2015年度計量経済分析入門 Excelによる単回帰分析(3) 目的 単回帰モデルの最小二乗法による分析を、 Excelを用いた実例を通して習得する。 資料(スライド+データ)は講義のウェブサイ トから入手せよ。 http://www.econ.niigata-u.ac.jp/~hara/int-ecm ケインズの消費理論 限界消費性向が0以上1以下 0 1 1 平均消費性向が所得の減少関数 ⇔基礎消費が正 0 0 本当に成り立つのかデータから検証したい t検定で検証してみよう Excelによるt検定 消費と所得のシートを見ると、 H 0 : 0 0, H1 : 0 0 H 0 : 1 0, H1 : 1 0 の検定に関しては t統計量はD51:D52 p値はE51:E52 検定に用いるt分布の自由度はB47 でそれぞれすでに計算されている。 Excelによるt検定 解析結果 分散分析表(2) t 分布の自由度 Excelによるt検定 両側検定の p 値 分散分析表(2) 0.05未満⇔帰無仮説を棄却 解析結果 H 0 : 0 0 H 0 : 1 0 の検定の t 統計量 t統計量の計算 帰無仮説が H 0 : 0 0, H1 : 1 0 の場合 のt統計量は OLSE t 標準誤差 OLSEと標準誤差から計算して、確かにこう なっているか確認してみよう D54に「=B51/C51」、D55にこれをコピー D51:D52と値が等しいかどうか確認 Excelによる両側検定 両側検定: H 0 : 0 0 , H1 : 0 0 p値が0.3225 > 0.05 帰無仮説 H 0 : 0 0 を採択 結論がケインズ理論と矛盾する ケインズ理論は誤り?? Excelによる両側検定 両側検定: H 0 : 1 0 , H1 : 1 0 p値が 1.49177 10 22 0.05 対立仮説 H1 : 1 0 を採択 OLSEが0.5484で正なので、 1 0 と結論 ケインズ理論の検証 ケインズ理論によれば 1 1 これが正しいかどうかをt検定によって検証し てみよう。 まず H 0 : 1 1, H1 : 1 1 の両側t検定を行う ケインズ理論の検証 帰無仮説の値が0ではない H 0 : 1 1, H1 : 1 1 のような検定は、自分で計算する必要がある。 t統計量は OLSE-1 t 標準誤差 ケインズ理論の検証 手順: 1. 2. 3. 4. 5. A55に「片側検定」と入力 A56に「t統計量」、A57に「パーセント点」と入力 B58に「=(B52ー1)/C52」 B59に「=tinv(0.05,28)」 B58>B59より帰無仮説 H 0 : 1 1 を棄却して、 対立仮説 H1 : 1 1 を採択 6. ここでt統計量の符号(正負)を見て、 正なら 1 1 負なら 1 1 と結論する。今の場合は負なので1 1 解析結果の示し方 レポートなどで分析結果を提示する際は、 OLSE 標準誤差 t統計量 P値 の四つは必ずセットで表にすること。 演習1 消費関数のデータはもうひとつあり、前々 回最小二乗推定している。 この推定結果から、今と同様の手順でケイ ンズ理論を検証せよ 演習2 前回行ったテストスコアのデータの最小二 乗推定の結果から、クラスの規模と教育効 果の間にどのような関係があるか、t検定 を用いて考察せよ。
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