03但馬県民局の主要施策・事業 P5-16 ( PDFファイル / 72.8 - 兵庫県

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施策概要
1 但馬地域ビジョンと「但馬・理想の都の祭典」20 周年キャンペーン事業の一体的推進
平成6年に開催した「但馬・理想の都の祭典」20 周年にあたる平成 26 年を但馬再生の節目として、
新たな可能性に挑戦する記念事業の開催に向け、地域住民自らが但馬の魅力を内外に発信するキャンペ
ーンを本格的に推進する。
(1) 目標
定住人口の回復等、但馬再生のムーブメントを起こすことを目標に、
「コウノトリ翔る但馬まるご
と感動市」をシンボル事業に据え、公民協働による施策提案型のイベント企画や祭典を契機に芽生え
た地域イベントのブラッシュアップ、情報発信ツールの開発等を通じて、地元機運の醸成を図る。
(2) 取組内容
① 但馬地域ビジョンのフォローアップ
但馬づくりの理念「あしたのふるさと但馬」を祭典からビジョンへ、そしてフォローアップ版
に継承し、交流・共生の地域実現をめざした但馬の将来像を描く。
・ 「但馬の“夢”戦略かいぎ」の設置
・ 夢シナリオの募集
・ フォローアップ版の策定
② 「但馬・理想の都の祭典」20 周年キャンペーン事業の推進(拡)
平成 26 年の祭典 20 周年に向けてキャンペーン事業を展開し、地域住民による但馬の魅力発信
や地元機運の醸成など段階的に開催準備を進める。
・ 基本計画の策定
・ 施策提案型「住民プロデュース事業」への助成
・ 映画「但馬組曲(仮称)
」の制作着手
③ 「コウノトリ翔る但馬まるごと感動市」の開催
祭典 20 周年に向けたキャンペーンのシンボル事業に位置づけ、安全・安心な「但馬ブランド」
の再認識や地域の誇りを支える田舎暮らしの提案や但馬ならではの情報発信等をコンセプトに、
「参加・体験」
「提案・交流」型イベントとして開催する。
・ 時期:平成 23 年 11 月 12 日∼13 日
・ 場所:県立但馬ドーム(豊岡市日高町)及び周辺地域
2 多様な主体によるコミュニティづくりと参画協働活動の支援
人口減少社会が到来するなか、但馬の豊かな自然、地域の個性と魅力を生かし、地域の活性化と豊
かな暮らしの創造に向けた、多様な主体による地域づくりを進める。
(1) 目標
「県民の参画と協働の推進に関する条例」に基づき、地域外の団体との協働を促進しつつ、地域
の団体・住民が行う子育て支援や伝統文化の継承等の各種地域づくり活動を支援するとともに、交流
拠点づくりと地域の活性化を進め、参画と協働による地域づくりを推進する。
また、田舎暮らしを推進する住民の取り組みや、都市住民との交流を軸に、安心して暮らせる生
活空間として維持、再生する集落の取り組みを支援する。
さらに、但馬の子育て家庭応援運動を推進するため、各種の子育て支援団体の育成・交流促進を
図り、子育てネットワークの構築と地域全体での子育て気運の醸成を促進する。
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(2) 取組内容
① あしたのふるさと但馬の創生をめざす「地域づくり活動応援事業」の実施(拡)
“あしたのふるさと但馬の創生”をめざして、
「但馬・理想の都の祭典」20 周年記念事業の趣
旨に沿った事業の経費の一部を助成し、住民主体による但馬地域の活性化を支援する。
② 県民交流広場事業の推進
概ね小学校区における活動の場の整備と活動支援を通じて、県民の参画と協働によるコミュニ
ティの再生・構築を図ると共に、後継者の育成と人材の発掘を図り、地域の課題解決を支援する。
・ 地域推進委員会への助成
・ 地域交流フェスタの実施
・ 地域ネットワーク会議の運営
・ 県民交流広場フォローアップ事業(後継者育成研修、人材登録バンク)
③ たじま「子育て」元気アップ事業(拡)
