組織の限界 第2章 - Ikuyo KANEKO Research Group @

組織の限界 第2章
12月8日
高島、菅野谷、田中
前の章で・・・
組織とは
価格システムがうまく働かない状況のもとで、
集団的行動の利点を実現する手段である。
→組織と情報の関係について(第二章)
価格システムの持つある一定の欠陥①
不確実性の存在
不確実性:あれかこれかと叙述される世界のどれが現実の
ものとなるか知らないという状態
↓
不確定的財貨(=条件付きの契約)を結ぶ必要
その実行を約束することは可能、価格付けも可能
純理論的には不確実性のない競争経済の標準理論の再
構築が可能。→不確実性に対処する工夫が考えられる
(実例)保険契約など

価格システムの持つある一定の欠陥②
不確定的財貨の価格システムの限界
複雑な価格のあり方
個人の理解能力を超えた数の不確実的事態
 リスクと最適な行動をとり得なかったことの区別が困難
(例)火事 放火?
 情報の不平等(本質的な原因)
「逆選択」 保険を多くかける人
患者と医者の関係

個々の経済主体の情報構造は、市場構造を通じての
危険負担の配分の可能性を強く条件づける
情報とコスト
情報チャネル:必要な情報を獲得する可能性
 シグナル:情報チャネルから受け取った情報

ある種のシグナルを受ける能力には限りがある
情報処理能力の希少性こそ個人の行動、組織
の行動を理解する上での本質的論点
情報チャネルの便益とコストの関係とは?
情報のコストの特徴

情報を獲得し使用する個人の能力が非常に限られている
初期投資が必要 (例)フランス語、科学用語
不可逆的投資(資本コスト)
投資の需要はチャネルの価値が不確実な方がより少ない
新しいチャネルに投資するよりも古いものを使い続ける

コストが様々な方面において均一ではない
数学の分野を勉強している人が経済を勉強するときのコス
トのほうが(近い分野)、社会学を勉強するとき(遠い分野)
のコストより安い。
