情報化で変わったこと 変わらなかったこと 2004.6.7 道都大学 富沢木実 目 次 1. 2. 3. 4. 5. 6. 確かに普及は進んだ 確かに便利になった 生活の本質は変わっていない 変化の兆しもある まだら模様の企業利用動向 これからどう進むのか 1.大変便利に • • • • • • • 老眼→大きな文字 出かけなくても航空チケット、宿の予約できる 離れていてもメールできる 知らない人に問い合わせられる 離れている親の動静も分かる 田舎にいても本が買える 大学教材はパクれる ◆それにしても孫さんのおかげ 情報化とは 進化:高速処理 進化:高速・大容量 コンピュータ 通信 ・8時になったら目覚ま しがなる ・体温が40℃だと赤、 20℃以下だと青と表 示 ・遠くからでも 操作 ・遠くからでも 見える 2.普及の進展 1. コンピュータ→高性能、安価、小型化 2. コンピュータ通信 →LAN、WAN(専用線:企業内、企業間) →インターネット(誰でも) • 約束事を守れば、機種に依存しない • ネットワーク同士がつながる • 2000年末4700万人→03末7700万人 3. 通信→高速・大容量化、安価、常時接続 インターネット普及動向 9000 人 100 % 8000 90 7000 80 70 6000 60 5000 50 4000 インターネット普及率(右 目盛) インターネット利用人口 DSLサービス加入者数 40 3000 30 2000 20 1000 10 0 0 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 携帯電話インターネット接 続契約者数 3.技術が社会に浸透する段取り • 自動車→道路→ガソリンスタンド、レストラン →自動車が普及 • インターネット→ブラウザ→情報検索、ショッ プ→インターネットが普及 • ネットベンチャー、既存企業、行政→法制度 →使いやすい、使うと便利・面白い • ネットワークの外部性 • ネットに情報発信しないと居ないことに 北欧の情報化 • 人口密度が低い • 高齢化が進む • 行政が積極的に情報化 – できることは全てネット経由でも可能に – デジタルデバイド克服のための教育 • 逆に地方分権が進みすぎている弊害も 日本の自治体→情報インフラ+どう活用するか 4.生活の本質は変わったか? • 衣食住・温泉 – 購入、購入に当たっての情報収集 – 住に電源コンセント、モジュラージャック、机 • 恋愛・結婚・出産 – 出会い系、遠距離恋愛 – 式場や産婦人科の情報収集、予約、打ち合わせ – 子育て情報、意見交換 ≡ ^^ ⌒ = ・・ Τ ≡ ・・ Δ ⌒ ≡ ^^ ⌒ = ・・ Τ ≡ ・・ Δ ⌒ 5.本質的な変化の兆し? 1. 情報へのアクセス – 日本は平等、民主主義 – もともと誰でも情報にアクセスできる 2. 情報発信→ジャムセッション風 – 発信請負人(出版社、レコード会社など)に依存 しない発信が可能に – 2ch的(井戸端会議の公開) – 私的な情報発信の渦(プリクラ、写メール、ブロ グなど) 風で織るタオル • 今治のタオルハンカチ • 「環境」テーマで下請けから脱皮 – オーガニック、ISO9001、14001、風力発電 • • • • • Web店、有名百貨店、海外展示会 新聞、TV→口コミでWebに熱狂的なファン形成 海外著名デザイナーがコンセプトに賛同 TVで使われた「風で織る」が愛称に 企業の変身スピードを上回る周辺の盛り上がり – 「風で織る」○○へ展開、英語版Web充実へ グリーン電力証書システム • • • • 秋田県能代→東北電力 四国電力→池内タオル 40万KW分のグリーン電力証書システム 風力発電はコスト高い+証書代行費用 – 企業姿勢を示すために大手企業が購入 • 風力発電に適した立地×ユーザ企業の立地 • 風力発電にお金が流れる仕組み • 東京電力の社内ベンチャー 6.個人のパワーアップ 1. 2. 3. 4. 5. 価格・サービスを比較しやすい 一人ひとりが秘書を得た 組織に所属しなくても情報入手 組織の手を借りなくても情報発信 個人の嗜好・判断が大きなパワー ◆もっと組織的に充実必要(行政の役割) ◆インターネット(能動的)+マスコミ(受動的) ◆能動的な情報発信+無意識の情報発信 7.まだら模様の企業の利活用 1. 2. 3. 4. 規模、業種、地域による格差 コスト削減・業務効率化は、そこそこ進展 売上拡大・付加価値アップの遅れ SCM全体の効率・付加価値アップの遅れ 事業所における情報化は進んだ? 回答:3235事業所 総務省「通信利用動向調査」平成15年 8割の企業がHP開設 回答:2273企業 企業における電子商取引の実施率 B2B製造業34%、B2C金融・保険業26% 回答:2273企業 中小企業におけるIT利活用は進んだ? PC導入 97.1% インターネット導入 93.9% 電子メール等コミュニケーション実施 84.9% HP開設による情報発信 53.3% 電子掲示板・会議室・スケジュール共有 14.2% モバイルコンピューティング 6.8% 電子商取引実施済み 72.8% 回答:835社 三菱総研「中小企業におけるIT利活用に関する実態調査」平成15年 規模、業種、地域格差 1. ベンチマーク? – IT戦略本部のベンチマーク(総務省) – 中小企業庁「中小企業IT化推進計画」→「Ⅱ」 • 「平成15年末に中小企業の半数程度が電子商取引 を実施できること」の根拠(三菱総研) – 企業数(除く一次産業)約470万社 • • 個人事業所を除くと約160万社 うち99%以上が中小企業 2. 