統計推定

母集団比率の検定
1.母集団比率の両側検定
2.母集団比率の片側検定
3. 母集団比率の差の検定
①母平均Pに関する仮説の設定
両側検定
H0 : p  p0 vs H1 : p  p0
右片側検定 H 0 : p  p0 vs H1 : p  p0
左片側検定 H 0 : p  p0 vs
H1 : p  p0
標本nが大きいとき、検定統計量が近似
的にN(0,1)に従う。
②母集団比率検定の手順
H 0 の下で、母比率に対する検定統計量は
Z0 
pˆ  p0
p0 (1  p0 )
n
となり、近似的に標準正規分布N(0,1)に従う
③母集団比率検定の手順

有意水準 を与えると、棄却域を決める。
両側検定の臨界値:
P(| Z0 | c)  1  
 (c )  1 

片側検定の臨界値:
P(Z0  c)  1  
(c)  1  
2
c  z / 2
c  z
④仮説を検定する
両側検定:
| Z 0 | c のとき、 H 0 を棄却する
| Z 0 | c のとき、 H 0 を棄却しない
④仮説を検定する
右片側検定:
Z0  c
Z0  c
のとき、 H 0 を棄却する
のとき、 H を棄却しない
0
左片側検定:
Z0  c のとき、H 0 を棄却する
のとき、H 0 を棄却しない
Z0  c
右片側検定 H0 : p  p0
vs H : p  p
1
0
臨界値
採択域
-3.0
-2.0
-1.0
1
0.0

1.0
2.0
棄却域
3.0
左片側検定 H0 : p  p0
vs H1 : p  p0
臨界値
1

-3.0
-2.0
棄却域
採択域
-1.0
0.0
1.0
2.0
3.0
練習問題
ある新薬のアレルギー症状に80%効果が
あると宣伝されている。いま、この新薬を
250人の患者に投与したところ、188人に
効果があった。この宣伝は正しいといえる
であろうか(有意水準5%で検定してみよ
う)。
母集団比率の差の検定
2つの母集団比率 p1  p2となっているかをそれ
ぞれ母集団からとった標本の n1 の標本比率 pˆ 1
および標本 n2 の標本比率 pˆ 2 を用いて検定する。
x1 x2

 pˆ 1  pˆ 2
n1 n2
は n1 および n2 が大きければ、次の平均と分散を
もって近似的に正規分布をする。
  p1  p2
(1)
p1 (1  p1 ) p2 (1  p2 )
 

n1
n2
2
(2)
①仮説の設定
両側検定
H 0 : p1  p2 ( p) vs H1 : p1  p2
右片側検定 H 0 : p1  p2 ( p) vs
左片側検定
H1 : p1  p2
H 0 : p1  p2 ( p) vs H1 : p1  p2
②検定統計量
ˆ 1  pˆ 2
H 0 が正しいとき、 p
(2)で p1 , p2の代わりに
 0

の分布は式(1)と
p の値を代入し
(3)
1 1
p(1  p)(  )
n1 n2
検定統計量
Z
(4)
pˆ 1  pˆ 2
1
1
p(1  p)(  )
n1 n2
(5)
②検定統計量
(5)では母集団比率 p が不明なので、そのまま
計算できない。そこで標本比率をプールした値で
代用する。
x1  x2
p 
n1  n2
*
(6)
H 0 のもとで検定統計量は
Z0 
pˆ 1  pˆ 2
1
1
p (1  p )(  )
n1 n2
*
*
(7)
③ αを与えて、臨界値を決める
Z0 
pˆ 1  pˆ 2
1
1
p (1  p )(  )
n1 n2
*
*
(7)が標準正規分布N(0,1) に従い、
有意水準αを与えて、臨界値を決める。
(7)
④ 仮説を検定する
両側検定
| Z 0 | c のとき、H 0 を棄却する
| Z 0 | c のとき、H 0 を棄却しない
右片側検定
Z0  c
Z0  c
のとき、 H 0 を棄却する
のとき H を棄却しない
0
左片側検定
Z0  c のとき、 H 0 を棄却する
Z0  c のとき H 0 を棄却しない
練習問題:p172,例題6
解説:
① H o : p1  p2 vs
あるいは
H 1 : p1  p2
H 0 : p1  p2  0 vs H1 : p1  p2  0