FTA作成でも原因が掴めない・・・

シリーズ:著者の回答
質問-046( 040701 Hg社神奈川 デバイス制御開発部 S.T様)
現在、新商品の品質評価のトラブルでFTAを作成して原因を追求しています。FTAに
ついて以下の質問があります。
抽出項目について全部、「済」の時、次のアクション項目としてはどのように対処すれ
ば良いのでしょうか?
例えば・・・・
① 項目の再抽出
② 「済」事項で可能性がありそうなところの抽出しなおし。
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040802
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シリーズ:著者の回答
回答 – 046
【再抽出についてのアドバイス】
設計FMEAの弱点はキチンとマスターしましたか? そうです! 「やったつもり」になってし
まうことです。
一方、FTAの弱点も覚えていますか? そうです! 「木を見る前に森を見よ!」、「森」に
戻ることを忘れてしまうのです。
ですから、項目の再抽出が必要な場合がでてきます。再度、見直してください・・・
と、外部講習会のような抽象的なアドバイスではなく、どこを再度見るかというと、本ホー
ムページ、SITE MAP”L”でダウンロードできる「FAT分析支援」の「特異な現象=分析の切
り口」の部分からです。
ここは非常に大切です。
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シリーズ:著者の回答
どんな探偵も、ここがなければ、解決の糸口を見つけられませんよね。ここの情報量が
少ないと苦労します。多すぎても混乱するでしょう。
大昔、「3億円強奪事件」がありましたが、この場合、後者、つまり、情報量の過多が未
解決の原因と言われています。
ここから再度、見直しをかけて下さい。探偵、刑事さんになってください。
次に、トラブル潜在箇所の「3-ポイント」を教えましたね。ここに、再度、注目してみて下
さい。
きっと、「犯人」がいますよ!
①
②
③
新規技術
トレードオフ
設計変更(仕入先変更、生産変更、担当者変更・・・)
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シリーズ:著者の回答
【 「済」に関してのアドバイス 】
次に、「済」の定義を決めましょう。自由ですが、一般的には、
① 一人ではなく、チームとして定義すること。
② 誰もが認める自明であることを「済」とする。 例:鉄製の船も水に浮く
③ FEM(≒CAE)、つまり、コンピュータ・シミュレーションによって「済」と判断
する。
④ 簡易実験によって「済」と判断する。この場合、N数が別の課題となりま
すが。
安易な「済」の決定は、二度と「犯人」を見つけられなくなりますよ。
「犯人は刑務所に居た!」という小説を知りませんか?
既成概念が一番のリスクかも。
以上
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