個別業種ごとの事情 – 業務をコンピュータ向けに翻訳する作業 中小企業のIT化 • 個別業種・企業の業務内容の理解 • 改善する方向性の見極め • それのIT化への翻訳作業 ◆ • 社長・社内:意識はあっても日々に追われる • 社内に情報システムの人材いない • 大手コンサルは高すぎる or おざなり ムバコン • センサームバコン+コントロールムバコン • プラグ&プレイ:必要なセンサーを付ける – 温度、色、塩分濃度、高低・・・ • センサーが飛ばしてくる情報を集めて可視化 – インターネットで誰でも見れる – PC、携帯画面・・ • それを見ながら作業→精密農業・漁業 – では、相対的にどれくらいの成長なら肥料・水を 撒くのか?・・・・このノウハウが不十分 スタッカブルボード CANボード LANボード CPUボード センサボード ムバコンねっと 閲覧 ムバコンネット インターネット 自律補助 遠隔操作 個別業務効率化まで 1. コスト削減・業務効率化は、そこそこ進展 – 各部署ごとの進展 – 終わったものの集計 ◆ 2. 売上拡大・付加価値アップの遅れ – 顧客ニーズの把握 – 顧客満足度アップ 3. SCM全体の効率・付加価値アップの遅れ 日米企業における業務別情報システム導入率 90.0 80.0 82.8 78.8 76.0 75.3 70.0 63.4 64.7 62.8 60.0 50.3 50.0 55.9 52.0 66.3 60.3 日本 米国 39.8 40.0 30.0 23.7 20.0 10.0 【間接業務】 総務省「情報通信白書」平成15年 【直接業務】 アフターサービス 販売・販売促進 在庫管理 商品生産 仕入 給与・人事 経理・会計 0.0 各業務に情報システムを導入するときの目的 意識がコスト削減・業務効率化と答えた企業 販売・販売促進 100.0 給与・人事 80.0 60.0 40.0 20.0 0.0 在庫管理 経理・会計 アフターサービス 商品生産 仕入 日本 米国 各業務に情報システムを導入するときの目的 意識が売上拡大・高付加価値化と答えた企業 販売・販売促進 80 給与・人事 60 40 在庫管理 20 0 経理・会計 アフターサービス 商品生産 仕入 日本 米国 企業内業務間での情報システム接続状況 100 97.9 97.1 80 60 40 20 販売・販売促進 0 日本 100.0 米国 企業内通信網構築率 給与・人事 80.0 60.0 40.0 20.0 0.0 在庫管理 経理・会計 アフターサービス 商品生産 仕入 日本 米国 企業間での情報システム接続状況 100 88.4 80 68.1 60 40 20 0 日本 企業間通信網構築率 販売・販売促進 米国 80.0 給与・人事 60.0 40.0 在庫管理 20.0 0.0 経理・会計 アフターサービス 商品生産 仕入 日本 米国 電話応対者の削減 全社的効率化 スピーディな連絡・伝達 決裁の迅速化 外部スタッフの管理、 能率アップ 外勤者の勤怠管理 最も近い人・車が急行する ことによる稼働率アップ 顧客満足度の向上 社内DBの閲覧により顧客からの 問い合わせへの迅速な対応 工事現場等の進捗管理 現場情報の収集 顧客ニーズの把握 販売好事例の共有 オフィス外スタッフの情報化によるメリット 東京海上火災 ポケットコンタクトシステム お客 ポ でケ スッ ピト コ ーン ドタ アク ット プ導 入 お客からの 問合せ 店に電話を して照会 代理店 お客 店が不在、休日 などで照会に時 間がかかる 事務担当 お客から の問合せ 携帯電話で 自分でDB検 索 お客に即答 代理店 お客に 返答 モバイル・コマース 販売チャネル リアルな店に誘導 注文の道具 クーポンなどで誘導 潜在顧客の囲い込み 販売促進手段 メールでお得情報提供 応募の道具 コミュニケーション 製品・サービス開発 アンケート調査 消費者との関係構築分野での利用 ちびギャザ • 携帯電話のメディア特性 – パーソナル性、リアルタイム性、インタラクティブ性 • 毎週変わる、ギャザリング→いつも気になる • 雑誌と連動 250商品 • バイヤーケンさん、ライターキヨさん – 顧客から注文(1日100~150件のリクエスト) • 月商2.8億円 – 2900円の高級スイカが1週間に500個 8.企業にとって情報化の意味 1. 気配の可視化 – – – – – 決算結果→リアルタイムのクリニック 顧客のようにつかみどころのないもの 現場にいる営業マンとの情報共有化 牛のトレサビリティー 海底地形図等(魚の環境と動き) 2. コラボレーション – 顧客、取引先は、協働者という意識 11.日本型情報化 • オープン化、モジュラー化、グローバル化 • クローズド化、ファイン化→世界の共感 – グッチ、京都・・(文化、歴史・・) – 共感を呼ぶ企業姿勢 – 馬鹿でなくなった消費者 企 業 を 超 え た 連 携 ク ロ ー ズ 自動車 オ ー プ ン レゴ パソコン インテグラル モジュール 部品設計の相互依存関係 ありがとうございました。
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