第三章、第四章 2班 新宅、土屋 柳沼、三本、加藤 「 貧しい生活主体がどのように生活している か」 ハウスホールドモデルからのアプローチ ハウスホールドモデルとは・・・ • 消費者の最適化行動 • 生産者の利潤最大化行動 • 両者のバランスを保つ価格の調整 1.労働市場がclosedな場合 外部に賃金支払いを持たず、外部労働市場と小生産者の労働 投入が隔絶 Ex.リキシヤ引きの場合 ハウスホールドモデルにあてはめると・・・ ①労働を用い、企業家としてサービスを行う ②消費者として自分の効用を最大化 ③労働需要量と消費者としての労働供給量とが一致するよう な賃金の模索 市場環境の変化に対する 小生産者の反応 「逆転した反応」・・・貧困の悪循環 しかし、途上国の全てが外部賃市場から隔絶されたclosedな 世界ではない!! 2.外部賃市場と関わりをもつ場合 • 自営の人手が足りなければ外部から雇い入れ、人手が余れ ば家族の一部が外に働きに出る • 人的資本蓄積が進んだ場合は、自らは熟練市場に出、非熟 練部分の仕事を人を雇ってやってもらう(兼業農家) 2-2 ハウスホールドモデルにあてはめると・・・ ①市場賃金率を所与にして農業利潤を最大化する生 産行動 ②農業利潤と参入可能な労働市場の賃金率を所与に して労働供給を最適化する消費者・労働者としての 行動 ③調整過程は必要ない!! ☆調整の必要がなくなったのは、労働市場の発達に よる まとめ ハウスホールドモデルは、 ・非合理にみえる行動を主体均衡価格の考慮により、経済一 貫性のある行動として分析可能 ・整合性あるモデルにより、世帯レベル変化のシュミレーション 可能 ↓ 途上国経済分析における基本的ツール マイクロクレジットの効果の定量化としてもよいモデルとなる <信用とその役割> • 「信用」=お金の貸し借り (相手を信用して、お金を貸 し、将来お金を返してもらう ≒「異時点間取引」) • 生産信用と信用制約 (社会的非効率を弱めるこ と。十分な額を信用市場か ら調達できないこと) • 消費の平準化 (生産の不確実性から来る リスク回避。予備的動機に よる貯蓄) <途上国の信用市場> • インフォーマル金融 (地主、商人が金貸し) • 債務不履行と履行強制 (返済が滞る。返済させる 努力) • 情報の非対称 (あとで詳しく説明) 「信用」取引は成長には欠かせない モノであるが・・・ 信用経済の欠点 • 逆選択 • モラルハザード 逆選択 • 貸し手は借り手の債務不履行の可能性を事 前には完全に把握できない、よって貸し手が 利子率を上げるとリスクの高い借り手が多く なる。 モラルハザード • 利子率が高いほうが、成功した場合は利益 が大きく、例え失敗しても損失は利率に関係 なく一定という理由から、利率がある程度以 上高くなると大きい事業に借り手の投資を向 かわせてしまう現象。 原因は? • 情報の非対称性 – 貸し手と借り手が持っている情報の差 – 貸し手<借り手 解決策として • 安価で効率的な信用へのアクセスの保証 – 貧困削減政策 – マクロ成長促進政策 <論点> <班内の意見> • 返済制度の柔軟性のなさ (返済は毎週、利益は将来) • 保険制度の欠如 (牛が死んだら? 盗まれた ら?) • 外部インフラの未整備 (道路網の整備など) <班内の意見> • マイクロクレジットは、信用市場を補完するひと つの解決策ではあるが、一般論として、全ての 貧困農民がそれをうまく活用し収入増加につな がるというわけではない。 • ある事例で成功したからといって、「まずマイクロ クレジットありき」の議論は危険である。 他の成功は、他の成功を担保するわけではなく、 個別事例ごとに柔軟性を持たせて、応用していく べきものである。
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