ESH DATABANK 労働災害の書類送検事例 2012年11月~12月 ESH DATABANK 業務上過失致死傷 送検日 送検先 対象 状況 2012/10/31 東京地検 現場を統括していた会社員の男(55)ら2人 新宿区大京町のビル解体工事現場で2月17日、重 機で解体作業をしていた際、ビルの壁が倒れて、下 敷きになった男性を死亡させ、別の男性作業員(3 1)にも足の骨を折る重傷を負わせた疑い。 壁を建物内側に倒そうとしたが、誤って反対側に倒 れたため、近くにいた作業員が巻き込まれたとみら れる。 ESH DATABANK 労働安全衛生法違反 送検日 送検先 対象 2012/11/2 状況 9月13日、美祢市のJA山口美祢美東ライスセン ターの火災報知器の交換作業を宇部市のアルバイ ト男性(65)にさせた際、墜落防止措置をしなかっ た疑い。 男性は高さ約3メートルの脚立から転落、翌日死亡 した。 山口地検 電機工事会社(宇部市)の事業主(59) ESH DATABANK 労働安全衛生法違反 送検日 送検先 対象 状況 2012/11/8 さいたま地検越谷支部 板金業者(吉川市)の社長(66) 今年7月5日、吉川市上笹塚の工場の屋根張替え 工事で、屋根の踏み抜きによる転落の危険性が あったのに、ネットを張るなど安全対策をとらず男性 社員(43)を作業させた疑い。 男性はこの作業の際、スレート屋根を踏み抜き、約 6.9メートル下のコンクリート床に転落して死亡した。 ESH DATABANK 業務上過失致死傷 送検日 送検先 対象 状況 2012/11/20 さいたま地検 足場設置業者の社長(54)ら4人 3月19日、東松山市幸町で鉄製の足場(高さ約10 メートル、幅1.8メートル、奥行き1.8メートル)を 設置する際、マンション外壁に固定するなど転倒防 止策を取らず、強風と不安定な構造のため足場が 倒壊、下敷きになった男児(当時6歳)を死亡させ、 別の男児に重傷を負わせた疑い。 ESH DATABANK 業務上過失致死 送検日 送検先 対象 状況 2012/11/20 東京地検 ビルの安全管理を担当していた当時の同社常務(6 0)と、エレベーター保守点検会社の契約社員(63) 東京都新宿区信濃町の「帝都典礼」本社ビル(地上 5階、地下1階)で09年2月、エレベーターのかごが 来ていない状態で扉が開き、そば店経営者(当時7 4歳)が転落死した事故で、03年1月と07年6月、 東京都新宿区信濃町のビル(地上5階、地下1階) で点検作業でエレベーターの扉の留め金が摩耗し、 かごが到着する前に扉が開く故障に気づいたのに 部品交換などをせず、そのまま放置したとしている。 (続く) ESH DATABANK 業務上過失致死 (続き) 元常務は故障情報をきちんと把握しなかったほか、荷物用 のエレベーターだったにもかかわらず、社員や出入り業者 に使用させていたとしている。 契約社員は「故障は分かっていたが、扉の留め金の調整を すれば大丈夫と思った」と供述、元常務は「荷物搬送以外で 使わせてはいけないことは分かっていた」と容疑を認めてい る。 エレベーターの扉は手動タイプ。男性は09年2月16日、1 階で「呼び出しボタン」を押し、扉を開けて乗ろうとしたところ、 かごが来ておらず、約4メートル下の地下1階に転落した。 ESH DATABANK 業務上過失致死 送検日 送検先 対象 2012/11/20 大分地検 状況 佐賀関製錬所の港に停泊していた鉱石運搬船で2 009年6月、荷揚げ作業中の作業員3人が酸欠死 した事故で、作業主任者が作業前に十分な酸素濃 度の測定を怠ったほか、環境安全室長でもあった 元役員と荷役課長は適切な救助や二次災害を防ぐ ための措置を怠り、3人を死亡させた疑い。 日鉱製錬(現パンパシフィック・カッパー)子会社「日 照港運」の元役員の男性(61)、事故で死亡した作 業主任者の男性(当時48)、同社で安全衛生業務 を統括していた荷役課長の男性(53) ESH DATABANK 労災隠し 送検日 送検先 対象 状況 2012/11/19 山梨地検 都留市の建設会社と社長(35)ら4人 2月19日、市川三郷町の工事現場で、足場を組み 立てていた同社の30代の男性従業員が転落。胸 の骨を折る休業3週間のけがをしたのに、労基署に 報告書を提出しなかった疑い。 ESH DATABANK 労働安全衛生法違反(無資格運転) 送検日 送検先 対象 2012/11/20 水戸地検土浦支部 状況 11年7月28日~8月26日、同営業所で、運転資 格のない男性派遣労働者にフォークリフトを運転さ せ、作業させた疑い。 千葉県船橋市の貨物運送取扱業・倉庫業者と茨城 営業所の営業所長(44) ESH DATABANK 業務上過失致死 送検日 送検先 対象 状況 2012/11/26 鳥取地検 クレーンを操作していたJR西日本社員(51) 米子市のJR西日本後藤総合車両所で昨年4月7 日、クレーンなどに挟まれ男性作業員(当時51歳) が死亡した事故で、昨年4月7日午前10時10分ご ろ、JR西日本社員が列車の修繕作業をした際、リ モコンを使ってクレーンを操作。近くの塗装装置の 点検作業をしていた男性をクレーンの運転室と塗装 装置ではさみ、死亡させた疑い。 ESH DATABANK 労働安全衛生法違反(健康障害の防止措置など) 送検日 送検先 対象 状況 2012/12/7 福島地検 建設会社(青森県おいらせ町)と社長(55) 昨年12月1日、東京電力福島第1原発高線量エリ アで足場設置作業をする4人に対し、警報器付き線 量計に放射線を通しにくい鉛カバーを着けるよう指 示して約1時間作業させ、正確な被ばく線量を確認 しなかったとしている。 同社への指導を怠ったとして、元請けの「東京エネ シス」(東京都港区)に是正勧告し、作業を発注した 東電と、建設会社「ビルドアップ」(福島県浪江町)を 指導した。社長はビ社の取締役だった。 ESH DATABANK 労働安全衛生法違反(自主検査懈怠(かいたい) 送検日 送検先 対象 状況 2012/12/19 千葉簡裁 船橋市の鋼板会社「日鉄住金鋼板」と設備点検担 当課長(45) 昨年8月に下請け作業員の男性2人が塩酸タンク に転落し死亡した事故で、課長は09年8月から事 故前日までの2年間、実施が義務づけられているタ ンクの自主検査を怠った疑いで略式起訴した。 安全面での注意事項などを記載した文書を作業前 に下請け業者へ渡さなかったとして、同法違反(文 書の不交付)容疑でも立件され、書類送検された同 社と工事発注担当の男性部長(55)については「再 発防止措置を講じている」などとして不起訴(起訴 猶予)となった。
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