地域の子育てネットワークの構築や子育て支援団体等への情報発信など、但馬の子育て家庭応
援運動を推進する。また、地域ぐるみで積極的に子育てに関わる機運の醸成を目指す。
・ 子育て元気アップ但馬大会の開催
・ 子育て情報の充実
④ たじま田舎暮らしの推進
都市部との交流促進の情報発信拠点「たじま田舎暮らし情報センター」
(事務局:(財)但馬ふる
さとづくり協会)
、市町と連携して田舎暮らしの推進機運を醸成するとともに、田舎暮らし実践
者等により設立された「たじま“自適生活”(ゆうゆうライフ)応援団」が行う田舎暮らし希望
者に対するサポート事業を支援する。
・ たじま田舎暮らし情報センターの運営支援
3 但馬広域観光の推進
但馬地域は豊かな自然の恩恵を受け、四季折々の豊かな食材、温泉地、スキー場のほか、歴史的文
化や産業遺産などツーリズム資源が多く存在している。
これら観光素材を一体的にアピールし、但馬地域全体の観光振興策等に取り組むため、但馬観光協
議会を核にPR活動を展開し、広域観光事業の振興や交流人口の拡大を図り、地域全体の活性化を促
進する。
(1) 目標
但馬地域の魅力を一体的にPRし、但馬の地名度を向上させるとともに、平成 26 年の「但馬理想
の都の祭典」20 周年を見据え、交流人口 1,000 万人の回復をめざす。
(2) 取組内容
① 但馬広域観光の推進(拡)
但馬観光協議会を核として、PR活動の展開、広域観光事業の振興、交流人口の拡大などに取
り組み、但馬地域全体の観光振興を図る。
・ インバウンド課題調査の実施
・ 但馬観光プロモーションの実施
・ 但馬観光PR手法の検討
・ 但馬ふるさと応援隊の任命 等
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② 鉱石の道プロジェクトの推進(拡)
南但馬地域の交流人口拡大、観光の活性化を図るため、鉱石の道推進協議会を中心とした「鉱
石の道」エリアの貴重な産業遺産を活用した地域づくりや活性化推進事業等を支援する。
鉱石の道推進協議会への支援
・ 「日本鉱山遺産ネットワーク会議(仮称)
」の開催
・ 体験学習プログラムの開発・展開
・ 「鉱石の道−アドベンチャールート(仮称)
」の調査・開発
・ 世界遺産登録(シリアル登録)の可能性調査の実施 等
③ 鉱石の道サイン整備事業
鉱石の道エリアに残る貴重な産業遺産を紹介するサインを設置するほか、明延∼神子畑間を道
としてつなげ、両地域の交流を促進する。
・ PR看板の設置
・ かつて鉱石を運んだ道の基本調査(産業遺産の検証等)
④ 但馬グリーン・ツーリズムの推進
「子ども農山漁村交流プロジェクト」の平成 25 年度本格実施に向け、効果的な情報を提供
・ 旅行会社との共同企画によるバスツアーの実施
・ 体験指導や接客など、各種研修会の実施、ホームページでの情報発信 等
4 地域産業の育成・活性化の推進
但馬地域の産業再生を戦略的に展開する仕掛けとして、
「但馬地域産業活性化会議」を開催し、その
もとで、産業フォーラムをはじめ、企業による展示会や商談会、農協・漁協等、農商工会の交流等を
実施し、企業間取引の拡大を図るとともに、地域外に広く情報発信する。
「但馬地域産業活性化推進戦略(平成 20 年 2 月策定)
」に基づき、但馬の次代を担う元気企業の育
成を進める。
また、地域農産物等の活用を図るため、農観商工連携の取組を支援する。
(1) 目標
企業誘致活動を積極的に進め、市町、商工団体等関係機関と連携を図り効果的、効率的に次代を
担う元気な企業の育成を推進する。
また、農観商工連携を通じて、地域資源を活かした但馬ブランドの構築を図り、地域の活性化に
つなげる。
(2) 取組内容
① 但馬地域産業再生戦略の推進(新)
但馬地域の産業再生を戦略的に展開する仕掛けとして、
「但馬地域産業活性化戦略会議」を設置
し、企業間取引の拡大などに取り組むとともに、地域外にも広く情報を発信する。
