労働災害の書類送検事例

ESH DATABANK
労働災害の書類送検事例
2013年1月~2月
ESH DATABANK
労働安全衛生法違反
送検日
送検先
対象
状況
2013/1/15
青森地検八戸支部
重機修理会社と社長(78)
昨年8月27日、同社敷地内で行われた休憩小屋
(高さ5.75メートル)の鉄骨組み立て作業で鉄骨が
倒壊し、作業員3人が腰や足の骨を折るなどの重
軽傷を負った。
同法で定められた作業主任者を選任しなかった疑
い。
社長自身も腰を骨折した。
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業務上過失傷害
送検日
送検先
対象
状況
2013/1/17
兵庫地検姫路支部
施設の学芸員だった町職員(38)=現場責任者=
ら従業員男女計4人
昨年1月8日、町営自然テーマパークで21人がい
ろりでカモ鍋中、一酸化炭素中毒事故が発生した。
町職員(現場不在)は安全衛生管理を指導・監督す
る立場にありながら、有害ガス発生が予見されるの
に適切な指示をせず、他の従業員も換気措置をと
らなかった疑い。
現場の換気扇3、排気用吸入器1、天井送風機2の
いずれも動かされていなかった。
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業務上過失致死
送検日
送検先
対象
状況
2013/1/29
盛岡地検
県防災航空隊長(56)=退任=と同隊副隊長(48)
昨年7月4日、ヘリで水難救助訓練中の県防災航
空隊員(当時39歳)が死亡した事故で、2人は他の
隊員を指揮監督する立場にありながら、ダムに隊
員を入水させる際、救命胴衣を装着させ、近くに監
視員を置くなどの注意義務を怠り、漫然と訓練を実
施した疑い。
亡くなった隊員は、スーツ内に水が入った状態で見
つかり、入水前に複数の隊員で行う服装点検を、亡
くなった隊員については行わなかった可能性もある
という。
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労働安全衛生法違反
送検日
送検先
対象
状況
2013/2/1
青森地検弘前支部
弘前市の個人工務店主(61)
昨年7月2日、住宅新築現場の木造2階の床板張り
作業で、男性作業員(当時50歳)誤って3.45メート
ル下の1階土間に転落、首の骨を折って2日後に死
亡した事故で、作業員に安全帯を付けさせず、安全
措置を怠った疑い。
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労働安全衛生法違反
送検日
送検先
対象
2013/2/4
盛岡地検宮古支部
状況
昨年10月8日、宮古市の魚市場で勤務していた男
性(当時64歳)がリフトにひかれ、死亡した事故で、
フォークリフトを使って荷物の運搬をする際、リフトと
労働者が接触しないように誘導員を配置しなかった
疑い。
宮古漁協と現場監督者の組合職員(48)
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労働安全衛生法違反(墜落防止措置義務違反)
送検日
送検先
対象
状況
2013/2/5
福島地検会津若松支部
南会津町の土建会社と社長(52)
昨年12月、道路工事現場で手押し式ローラーで作
業していた社員(当時53歳)が現場の端から、ロー
ラーごと約4.5メートルの崖下に転落、頭を打って
死亡した事故で、高さ2メートル以上の作業場所に
義務づけられている囲い、手すりなどを設置しない
まま作業を行った疑い。
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労働安全衛生法違反
送検日
送検先
対象
2013/2/6
大津地検
状況
昨年12月4日、作業場で生ごみ回収車の清掃中の
男性社員(当時39歳)がバックしたトラックに挟まれ
て死亡した事故で、クレーン付きトラックを運転する
際、労働者と接触しないように誘導員を配置したり、
接触の危険がある場所への労働者の立ち入りを禁
止するなどの必要な措置を怠った疑い。
湖南市の産業廃棄物処理会社と安全管理を担当し
ていた関連企業の男性取締役(36)
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労働安全衛生法違反
送検日
送検先
対象
2013/2/7
福岡地検久留米支部
状況
昨年8月28日、久留米市の岩田屋久留米店(10
階建て)の外壁改修工事中に、足場が傾いて、男性
作業員(27)が約36メートル下の歩道橋に転落、
死亡した事故で、ビル屋上で解体していた鋼管足
場(高さ約3.5メートル)にベース金具や敷板などを
設置しなかった疑い。
柳川市の建設会社の社長(28)、元請会社と同社
九州支店の現場監督者(39)
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労働安全衛生法違反(労災隠し)
送検日
送検先
対象
状況
2013/2/12
福岡地検小倉支部
戸畑区の元請会社と同社社長(64)、山口県下関
市の下請会社と同社社長(38)
昨年6月6日、苅田町のセメント工場で、元請会社
の指揮下で作業していた下請会社の従業員が、ワ
イヤロープの落下で首に負傷する事故が発生。
両社は、労働安全衛生法が定めた労基署への報
告書提出を怠り、労災隠しをした疑い。
従業員の休業期間は約6カ月に及んだという。
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業務上過失致死
送検日
送検先
対象
2013/2/21
横浜地検川崎支部
状況
10年8月16日、横浜市の運送会社社員(当時39
歳)が機械にロープを通す作業中、ロール部分に両
腕を挟まれ、昨年12月に死亡した事故で、注意義
務を怠って製造ラインの電源を入れるなどした疑い。
川崎市の化学会社と製造部課長(49)、保全担当
社員(53)、運転担当の職長(55)
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業務上過失傷害
送検日
送検先
対象
2013/2/22
秋田地検
状況
昨年7月に秋田市の市総合環境センターの溶融施
設で作業員9人が一酸化炭素(CO)中毒で搬送さ
れた事故で、2人はそれぞれの作業責任者として、
事故を防止する注意義務があったのに怠り、ボイ
ラー内を清掃していた作業員男性9人を急性CO中
毒にさせた疑い。(続く)
溶融炉の点検補修会社の作業責任者(41)と、ボ
イラーの清掃点検会社の作業責任者(60)
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業務上過失傷害(続き)
点検補修会社の男性は、補修した溶融炉の内壁をガスバー
ナーで乾燥させる際、炉内の温度が順調に上がらなかったた
め、ごみ投入口や配管などのすき間を埋めるよう指示。このた
め炉内で不完全燃焼が起こりCOが発生、配管からボイラーに
流入した。
清掃点検会社の男性はボイラー内を作業員に清掃させる際、
CO検知器を持たせて測定させるなど、事故防止に必要な指
示を怠った。