製品ライフサイクルとマーケティング戦略

製品ライフサイクルと
マーケティング戦略
製品ライフサイクル
製品ライフサイクル
• 導入期
– 製品が市場に導入され、売上がゆっくりと成長する。
– 製品の導入に伴う費用が大きいため収益はない。
• 成長期
– 製品が急速に市場に受け入られる
– かなり収益が向上する
• 成熟期
– ほとんどの潜在的な買い手が製品を受け入れている
– 売上の成長が減速する
– 収益が安定あるいは減少する
• 衰退期
– 売上が低下傾向
– 収益が減少する
製品ライフサイクルの存在の意味
1.
製品寿命は限られている。
2.
製品の売上は4つの段階を経過し、各段階で売り手は
様々な機会と問題に直面する。
3.
収益は製品ライフサイクルの段階によって上昇したり下落
したりする。
4.
製品ライフサイクルの各段階に対応したマーケティング、
財務、製造、購買、人的資源の戦略が必要である。
製品ライフサイクルの型
導入期
導入期の特性
• 売上
• コスト
低調
顧客1人につき高コスト
• 利益
マイナス
• 顧客
イノベーター
• 競合他社
ほとんどなし
導入期のマーケティング戦略
• 目的
製品認知と製品使用の促進
• 製品
基本製品の提供
• 価格
コストプラス方式
• 流通
選択的流通の構築
• 広告
初期採用者と小売業への製品認知の促進
• 販売促進
大規模な製品使用の促進
導入期におけるマーケティングミックス
プロモーション
高
低
高
高速上層
吸収戦略
低速上層
吸収戦略
低
高速市場
浸透戦略
低速市場
浸透戦略
価格
先発優位性
市場開拓者の優位性
• 収益の優位性
• シェアの優位性
先発優位性の源泉
• 消費者の先発ブランドに対する好み
• 規模の経済性
• 技術上のリーダーシップ
• 希少資源の先取り
先発優位性の反例
製品
先発企業
追随企業
先発企業の失敗の理由
• 新製品の未完成
• 不適切なポジショニング
• 導入タイミングの失敗
• 必要な資源の不足
成長期
成長期の特性
• 売上
• コスト
急速に上昇
顧客1人につき平均的コスト
• 利益
上昇
• 顧客
初期採用者
• 競合他社
増加
成長期のマーケティング戦略
• 目的
市場シェアの最大化
• 製品
製品拡張、サービスと保証の提供
• 価格
市場浸透価格
• 流通
開放的流通の構築
• 広告
マス市場における認知と関心の喚起
• 販売促進
縮小して大量の消費者需要を利用
成長を維持するには
• 製品品質の改良
• 新型モデルとフランカー製品の開発
• 新しい市場セグメントへの参入
• 流通カバレッジの拡大
• 告知広告から選好広告へ
• 敏感な顧客への低価格での提供
成熟期
成熟期の特性
• 売上
• コスト
ピーク
顧客1人につき低コスト
• 利益
高利益
• 顧客
追随者
• 競合他社
安定から減少
成熟期のマーケティング戦略
• 目的
市場シェアを守りつつ利益を最大化
• 製品
ブランドと製品アイテムの多様化
• 価格
競合他社に匹敵する価格か競合他社をしのぐ価格
• 流通
より進んだ開放的流通の構築
• 広告
ブランドの差異とベネフィットの強調
• 販売促進
ブランドスイッチングを促進するために拡大
成熟期の3つ期間
• 成長成熟
– 売上の成長率が低下し始める
– 新たな流通チャンネルがなくなる
• 安定成熟
– 市場の飽和
– 1人あたりの売上が横ばいになる
• 衰退成熟
– 売上が確実に減少し始める
– 顧客が他の製品や代替品に流れ始める
市場の修正
• 非ユーザーの転換
• 新しい市場セグメントへの参入
ジョンソン・エンド・ジョンソンのベビーシャンプー
• 競合他社の顧客の獲得
ペプシコーラ VS コカコーラ
製品の修正
• 品質の改良
• 特徴の改良
• スタイルの改良
マーケティング・ミックスの修正
• 価格
値下げ、特別割引、数量割引、早期購買割引など
• 流通
販売店での製品サポートとディスプレイの拡大、販売店の
拡大など
• 広告
広告費、広告のメッセージ、コピー、メディア、タイミングなど
• 販売促進
クーポン、リベート、保証、ギフト、コンテストなど
衰退期
衰退期の特性
• 売上
• コスト
減少
顧客1人につき低コスト
• 利益
減少
• 顧客
遅滞者
• 競合他社
減少
衰退期のマーケティング戦略
• 目的
支出の減少とブランドの収穫
• 製品
弱いモデルの段階的除去
• 価格
値下げ
• 流通
選択的流通への回帰
• 広告
中核となるロイヤル・ユーザーをターゲットに
• 販売促進
最小レベルまで縮小
製品ライフサイクルへの批判
• ライフサイクルのパターンと期間の多様性
• 製品がどの段階にあるかに関するマーケターの知識
アイボリの例