・ 但馬地域“産業革新フォーラム”の開催
・ 起業化促進研究会の実施
・ 但馬取引商談会の開催
② 農「観」商工連携等による「但馬ブランド」の構築(拡)
但馬地域の特色ある農産物等の地域資源を最大限に活用し、農「観」商工連携による新たな商
品や新サービスの開発等を支援するとともに、これら新商品や農林水産物を活用した6次産業化
商品を市場流通させるための支援を行い、但馬ブランドの構築と地域経済の活性化につなげる。
・ 但馬ブランド商品開発連絡会議の開催
・ 農「観」商工連携講座の開設
受 講 者:15人程度
・ 但馬ブランド新商品開発の支援
支援団体数:3団体
・ 市場流通拡大の支援
支援団体数:2団体
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③ 中小企業向け融資制度の運用
中小企業等の経営の安定と発展を図り、設備投資を促進するため、資金繰りを支援する。
④ 商店街活性化事業の実施
空き店舗対策やイベント開催等、意欲ある商店街が取組むソフト事業を支援する。
⑤ 地場産業の振興
脆弱な経営基盤や後継者不足等、
深刻な問題に直面する地場産業を対象とした需要開拓や活性
化への取組みを支援する。
5 但馬の特性を活かした元気な農林水産業の展開
日本海から中国山地までの但馬地域の特性を活かし、多様な農林水産業と都市との交流を通じた農
山漁村の活性化に向けた取組みを展開する。また、新規参入者をはじめ多様な担い手を育成するため
の支援体制を整備する。
(1) 目標
但馬農業の担い手を育成するため、新規就農者や異業種からの農業参入など、地域に適した多様な
担い手の育成を支援する。
また、
「朝倉さんしょ」の但馬ブランド化へ向けた支援を行うとともに、但馬牛の種を守るため、
個体の選抜と受精卵の凍結保存に取り組む。
さらに、水産業の発展のため、地域の関係者が連携した資源管理の支援を行う。
(2) 取組内容
① 朝倉さんしょブランド化の支援(新)
長い栽培の歴史と但馬の地名を冠し、品質評価が高い「朝倉さんしょ」を但馬発の新ブランド
とするため、ブランド基盤の確立に向けて、県が開発した育苗技術の普及実証による安定生産、
モデル団地の育成などによる栽培面積の規模拡大、知名度向上などを支援する。
・苗生産技術確立の実証
・産地の歴史、品質、希少性の PR
・団地生産モデルの育成
実施地区:2地区
② 異業種から農業に参入する法人の支援
参入法人の育成を目的として、経営の早期安定化を図るモデルの実証を行う。
・ 経営モデル実証ほの設置
③ 但馬地域営農促進連絡会議による農作業請負・農業参入システムの検討等
農業従事者の高齢化等により不足する労働力を建設業から供給するシステムを構築し、農村で
の雇用の場づくりと持続性の高い農業の担い手育成を図る。
・ 農作業請負・農業参入システム構想及び運営方法等の検討・調整
・ 農作業現地研修
④ 但馬牛増頭 20,000 頭対策の実施
但馬牛 20,000 頭増頭計画実現のため、牛舎整備等を支援する。
⑤ 但馬牛受精卵保全モデル事業の推進(新)
口蹄疫の発生に備え、閉鎖育種である美方郡但馬牛を守るため、美方郡但馬牛振興協議会が中
心となり、モデル事業として、多様性に富んだ個体を選抜するとともに、採卵、凍結保存を行う。
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⑥ 但馬の森林・林業の活性化対策の推進
但馬材林産加工供給体制の整備を進め、森林林業の活性化を図る。
・ ひょうご林内路網 1,000km 整備プランの推進
⑦ 兵庫沖合地区広域漁場整備事業の推進
漁業資源の拡大のためアカガレイ、ヒレグロ、ソウハチ等を対象とした増殖場を兵庫沖合漁場
に整備する。
・ 事業期間 平成 23 年度∼平成 25 年度(第 2 工区)
⑧ 地域連携型たじまのさかな資源管理の推進
