統計推定 - ns1 home

統計的検定
1.検定の考え方
2.母集団平均の検定
例:母平均の推定
標本数 標本平均 下限値 上限値
米国株価収益率 253 0.068 -0.077 0.212
日本株化収益率 245 0.122 -0.086 0.33
検定の考え方
意志決定の基礎
反証法
「否定の力が肯定の力よりも強い」
帰無仮説と対立仮説
帰無仮説(null hypothesis):母集団のパラ
メーターに対する仮説の真偽を判断する
場合、前もって棄却するために立てられる
仮説
対立仮説(alternative hypothesis):帰無
仮説が棄却されたとき採択される仮説
両側検定(two-tailed test)
H0 :  j  0
vs
H1 :  j  0
1
-3.0
-2.0


2
2
-1.0
0.0
1.0
2.0
3.0
片側検定(one-tailed test)
H0 :  j  0
-2.0
H1 :  j  0
1

-3.0
vs
-1.0
0.0
1.0
2.0
3.0
検定統計量と有意水準
検定統計量:帰無仮説 H 0 が棄却されるか
どうかを検定するため、標本データを用い、
作られた統計量(W)
有意水準(significance level):仮説検定を
行うときの確率基準、 で表す。
棄却域(rejection region)
臨界点:棄却域を決める分岐点cの値
採択域(acceptance region)
検定における2種の誤り
第一種の誤り: H 0 が正しいにもかかわらず
それを間違って棄却する誤り。
第二種の誤り: H 0 が誤りにもかかわらず、
それを採択してしまう誤り。
H0
採択域
H1
 棄却域
仮説検定の手順
帰無仮説と対立仮説を設定する
検定統計量Wを選び、 H 0 のもとでWの標
本分布を求める
検定統計量の値について有意水準
を与えて、Wに対する棄却域を決める
Wの実現値と有意水準に決められた臨界
値を比較し、仮説を検定する
母平均の検定:大標本の場合
両側検定
H0 :   0 vs H1 :   0
右片側検定 H 0 :   0 vs H1 :   0
左片側検定 H 0 :   0 vs H1 :   0
両側検定
H0 :  j  0
vs
H1 :  j  0
臨界点
臨界点
1


2
-3.0
-2.0
棄却域
2
-1.0
0.0
採択域
1.0
2.0
棄却域
3.0
右片側検定
H0 :   0 vs H1 :   0
臨界値
1
-3.0
-2.0
採択域
-1.0
0.0

1.0
2.0
棄却域
3.0
左片側検定
H0 :   0 vs H1 :   0
臨界値
1

-3.0
-2.0
棄却域
-1.0
0.0
採択域
1.0
2.0
3.0
両側検定:大標本、標準正規分布
① 帰無仮説と対立仮説を設定する
H0 :   0 vs H1 :   0
② H 0 のもとで検定統計量: Z 0 
x
/ n
③ 有意水準  を与えて、棄却域を決める
例えば   0.05 、c=1.96となる
④ 仮説を検定する: | Z | c のとき、H 0 を棄却
| Z | c とき、 H 0 を棄却しない
練習問題1
P150の図7.4のデータを使い、97年の日
本株価収益率が変動したか否かを有意水
準5%で検定せよ。
練習問題2
ある学者が日本の大学生の平均知能指数
(I.Q.)はたかだか110であると主張してい
る。いま、150人の大学生を無作為に選ん
で調査したところ、I.Q.の平均値11.2、標
準偏差7.2であった。この結果からこの学
者の主張を認めることができるか?