第1章 発達心理学とはどんな学問 か? 道案内 1 準備 2 知覚の発達 3 認知の発達 4 感情の発達 5 性格の発達 6 社会性の発達 7 発達上の問題 8 まとめ (0) 授業を始める前に * (1) 発達心理学とはどんな学問か? (2) なぜ発達心理学を学ぶのか? (3) 子供に世界はどう見えるか? (4) 子どもはものごとをどう理解するか (5) 子どもは心をどう理解するか (6) 子どもに愛情を注ぐこと (7) 子供の性格は生まれつき? (8) 人間関係の中で育つ (9) 自己意識と発達課題 (10) 子供に見られる心の問題 (11) まとめ * メインメッセージ1 「心」は目に見えない。 だからこそ「知る」努力が必要 心理学とは? 人間の行動に関する科学 (論理実証主義) 心理学ではないもの • 血液型性格判断 結論 O A 性格と血液型はまったく関係ない! 几帳面、神経質 おおらか、明るい B AB わがまま、お調子者 2重人格、暗い 血液型別 性格検査 (JNNデータバンク,1991) 几帳面 おおらか わがまま 2重人格 A 49.1 32.4 23.6 4.4 O 52.7 39.5 22.8 2.4 B 54.0 39.9 19.4 3.8 AB 50.5 38.8 19.9 2.7 血液型別 人口比率 日本 アメリカ フランス インド A 38.2 4 38.9 43.8 19.0 O 31.0 3 51.4 43.1 31.0 B 21.2 2 9.5 10.6 41.5 9.6 1 5.2 2.5 8.5 AB 血液型別 性格検査 几帳面な人 A 約2400万人 確証事例 O 約1800万人 反証事例 B 約1200万人 反証事例 AB 約600万人 反証事例 確証バイアス 反証事例を考えず、確証事例ば かりを重視する考え方の偏り 血液型別 人口比率 日本 性格 A 38.2 几帳面 O 31.0 おおらか B 21.2 わがまま 9.6 二重人格 AB + + − − 差別される血液型 –AB– % 隣には住みたくないタイプ A O B AB 6 2 18 20 9 13 ブラッドタイプハラスメント 一緒のクラブに入りたくないタ 6 2 イプ 結婚したくないタイプ 10 3 12 22 好きになれないタイプ 5 2 12 14 サブメッセージ1.1 人は自分の信じたいことだけ信 じてしまう 2 心理学の知識とは? [例] 「愛してる」って何? 恋愛感情を「質問」で ”Romantic Love Scale” (Rubin, 1971) (藤原ら,1983) 恋愛尺度 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) もし××さんが元気がなさそうだったら、私は真っ先に励ましてあげたい ××さんのためだったら、ほとんど何でもしてあげたい ××さんを独り占めしたいと思う ××さんと一緒にいられなければ、わたしはひどく寂しくなる 私は一人でいると、いつも××さんに会いたいと思う ××さんが幸せになるのが、私の最大の関心である ××さんのことなら、どんなことでも許せる 私は××さんを幸せにすることに責任を感じている ××さんと一緒にいると、相手の顔を見つめていることが多い ××さんから信頼されると、とてもうれしく思う 好意尺度 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) ××さんはとても適応力のある人だと思う ××さんは責任ある仕事に推薦できる人物だと思う 私は××さんをとてもよくできた人だと思う ××さんの判断の良さには全面の信頼を置いている クラスやグループで選挙があれば、私は××さんに投票するつもりだ ××さんはみんなから尊敬されるような人物だと思う ××さんはとても知的な人だと思う 私は××さんのような人物になりたいと思う ××さんは賞賛の的になりやすい人物だと思う 本当に測定できているか? 測定の妥当性を検討する • 「相手との結婚の可能性」 • 「見つめあう時間」 2変数間の相関 相関あり 50 ● 恋 愛 得 点 ● ● ● ● ● ● 相関係数 0.4〜0.9 ● ● ● ●● 10 ● 0 100 結婚の可能性 2変数間の相関 相関なし 45 ● 好 意 得 点 ● ● ● ●● ● ● ● ●● 9 ● 0 ● 100 結婚の可能性 相関係数 約0 見つめあう時間 LOVEとLIKE • 男性:相関 高 (約0.4) • 女性:相関 低 (約0.2) LOVEとLIKEの相関 男性:相関あり 50 ● 恋 愛 得 点 ● ● ● ● ● ● 相関係数 0.4 ● ● ● ●● 10 ● 0 100 結婚の可能性 片思いの熱さ 「あなたはなぜ恋愛をしているのですか?」 「その時楽しいから」 「プレゼントをくれるから」 「結婚したいから」 「単に好きだから」 刹那的快楽群 道具的功利群 結婚志向群 単純好意群 片思い群 片思いの熱さ ロミオとジュリエット効果 「恋愛得点」 と 「両親からの妨害」 相関係数 0.35 恋愛における行動と感情 恋愛感情を「行動」で 吊り橋実験 (Dutton & Aron, 1974) 被験者:男性90名 実験場所:吊り橋ー固定橋 インタビュアー: 女性ー男性 恋愛感情を「行動」で 橋 女性 男性 吊り橋 固定橋 吊り橋 固定橋 人数 電話番号 22 23 22 23 16 18 6 7 電話 9 2 2 1 サブメッセージ1.2 できるだけ多くの人に納得 してもらえる「心」の証明 が必要 発達心理学とは 人間が生まれてから死ぬまでの 行動の変化を知るための学問 メインメッセージ1 「心」は目に見えない。 だからこそ「知る」努力が必要
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