水産加工業者が共同で取組む販売戦略の立案や販売促進にかかる先導的な活動を支援すること
により、魅力ある「たじまのさかな」を安定して消費者に提供できる体制を整える。
・ チラシ等の宣材の作成、キャンペーンの実施、イベント出展などを支援
6 環境と調和した農林水産業の総合的推進
コウノトリと共生する地域づくりの一環として「環境創造型農業」の推進を図る。
(1) 目標
環境創造型農業の推進を図る上で、コウノトリ育む農法の面的拡大及び普及をめざし、急務となっ
ている除草技術の確立を図るとともに、新規に取り組む農家や集落営農組織を指導するアドバイザー
の連携強化を推進する。
(2) 取組内容
① 「コウノトリ育む農法拡大総合対策事業」の展開(新)
コウノトリ育む農法の取組み面積の拡大を図るため、戦略会議を設置し、販路拡大を進めるほ
か、水稲・大豆の除草・栽培機械の整備、南但馬におけるビオトープ環境の整備等を推進し、安
全・安心な兵庫の食料基地・但馬をアピールする。
・ コウノトリ育む農法拡大推進事業(販促活動等)
・ コウノトリ育む農法拡大条件整備事業(共同利用農業機械の整備等)
・ コウノトリ放鳥拠点環境整備事業(水田魚道の整備等)
② 「コウノトリ育む農法」のステップアップ(新)
「コウノトリ育む農法」の無農薬栽培の技術確立等を図るとともに、減農薬栽培から無農薬栽
培への移行を推進し、但馬地域での「コウノトリ育む農法」の一層の普及拡大を図る。
また、「コウノトリ育む農法」を介した国際交流の促進を図り、但馬の農業の魅力を海外に発
信する。
・ コウノトリ育む農法の技術確立・輪作体系の実証
・ 中国浙江省との国際交流事業の実施
③ 環境創造型農業実践モデル地域の育成
コウノトリ育む農法を但馬全域に拡大することで、
コウノトリと共生する豊かな環境を広げる。
・規
模:1地区概ね1ha
・実施地区:2地区
④ ひょうご安心ブランド農産物の消費拡大
安全・安心・おいしいを基本に、但馬地域の農林水産物のブランド化、販路拡大を推進する。
⑤ 森林管理 100%作戦による山の管理の徹底
公益的機能が低下したスギ・ヒノキ人工林を市町と連携した公的関与による間伐を促進する。
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7 中山間地域における農林生産基盤整備の推進
中山間地域の多い但馬地域は、野生鳥獣による被害が特に深刻で、農業者の高齢化と共に農作物等
の栽培意欲が低下し、耕作が放棄される農地が拡大していることから、生産基盤整備等の耕作放棄地
対策と併せて、野生鳥獣被害対策の充実を図り、耕作放棄地の解消・発生防止に向けて取り組む。
(1) 目標
野生動物の被害対策に不可欠な人材確保・育成を図るとともに、市町との連携の下、集落ぐるみ
の総合的な対策を実施する。
また、但馬地域のシカ被害防止対策により捕獲されたシカ肉の供給拡大等を進める。
(2) 取組内容
① 但馬地域の夢推進事業(野生動物被害対策)の推進(新)
埋設処理が現状となっている捕獲シカについて、捕獲の強化と併せて地域資源としてのシカ肉
の有効活用を図るため、捕獲シカの活用・処分対策を推進する。
・ 但馬地域シカ被害対策連絡会議の開催
・ シカ小規模解体加工処理施設整備計画の策定
・ シカ解体・加工小規模処理施設の整備
・ シカ箱ワナ・囲いワナ大量捕獲大作戦(新開発捕獲装置のモデル導入等)
② 野生動物被害総合対策の推進(拡)
野生動物による被害対策に不可欠な人材を確保・育成することにより、被害対策を推進する。
また、モデル集落を設定し、集落ぐるみの総合的対策について助成を行い、他地域へ集落ぐる
みの被害対策を普及させるとともに、クマを寄せつけない集落づくりを新たに進める。
・ 鳥獣害マイスター育成スクール開校(5年間で50名育成)
・ 「集落獣害アドバイザー」養成(3年間で150名養成)
・ 集落ぐるみの被害対策モデル実証(H23:5地区実施)
