生で一度あるかないかくらいの低頻度の事件を、人生をシミュレーションしながらその中で仮想体験する形をとることで身近に捉えることができ、火山防災の知識を楽しみながら身に付けられると考えた。しかし、「人生ゲーム」には人生の中で起こる事象より、最終的な人生の成功・失敗が重要視されるという欠点がある。それを解消するため、火山に関する事象をカードにし、火山防災用としてのゲーム性を高められると考えた。作成するゲームの基本プランコンセプト：火山のふもとの町が舞台。そこで生まれ育った人がたどる様々な人生をシミュレーションし，火山災害の仮想体験と火山と共生するための教訓や知恵を身につける。 ○ゲームの概要・「人生ゲーム」に類似したスゴロク方式。プレーヤーの数は２～５人。・サイコロを振って通過した時に指示に従うマス目と、停まった時に指示に従うマス目を設ける。・いくつかの職業を設け、ゲーム開始にあたってプレーヤーに職業を選択させる。・お金を成功によってかせぎ、失敗によって失う。サイコロをふるスタート通過したらカードを引く職業を決める職業選択・人生の一般的選択カードの内容例・温泉を発掘する・地熱発電所ができる・火山が噴火する・臨時火山情報が出される ○職業選択市役所職員・学校の先生・会社員の3種類から選択される。職業により、火山噴火における影響に差がある。 ○人生の一般的選択結婚結婚は指示されたマス目ですることができる。するか、しないかはプレーヤーの自由。出産結婚している場合、指示された人数の子供が生まれる。土地購入購入すると地の値段は火山からの距離によって異なる。建築する住宅にレベルを設け、金額によって耐震・耐火自宅建築のレベルを選択できる。保険加入ゲーム中、１人１回しか入れない。