技術選択の方法、コンカレント開発の無謀

シリーズ:著者の回答 031222
質問-026-1 ( 030904:Ni 社、プリンタ技術、 第1回受講者:Y.K 氏 )
「技術形式の選択法」の部分をもう少し説明して欲しかった。
質問-026-2 ( 030904:Ni 社、プリンタ技術、 第1回受講者:Y.H 氏 )
「使用目的の明確化」・・・本件については、考えるようにして設計を行っていたつもりである
が、実はぼやけていたことに気が付きました。
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シリーズ:著者の回答 031222
回答 - 026
先ず、右下のフローチャートは何度も説明しましたので理解できたと思います。特に・・・
① 使用目的の明確化
② 設計思想とその優先順位の設定
は、さらに重点的に説明しましたね。
OKですか?
さて、「使用目的の明確化」→
「設計思想とその優先順位の設
定」がチームデザインで決定し
ましたら、次に、右図の如く、「技
術形式の選択」に入ります。
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シリーズ:著者の回答 031222
ここで、「技術形式の選択」とは何か、未受講の方にも説明しておきましょう。
No.
技術項目
技術選択肢
①
自動車用エンジン
ガソリン or ディーゼル
②
駆動モータ
DCサーボ or ステッパー
③
ゼログラフィー・現像剤
1成分 or 2成分
④
FRAME材料
板金 or 角パイプ
⑤
ゼログラフィー・クリーナ
ブラシ or ブレード
⑥
電気回路
ディスクリート or ASIC
⑦
制御
アナログ or デジタル
上表だけでお分りですね?
ここで幾つかの企業や設計チームが犯すミスは、① 使用目的の明確化 ② 設計思想とその優
先順位の設定・・・・これに関する ディスカッションの欠落 です。
つまり、言い換えれば、にわか大工が揃う低設計力の企業や設計チームは、「感と度胸と経験」
だけで技術を選択しているのです。
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シリーズ:著者の回答 031222
そして、本ホームページで何度か訴えてきましたが、その開発現場を リーディングできるリーダが
いない のです。
特に、前記フローに従わず、適切な技術選
択もせず、チームディスカッションもしない「ノ
ーテンキ」な企業や設計チームは、
「技術開発と商品設計のコンカレント(同時)
開発」を実施している場合が多く報告されて
います。
ディスカッションの欠落
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シリーズ:著者の回答 031222
これは、ある種業としては成立する場合がありますが、設計としては、論外の末期症状 です。
企業として成立する場合とは、リヤカーや自転車などの10の2乗商品の場合です。
戦争中に新兵器を開発しているのと同じであり、ラリー中にパンクしにくいタイヤを開発している
のに等しいのです。 「呑気ですね!」、「優雅ですね!」と競争相手から言われるでしょう。
その理由は、至って簡単です。
設計という 職業 を理解して
いない人が多すぎますね!
設計プロセスにおける「和」と「リズム」
が乱れるからです。
ふと気が付くと、「中途半端な機械を一
生懸命」に開発している企業や設計チー
ムになっているでしょう。
詳細は、「著者の回答:016」
をご覧ください。
将来のリーダである皆さんは、早く、こ
れに気が付いてください。
以上
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