・ クマを寄せつけない集落づくり(H23:5集落実施)
③ 「シカは食べる獣(もん)やで」大作戦の展開(新)
但馬地域のシカ被害防止対策により捕獲されたシカを食材として積極的に活用するため、試食
会やシカ肉処理加工の起業を支援する講習会の開催などを通じて、これまでのシカ肉の不味い、
扱いにくいという世間の風評を払拭し、新たなシカ肉を食べる文化の醸成とシカ肉の供給拡大を
進める「シカは食べる獣(もん)やで」大作戦を展開する。
・ イベント等を活用したリレー試食会の開催
・ 狩猟者等を対象としたシカ肉処理加工業起業支援講習会の開催
④ シカ捕獲(3万頭捕獲)緊急対策の実施
農林業被害の軽減と被害地域拡大の抑制を目的として、3万頭捕獲を目標に対策を実施する。
⑤ 一般有害鳥獣対策の実施
鳥獣による農林水産業等に係る被害防止のため、総合対策事業を実施する。
⑥ 鳥獣害共済基金の創設(新)
県、市町、農家が共済基金を積み立て、鳥獣害を受けた農家の再生産のための支援金を交付する。
⑦ 再生エネルギーを活用した地域づくりの推進(国庫補助事業申請中)
持続可能な農業と活力ある農村社会を構築するため、安全安心な農産物の生産地域として魅力
ある農業を目指し、地域の自然を活用した再生エネルギーにより、農業用施設電力の経費節減と
農産物のイメージアップを図り、環境にやさしい地域づくりを進める。
・ 必要電力量の把握、動力源の整備計画作成 等
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⑧ 農地・水・環境保全対策の推進
農業の持続的発展と多面的機能の保全を図るため、農家、非農家による地域ぐるみの共同活動
を支援する。
・ 施設の点検、草刈り、泥上げ、水路補修、農道補修、ため池管理 等
8 山陰海岸ジオパーク等の推進
世界ジオパークネットワーク(GGN)に加盟した山陰海岸ジオパークと海外ジオパークとの連携
強化や国際交流を推進し、アジアのジオパークネットワーク拠点を目指すとともに、より質の高い世
界レベルのジオパーク活動を強力に推進して地域の活性化を図る。
(1) 目標
山陰海岸ジオパーク国際学術会議を開催するとともに、郷土教育や人材養成などジオパークを活用
した地域活性化をさらに展開する。
また、ジオサイトへのアクセシビリティー向上、案内標識の設置などジオパーク活動を支援する取
組を進める。
(2) 取組内容
① 山陰海岸ジオパーク国際学術会議の開催(拡)
世界ジオパークネットワークに加盟した山陰海岸ジオパークの世界的知名度の向上、研究機能
の充実を図るため、国際的な交流活動を展開する。
・ 山陰海岸ジオパーク国際学術会議の開催
時期:平成 23 年 10 月頃
場所:城崎温泉
内容:基調講演、GGN関係者・地質学者等による研究報告、総合討論、エクスカーショ
ン 等
② 山陰海岸ジオパーク推進事業(拡)
山陰海岸ジオパーク推進協議会を中心として、より質の高い世界レベルのジオパーク活動を強
力に推進し、地域の活性化を図る。
・ ジオパークフェスティバル、ガイド交流会
・ 山陰海岸 110km ウォーク
・ ジオキャラバン
・ 専門部会による現地状況の把握(模擬審査) 等
③ 山陰海外ジオパーク拠点施設等整備事業(新)
ジオパーク活動を推進するため、ジオパークに関する資料展示、普及、研究等を目的とした拠
点施設の整備を行うほか、見せる仕掛けとして遊歩道への案内板等の設置を支援する。
・ 新温泉町山陰海岸ジオパーク館整備
・ 遊歩道案内板の設置 等
④ ジオサイトへアクセスする国道・県道の整備(新)
山陰海岸ジオパークのジオサイトへのアクセシビリティーを向上し、またエリア内での周遊性
を向上させる道路整備等を推進し、山陰海岸ジオパークの活動を支援する。
・ 一般県道戸島玄武洞豊岡線(豊岡市赤石) 等
⑤ ジオサイトへの案内標識の設置(新)
鳥取豊岡宮津自動車道のICや国道178号の主要ポイントに案内標識を設置し山陰海岸ジ
