計量経済学 2015 年 11 月 11 日(6 日)とおなじもの 帰では k=2)N-k が小さい時は裾が広く、上側 2.5%点は http://mcobaya.web.fc2.com/karato.htm 0 から離れる。しかし、経済データでは自由度 20 以上のこと 教科書 がほとんどであり、p.175 の t 分布表をみると両側 5%点は 4.2 仮説検定 ポイント: 1. 自由度が大きいか(正規分布かt分布か) 自由度 20 のときでも.2.086 とほぼ2と考えてよい。確認 2. 両側検定か片側検定か 3. 帰無仮説が 0 か 0 以外か 分析手順のまとめ:回帰分析の結果の分析は 想定モデル yt a bX t et , var(et ) 2 , et ~ Normal , t 1,..., T 傾きの 2 係数の分散の公式 T 2 (Xt X ) t 1 1.まず数値、符号が理論、常識と一致しているか。 2.係数が0から十分離れているか(その変数を使った 意味があるか。) 。サンプルサイズが十分大きいとき (自由度が20以上のときは)、t値の絶対値が2以 上なら係数は水準5%で有意(変数は効果あり)と あ)両側検定、帰無仮説として係数=0(「変数は影響を みなされる。t値の絶対値が2以下なら係数は水準 持たない。 」)を検証する場合で説明 5%で有意ではなく、このデータからは変数の効果 は証拠づけられない。 a)標準誤差が既知の場合であるか自由度(サンプルサイ 3.自由度が20以下のときは 自由度=サンプルサ ズ-係数の数)がある程度大きいとき、正規分布を使う イズ-右辺の変数の数(定数項も含む)をもとめ、 検定の考え方: 数表から厳密な臨界点を求める。 誤差項が正規分布に従い、tの臨界値 を 2 もしくは 2.6 とする。(両側検定) これが P.175 問:自由度という名前の由来は? の数表の自由度無限大のとき教科書の数表の片側 2.5% 答:サンプルサイズが2で、単回帰のように係数の数が 点か 0.5%の数字はほぼ 2 か 2.6 2つだと、直線の当てはめは一意的で、自由度はありま 標準誤差(推定量の分散の平方根)が既知であるか十 せん。また、サンプルサイズが3で係数の数が3つの重 分な精度で推定できる場合、推定量の分布は標準正規分 回帰分析もやはり当てはめは一意的で自由度はありませ 布(standard Normal distribution, ベル型で中 ん。統計学ではこれを一般化してサンプルサイズから係 心が 0、標準偏差=中心からの平均距離=1の分布)に 数の数を引いたものを自由度とよんでいます。 従う。 。 い)片側検定: (b) 標準誤差が未知の場合 ある物質が毒であることを証明するには、その物質を T=(推定量-真の値)/(標準誤差)は正規分布になり、両 摂取したら寿命が十分短かくなることを示せば良い。 側5%点は1.96であるが、σ2 をその不偏分散 s2 で推 ある物質が、健康に影響することを証明するにはその 定することにより、t値の中心がとがり(尖り) (s2 が大 物質を摂取したら寿命が十分短かくなるか長くなるこ きい値の時) 、裾が広がる fat tail。 (s2 が小さい値の とを示せば良い。 とき)。これにより両側5%点は正規分布(自由度無限大 1) 両側検定:両側で5%になる点か両側で 1%になる のt分布)より大きな絶対値をとる。自由度が無限大の 点(自由度無限大のときは 1.96 と 2.57)を両側 ときはサンプルサイズが無限大であるので、不偏分散 5%点などと呼ぶ s2 はほぼ正確に推定できるので、正規分布との差はなくな 2) 片側検定:片側で5%になる点か 1%になる点(自 る。すなわち、自由度が大きな場合、標準誤差が正確に推 由度無限大のときは 1.645 と 2.326)片側 5%点 定できるので、標準誤差が既知の場合と同じ。 などと呼ぶ 両側検定と片側検定の使い分け (c)仮説が 0 でないとき:t 値=(推定値-期待値)/標準誤 両側検定:プラスであれマイナスであれ、影響がある 差のばらつき方(分布)は N-k に依存する。N-kを自由度 かどうかを確認したい場合。 という 片側検定を使うのは、 (N:サンプルサイズ K:定数を含む説明変数の数。単純回 1) 正の効果だけが有用な場合(例:薬効)
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