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需要と供給
価格
供給曲線
需要曲線
数量
需要関数と需要曲線(demand
function and demand curve)
• ある財(good)の市場(market)を考える
• 財には、価格(price)がある
– 価格は、常に単位あたりの価値という次元を持
つ
• ある与えられた価格で、買いたいと思う合計
が需要関数
–D(p)
• 需要関数をグラフにしたのが、需要曲線
• 各価格ごとに、みんなが買いたいと思う量を
プロットとしたのが需要曲線
価格
需要曲線
これだけ買う
この価格で
数量
例
• 留保価格(reservation price) ・・ある人が買う
最高の価格
• 各人の留保価格が、400万円、300万円、
200万円、80万円
• 需要曲線は、次のスライド
価格
500
400
300
200
80
1
2
3
4
5
需要量
消費者余剰
•
•
•
•
•
•
•
価格が100万円とする
需要は、3
実際の支払いは、300万円
払ってもいい最大金額は、900万円
取引による利益は、600万円
この額が消費者余剰
需要曲線と価格の間の面積
価格
500
400
300
200
100
80
1
2
3
4
5
需要量
価格
消費者余剰の図
需要曲線
数量
価格
消費者余
剰
払ってもいい最大額
実
際
払
う
額
需要曲線
これだけ買う
この価格で
数量
限界効用による説明
• 1本目は400円、2本目は300円、3本目は
200円、4本目は80円の以下だったら飲む
• 各々のビールの(限界)効用は、 400円、 300
円、200円、80円
• 限界効用逓減の法則
• 100円では、3本のみ、600円得をする
• 無差別曲線のアプローチに取って変わられる。
完全競争
• 価格を一定として、行動
• 買い叩くと、他の人が買ってしまう
供給関数と供給曲線
例
• 各企業が1台づつ車を作る
• 各企業の生産費用は、
– 50万円 、100万円 、150万円 、350万円
• 各価格で、売りたい量が供給関数
• 供給関数をグラフにしたのが供給曲線
• この例は、次のグラフ
価格
500
400
350
300
250
200
100
50
1
2
3
4
5
供給量
限界費用
• 一つの企業が一台余分につくるのに
– 50万円 、100万円 、150万円 、350万円
• かかるとする。
• 一台余分に作る費用が限界費用(marginal
cost)
• 限界費用は、ミクロ経済学で、最も重要な概
念
• 例のグラフは、次の図
限界費用
500
400
350
300
250
200
100
50
1
2
3
4
5
生産量
限界費用と供給曲線
• 価格が限界費用より高い限り、余分に生産し
て、売ると儲かる
• したがって、価格が与えられているときは、限
界費用曲線が供給曲線になる
• 上の議論は、企業が価格を与えられたものと
していることを前提
• これは、完全競争の仮定
生産者余剰
• 価格が300万円とする
• 1台目の利潤は、300万円-50万円=250万円
• 2台目、3台目の利潤は、それぞれ、300万円
-100万円=200万円、 300万円-150万円
=150万円
• 4台目は、350万円かかるので、作らない
• 合計は、600万円・・これが生産者余剰
• 次の図
• 固定費用がある場合、利潤は、この額だけ小
さい
価格
500
400
350
300
250
200
100
50
1
2
3
4
5
供給量
価格
供給曲線
数量
市場均衡と効率性
• 例の需要曲線と供給曲線を同じグラフに書く
価格
500
400
この価格だと
超過供給
300
供給は4
この価格だと
需要は1
200
超過需要
80
1
供給は2
2
3
4
需要量
需要は3
5
価格
500
需給が均衡する
400
300
この価格だと
200
80
供給も3
1
2
3
4
需要は3
需要量
5
価格
500
均衡での消費
者余剰
余剰の合計は、
これだけ減る
400
生産を1減らす
と 300
200
80
1
2
3
均衡での生産
者余剰
需要量
4
5
価格
500
生産者余剰は950 需要価格を50、供給価格を
400にして、需給を4で均衡
させる。
400
300
補助金が350×4=1400
必要
200
全体の余剰は、950+780-
1400=330
80
需要量
270競争均衡より少
5
ない
消費者余剰は780
1
2
3
4
厚生経済学の基本定理
• 競争市場均衡が総余剰を最大化する
• 競争市場均衡が効率的(efficient)な資源配
分を達成する
• 厚生経済学の基本定理の部分均衡版
需要関数と供給関数のシフト
• 「ガソリンの価格が上がったので、ガソリンの
需要が減った」
• 「土地に対する需要が増えたので、地価が上
がった」
• 前者は、同じ需要曲線の上の点の比較
• 後者は、需要曲線のシフトによる均衡の変化
• 例えば、需要が所得に依存し、所得が増加す
るとき
p2
B
p1
A
D  p, y2   S  p 
D  p, y1   S  p 
比較静学
• comparative statics
• パラメータの変化による均衡の変化
• 一般に○○の××に与える影響の分析の多
くは、比較静学
需要と供給の弾力性
• elasticity
• 需要や供給の変化率を価格の変化率で割っ
たもの
例
• 米 の需要
価格
需要
400円/kg
4.4kg /月
500円/kg
3.9kg /月
+25%
-11.36%
弾力性はだいたい11.36%÷25%=0.454
例
• 牛肉の需要
価格
需要
350円/100g
1.2kg /月
400円/100g
0.8kg /月
+25%
- 14.29%
弾力性はだいたい33.33%÷14.29%=2.33
連続な場合の定義
• 離散のときは、変化前の量で割るか、変化後
の量で割るかによって違う
• 教科書によっては、両方とも中間の値を取る
• 連続のときは、以下の式が定義
dD  p 
dD  p 

p
pD '  p 
D  p
dp



dp
D  p
D  p
p
弾力性の性質
•
•
•
•
比率と比率の比 で単位はない
価格と数量の単位のはかり方に依存しない
円で測っても、ドルで測っても同じ
グラムで測っても、オンスで測っても同じ
消費財の需要弾力性
• 必需的で、代替の難しい財では、小さい
• 傾きが小さいのが弾力性が大きい
図による計算
 pD '  p 
D  p
A
GB OF BE



GO FA AE
E
F
p
 D ' p
O
D  p
G
 pD '  p 
B
需要関数の接線
個別間接税の効果
• 直接税 ・・払う人が負担することを予定・・所
得税が例
• 間接税・・払うひとと負担する人が違うことを
予定・・消費税が例
• すべての財に課税される消費税の分析は、
一般均衡が必要
• 一つの財にのみ課税される個別間接税の分
析
価格
税があるときの
均衡
価格の差
=従量税率
供給曲線
単位
あたり、
これだ
け
課税
税がないときの
均衡
需要曲線
需要量と供給量
が等しい
数量
税
収
価格
課税後の消費者
余剰
課税前の消費者
余剰
消費者余剰の減
少
超過負担
生産者余剰の減
少
数量
貿易の利益
• 国際価格が一国の取引の影響を受けないと
いう簡単化での分析(小国の仮定)
貿易の無いのときの均衡
供給曲線
国際価格
自由貿易の
ときの輸入
需要曲線
生産者余剰の減少
消費者余剰の増加
貿易の利益
生産者余剰の増加
消費者余剰の減少
輸入
税収
総余剰の減少
関
税
率
最適関税
• 小国の場合は、自由貿易が一番いい
• 大国の場合は、関税により輸入を制限するこ
とにより、輸入を安くできる
• いいかえると、交易条件(terms of trade)を改
善できる。
• この効果により、厚生をあげることができ
る。・・最適関税の議論
• 他の国は、大きな被害を被る。