オパークの活動を支援する。
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9 コウノトリと共生する地域づくりの推進
人と自然が共生する地域の創造に向け、コウノトリの野生復帰の取り組みを官民一体となって推進
していく。
(1) 目標
コウノトリの野生復帰計画に基づく試験放鳥から5年を経過し、野生個体の繁殖数も着実に増加し
ているが、今後、地域への定着をさらに促進していくため、コウノトリ野生化対策会議の検討内容等
を踏まえながら、県、関係市町、地域団体で構成するコウノトリ野生復帰推進連絡協議会において第
2期野生復帰推進計画の策定等を行っていく。
(2) 取組内容
① コウノトリ自然博物館構想の推進
人と自然の共生をめざす地域づくりの先進地として、人材育成をはじめとしたソフト事業を戦
略的に展開する。
・ コウノトリと共生する地域づくり講座
・ サイエンスカフェ
② コウノトリの野生復帰に関する国際ワークショップ(新)
これからのコウノトリの本格的野生復帰推進にあたり、絶滅危惧種の鳥類に係る学術的な情報
収集や国際交流基盤の構築を目的として、専門家による国際ワークショップを開催する。
また、県民に広く情報を発信し、コウノトリ野生復帰の普及活動をさらに促進する。
・ 時期 平成 23 年 5 月 27 日
・ 内容 基調講演、専門家会議
③ コウノトリ野生復帰推進計画(第2期)の策定
計画内容(骨子案)
・ 計画期間 平成23年度∼27年度(おおむね5年間)
・ 計画内容 本格的野生復帰の推進、自然繁殖に向けた環境整備の推進、
但馬地域外との連携の推進、住民参加の取り組みと推進体制の確保 他
④ コウノトリファンクラブ事業
全国からの参加や支援を求め、コウノトリの野生復帰をめざした地域づくりを応援する。
・ ホームページや会報誌による情報発信 等
⑤ 円山川水系自然再生整備の推進
円山川自然再生計画(H17 策定)に基づき、湿地環境の再生、水路・水田との連続性確保等、
円山川に残されている特徴的な環境を保全し、多様な生物の生息環境の保全・再生・創出のため
の整備を推進する。
・ 対象河川:六方川、鎌谷川、出石川 等
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10 参画と協働による自然環境の保全と創造
コウノトリと人が共生できる環境をめざし、大気や水環境の保全、廃棄物の減量化、不法投棄の防
止、環境教育の推進など、環境の保全と新たな創造に取り組んでいるが、さらにこれらを推進してい
くため、よりよい環境を自ら創造していく実践活動や参画と協働による取り組みを展開する。
(1) 目標
但馬の豊かで多様な自然環境フィールドを体験・交流型環境学習の場として、人と環境の関わりを
学び、実践活動を通じ環境保全意識の醸成を図る。
また、不法投棄防止対策の充実のため、地域住民や市町との連携を強化し、住民の「地域の環境
は自ら守る」取組の推進を図る。
(2) 取組内容
① 環境学習事業の推進
森・川・海を体験・交流型環境学習のフィールドとして、環境の保全と創造に向けた実践活動
を促進する。
・ たじまの森・川・海再生プランの推進
・ 子どもたちによる海辺の漂着物調査の実施
② 参画と協働によるクリーン但馬10万人大作戦事業
環境美化県民運動に併せ、不法投棄を許さない地域づくり県民運動の総合的推進を図る。
・ クリーン但馬 10 万人大作戦の展開
・ 地域住民と一体となった不法投棄防止対策の推進
11 芸術・文化の振興
① おおやアート村構想の推進
養父市が進める「おおやアート村構想」と連携して芸術・文化の振興を図る。
・ 拠点施設の整備支援
② 生活創造活動の支援
成熟社会にふさわしいライフスタイルの創造を目指し、様々な生活創造活動を支援する。
・ グループ育成支援(学校等との連携)事業
③ 高齢者大学の運営
高齢者に総合的・体系的な学習機会を提供し、生きがいづくりや社会参加を推進する。
・ 但馬文教府みてやま学園、大学院の運営
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12 但馬の地域再生
小規模集落元気作戦をはじめ「地域再生大作戦」が展開されるなか、但馬内 116 ヶ所(H21)の小規
模集落や地域の再生に向けたやる気を引き出す仕組みづくりを整備するほか、主体的・継続的な地域
づくりを促進する。
(1) 目標
中山間地域が抱える「人」、
「土地」、
「村」、「誇り」の4つの空洞に象徴される、集落の衰退、空
き家の増加や耕作地・森林の荒廃、まちなかの賑わい喪失、コミュニティの維持困難など、将来の
不安や憂いの解消を目指す。
(2) 取組内容
① 地域の夢推進事業費を活用した地域再生(新)
これまでソフト事業を中心に展開されてきた但馬の地域再生をさらに強力に推進するため、新
たに創設された「地域の夢推進事業費」を活用して、生活道路対策など地域再生に必要不可欠な
ハード事業を展開する。
・ 地域再生大作戦推進のための生活道路対策(後掲)
・ 野生動物被害対策(再掲)
・ コウノトリ育む農法の拡大(再掲) 等
② 但馬地域再生の推進(新)
小規模集落元気作戦のモデル事業が終了する集落の活動継続を支援する仕組みを整備するとと
もに、その他の集落についてもやる気を引き出す仕組みづくりと主体的、継続的な取組に向けた
支援を行う。
・ 頑張る集落サポートチームの編成
・ たじま地域再生ステーションの設置
③ 地域再生大作戦推進のための生活道路対策(新)
未来志向の地域社会の実現を目指し地域再生事業にがんばる地域へのインセンティブとして、
地域ニーズが高いものについて集中的に整備を行い、地域の取り組みを支援する。
・ 主要市街地と結ぶ路線の待避所設置、視距改良、部分拡幅等
豊岡市竹野町三原、養父市八鹿町小佐、養父市大屋町明延、朝来市生野町黒川、
新温泉町久斗山、新温泉町藤尾 等
④ 但馬空港周辺用地の活用検討(新)
但馬空港周辺用地について、豊岡市と連携して検討委員会を立ち上げ、生物多様性の確保に努
めながら森林放牧や間伐材のエネルギー活用など活用計画案を検討、策定し、地域活性化につな
げる。
⑤ 地域再生大作戦の展開
賑わい創造や地域資源を活かした活性化をはじめ、地域の元気を創出する先導的なプロジェク
トの支援や小規模な集落の将来構想の検討支援など、一層の地域再生を推進する。
・ 小規模集落元気作戦
・ 「ふるさと自立計画推進モデル事業」
・ まちなか振興モデル事業
・ 地域再生拠点等プロジェクト支援事業
・ 「むらの将来」検討支援事業
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13 交流を促進する交通基盤整備
① 高速交通ネットワークの整備推進
但馬地域への交流人口の増加を図るため、高速道六基幹軸の整備を推進するとともに、京阪神
地域から但馬地域の主要観光地等へのアクセス性を高めるため、鉄道の高速化を図る。
・ 北近畿豊岡自動車道:平成 23 年度に八鹿、平成 28 年度に豊岡病院(豊岡IC)までの供用
に向けた事業促進
・ 鳥取豊岡宮津自動車道:浜坂道路の事業促進
・ JR山陰線・播但線輸送改善事業:踏切信号施設の改良、所要時間の短縮
② 国道、県道等の整備推進
・ 国道 426 号豊岡バイパス(豊岡市上陰∼九日市下町)
・ 国道 482 号鶴岡道路(豊岡市日高町鶴岡)
・ 主要地方道宮津養父線出石鸛見橋(豊岡市出石町弘原)
・ 主要地方道香住村岡線大乗寺バイパス(香美町香住区森∼加鹿野)
・ 主要地方道香住村岡線境バイパス(香美町村岡区境∼長瀬)
・ 一般県道茅野福岡線大谷バイパス(香美町村岡区口大谷)
等
③ 社会基盤施設の老朽対策
高度経済成長期等に大量建設された社会基盤施設が老朽化することを踏まえ、計画的・効率的
な維持更新を推進する。
・ 堀川橋、大乗寺橋、六方川排水機場
④ 生活道路緊急改善事業の推進
生活道路の安全確保と通行支障箇所の早期解消のため、地域の課題やニーズにきめ細かに対応
する即効性の高い事業を3ヵ年で重点的に実施する。
・ 歩行者対策、自動車交通対策 等
⑤ 但馬「美しいふるさとの顔づくり」事業の推進
山陰海岸エリア、鉱石の道エリアにおいて、沿道の景観保全、近代化遺産への案内標識設置等
を行う。
⑥ 但馬地域鉄道利用促進事業の推進
観光振興事業と連携し、鉄道利用促進の啓発に取り組み、路線の活性化につなげる。
・ 兵庫県但馬・鳥取東部地域の交通・観光連携協議会との連携強化 等
14 地域防災力の向上と安全で安心な地域づくり
① 自主防災組織の活性化支援(新)
但馬地域の自主防災組織は活動の活性化が課題とされている。このため、
「自主防災組織交流大
会(仮称)
」を開催して、防災意識・知識の向上、活動ノウハウの習得等を図り、地域防災力の向
上につなげる。
② たじま消費者ホットラインの運営
但馬3市2町の消費生活相談事務を共同で処理しつつ、実務を通した消費生活相談員の力
量形成を図るため、たじま消費者ホットラインの取組みを支援し、相談、啓発を推進する。
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15 総合的な保健・医療・福祉の推進
① 地域医療確保対策の推進
但馬の医療確保対策協議会報告(H19)を踏まえ、各公立病院が総合診療体制をとる、地域にお
ける医療連携を充実するなど、地域医療の確保に努める。
・ 新規医師の確保等
公立豊岡病院における総合診療部体制の充実強化、医師募集の実施
・ 医師の定着化対策
総合診療夏季セミナーの開催 等
・ 医務課との連携による取組み推進
へき地医療支援機構の運営、へき地等勤務医師の養成・派遣、
地域医師県採用制度の推進
② こころの健康づくりの推進
平成 28 年度までに県内の自殺死亡者を千人以下に減少させることを目標に、
うつ健康教育媒体
を活用した普及啓発、関係機関のネットワーク化による相談体制の強化等を推進する。
③ 但馬長寿の郷における地域ケアの推進
介護予防や健康づくりの視点に立った地域ケアを推進するほか、介護人材の資質向上や介護サ
ービス基盤の充実に向けた市町支援等を着実に推進する。
④ 健康百寿の秘訣を学び実践するプロジェクト(新)
但馬地域は単に高齢者が多いだけではなく、百歳長寿者が多いことが特徴である。大阪大学を
中心とする研究グループが但馬で行う百歳長寿の特徴を探る調査研究に市町と連携して参画し、
その特徴を学ぶとともに、広く県民に啓発し、実践につなげる取組を推進する。
16 集中豪雨など大規模自然災害への備え
① 平成 21 年台風9号からの復旧・復興対策の推進
関係市町とともに、平成 21 年台風9号災害からの道路、河川、砂防えん堤・治山ダム、農業用
施設の復旧・復興を図り、再度災害防止対策を実施する。
・ (市道)新橋の架替え
・ 円山川新橋上流部の堤防嵩上げ
・ 上三度渕井堰の移設、中井・長屋井堰の移設統合、向田井堰の部分可動堰化 等
② 山地防災・土砂災害対策緊急5箇年計画の推進
平成 21 年台風 9 号の教訓を踏まえ、治山ダム、砂防えん堤の重点整備等を総合的に推進する。
③ 災害に強い森づくりの推進
平成 16 年に生じた一連の台風による森林被害を踏まえ、森林の有する多様な公益的機能に着目
した「新ひょうごの森づくり」
(H14∼23 年度)に加え、防災面での機能を高める「災害に強い森
づくり」に取組み、県土の保全や安全・安心な生活環境の創出を図る。
・ 緊急防災林整備
・ 里山防災林整備
・ 針葉樹と広葉樹の混交林整備
・ 野生動物育成林整備 等
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