平成 18 年(2006 年)7 月 12 日 札幌市出資団体改革プラン進捗状況(概要版) ○ はじめに 本書は、平成17年9月に作成された「札幌市出資団体改革プラン」の平成17年度までの進捗状況 及び平成18年度の取組について、取りまとめたものである。今後は、外部の専門家3人で構成する 札幌市出資団体点検評価委員会の評価結果を踏まえて、プラン進行を総括する札幌市出資団体改革 プラン推進本部から所管局への指導内容を取りまとめ、改革プランの取組を確実に進めていく。 ○ 取組内容 ※進捗状況の記号は以下のとおり。◎「目標達成済み」 なお、進捗状況の評価は、所管局の評価による。 1 ○「計画どおり取組中」 △「一層努力する」 団体の統廃合等 【平成17年度及び平成18年度の取組のポイント】 ■ 廃止 1団体を平成18年度末に廃止します。 ■ 統合 平成19年4月に4団体を2団体に統合します。 ■ 事務局統合 事務局統合に向け、必要な調整・協議を進めます。 (1)廃止(3団体) 団体名(実施年次) 進捗 状況 平成17年度及び18年度の取組 札幌市土地開発公社 (公社保有地の処分が完了した時点 で廃止(おおむねの目途としては 10年)) ○ 平成17年度に土地開発公社改革プランを策定 し、公社の廃止時期を、公社保有地の処分が完 了した時点とし、平成26年度を目途としている。 平成18年度は、同プランに基づき、公社地の買 戻しや嘱託職員の削減等を計画的に行う。 (株)札幌道路維持公社 (平成18年度末) ○ 平成18年度末に公社の廃止を行う。 (財)北海道青少年福祉協会 (平成24年度まで検討) ○ 施設所有者である北海道と情報交換を行い、団 体のあり方について検討を進めている。 進捗 状況 平成17年度及び18年度の取組 (財)札幌市健康づくり事業団 (財)札幌市スポーツ振興事業団 (平成19年度) ○ 統合準備会を発足し、平成19年4月の統合に向 けて、取り組んでいる。 (財)札幌市環境事業公社 (株)札幌リサイクル公社 (平成19年度を目途に検討結果を示す) ○ 課題の抽出を行うとともに、関係者との情報交 換を行っており、引き続き検討を進めていく。 (株)札幌エネルギー供給公社 (株)北海道熱供給公社 (平成25年度以前) ○ 統合における事業面及び技術面のメリット・デ メリットについて、検討していく。 (財)札幌市芸術文化財団 (財)札幌彫刻美術館 (平成19年度) ○ 平成19年4月の統合に向けて、作業を進めてい る。 (2)統合(4組8団体) 団体名(実施年次) 1 (3)事務局統合(1組2団体) 団体名(実施年次) (財)札幌市体育協会 (財)札幌市スポーツ振興事業団 (平成19年度) 2 進捗 状況 平成17年度及び18年度の取組 ○ 事務局統合に向け、平成18年3月までに市職員 の派遣をすべて引き揚げた。また、体育協会事 務局のプロパー職員をスポーツ振興事業団職 員に切り替えていくことについて、調整・協議 を進めていく。 事業の廃止・見直し等について 【平成17年度及び18年度取組のポイント】 ■ 廃止 平成17年度に2団体の2事業を廃止しました。 平成18年度に1団体の1事業を廃止しました。 ■ 方向性の検討 3団体の3事業について、検討を進めています。 (1)事業の廃止を行うもの(3団体の3事業) 団体名・取組内容(実施年次) 進捗 状況 (財)札幌国際プラザ ・ワールド・トレード・センター(W TC)サッポロの管理・運営事業 の廃止(平成17年度) ◎ 平成17年度に事業を廃止した。 (財)札幌市健康づくり事業団 ・骨粗しょう症検診の廃止(平成18 年度) ◎ 平成18年度当初から事業を廃止した。 (財)札幌市学校給食会 ・物資購入差額助成の廃止(平成17 年度) ◎ 平成17年度に事業を廃止した。 平成17年度及び18年度の取組 (2)今後の方向性の検討を行うもの(3団体の3事業) 進捗 状況 平成17年度及び18年度の取組 ○ 稼働率上昇に向けた活動を行うとともに、平成 18年度に天神山国際ハウスのあり方検討委員 会を設置し、施設の有効活用方策及び用途変更 の可能性など検討を進める。 (財)札幌勤労者職業福祉センター ・札幌サンプラザの事業目的の再検 討(平成19年度検討) ○ 平成17年12月に団体の在り方等検討委員会を 設置し、全庁的な検討に着手した。平成18年度 には、一定の方向性を見出す。 (財)札幌市下水道資源公社 ・コンポスト事業の方向性について 検討(平成18年度検討) ○ 処理コスト、省資源、環境保全等を含めた総合 的見地から廃止も含めて検討する。 団体名・取組内容(実施年次) (財)札幌国際プラザ ・札幌天神山国際ハウスの在り方の 検討(平成18年度検討) 2 (3)上記(1)(2)のほか46事業の見直し 以下に掲げる事業を含む46事業のうち、11事業において、目標を達成した。31事業において は、目標達成に向けて計画どおり取り組んでいる。4事業においては、達成に向けて一層努力 する。 【主な取組】 団体名・取組内容(実施年次) 進捗 状況 平成17年度及び18年度の取組 (株)札幌道路維持公社 ・手法転換による図書販売の取りや め(平成17年度実施) ◎ 札幌市工事監査室ホームページにて土木工事 共通仕様書等をダウンロード可能とした。 ◎ 制度の拡大化については、広報紙やHPを活用 し、業者登録申請の受付期間を公開するととも に、中間時期に追加登録を実施した。 ◎ 利用者のニーズを把握するために、利用団体と の意見交換を行った。意見交換に基づき、座席 の貸し出しパターンを新設した。 △ 17年度に駐車場の使用実態について、団地自治 会との意見交換を行った。18年度は、各自治会 の実態を踏まえて、空きスペースの有効活用に ついて検討していく。 (財)札幌市学校給食会 ・物資調達、斡旋事業における業者 登 録 制度 のオ ー プン 化及 び 拡大 (平成18年度実施) (財)札幌市芸術文化財団 ・札幌市コンサートホールにおける 事業の活性化(平成17年度検討) (財)札幌市住宅管理公社 ・市営住宅の駐車場における空き駐 車スペースの有効活用(平成18年 度検討) 3 事業の担い手の見直し等について 【平成17年度及び18年度取組のポイント】 ■ 平成17年度から民間事業者へ直接発注する取り組みを進めています。 ■ 平成18年度からは、さらに2団体の2事業において、再委託による事業実施方法を見直 し、民間事業者へ直接委託します。 (1) ア 再委託による事業実施方法の見直し 再委託による事業実施方法の見直すもの 団体・取組内容(目標年次) 札幌総合情報センター(株) ・市における情報システムの開発業 務のうち、情報基盤に属さないシ ステム開発は、市が民間事業者に 直接委託する。 ・市における情報システムの運用業 務のうち、ハード、ソフトの保守 は、市が民間事業者に直接委託す る。 (平成17年度以降実施) 進捗 状況 平成17年度及び18年度の取組 ○ 同社が行う情報システムの開発、保守、運用に ついては、総合行政情報システムの共通基盤お よび情報基盤に属するものに重点化し、その他 は市が民間事業者に直接発注する取り組みを 進めた。 3 進捗 状況 平成17年度及び18年度の取組 (株)札幌道路維持公社 ・アスファルト再生事業のうち、生 産業務、堆積場集積管理業務を市 が民間事業者に直接委託する。 ・建設発生土再生事業のうち、リサ イクルプラント運転業務を市が民 間事業者に直接委託する。(平成 19年度(事業承継時実施) ) ○ 市と公社の業務範囲や業務発注形態、販売手法 の検討、再委託部分を分離発注するための検証 を進め、透明性の高い事業モデルの構築を図 る。 (株)札幌道路維持公社 ・融雪施設監理事業の運転管理業務 及びヤード管理業務は市が民間事 業者へ直接委託する。 (平成19年度(事業承継時実施) ) ◎ 平成18年度から運転管理業務及びヤード管理 業務を民間へ直接発注することとした。 (財)札幌市下水道資源公社 ・下水汚泥処理施設の運転業務を市 が民間事業者へ直接委託する。 (平 成18年度実施) ◎ 平成18年度から民間事業者に直接委託した。 団体・取組内容(目標年次) イ 再委託による事業実施方法を検証するもの 団体・取組内容(目標年次) 進捗 状況 平成17年度及び18年度の取組 (財)札幌市環境事業公社 ・燃料化事業における契約方法の見 直し(平成18年度方針決定) ○ 平成18年度中に今後の方針を決定することを 目途とし、引き続き検討を進める。 (株)札幌リサイクル公社 ・札幌市中沼プラスチック選別センター 運営管理業務における契約方法の 見直し(平成18年度方針決定) ○ 平成18年度中に今後の方針を決定することを 目途とし、引き続き検討を進める。 (財)札幌市下水道資源公社 ・公共桝事業における発注方法の見 直し(平成18年度方針決定) ○ 平成19年度からの市直営化に向けて積算シス テムを構築し、契約方法等について決定する。 (財)札幌市住宅管理公社 ・学校等市施設の保全事業における 団体への業務委託の在り方の見直 し(平成18年度検討) ○ 平成18年度に業務委託のあり方の検討と決定 を行う。 4 (2)民間事業者等他の担い手による事業実施の可能性の検討と実施 以下に掲げる事業を含む17事業について、民間事業者等他の担い手による事業実施の可能性 について検討している。うち5事業については、目標を達成した。9事業においては、目標達 成に向けて計画どおり取り組んでいる。3事業においては、達成に向けて一層努力する。 【主な取組】 進捗 状況 平成17年度及び18年度の取組 (財)札幌市在宅福祉サービス協会 ・訪問指導業務の民間事業者への委 託の検討(平成18年度検討) △ 17年度に委託の在り方等プロジェクト会議に おいて検討したが、制度改正に伴い、利用者の 円滑な移行や適切な事業管理の必要性等によ り、当該団体が引き続き実施していくと判断し た。18年度も引き続き、委託のあり方等につい て検討していく。 (株)札幌振興公社 ・札幌駅北口駅前広場の管理運営に おける民間事業者の活用について の検討(平成17年度検討) ◎ 指名競争入札により、18年度の委託先を決定し た。 ○ 17年度に他都市における委託の現況調査を行 った。18年度は、19年度からの民間委託実施に 向けて検討を進める。 ○ 17年度から当該施設が地域コミュニティ活動 に利用されている実態を踏まえ、施設の位置付 けについて協議を進めている。18年度は、施設 の維持管理の今後の方針、センターの運営主体 等についても検討を進めていく。 ○ 18年度から貯蔵品水道資材の管理及び水道緊 急センター電話受付の2業務について、民間に 委託した。 団体・取組内容(目標年次) (財)札幌市下水道資源公社 ・地下水メーター等検針事業の民間 委託の検討(平成18年度検討) (財)札幌市住宅管理公社 ・もみじ台管理センターの管理主体 の在り方の見直し(平成18年度検 討) (財)札幌市水道サービス協会 ・メーター検針、水道水質監視・管 理、浄水場維持管理、配水管路維 持管理等の業務委託内容の検証と 民間事業者の活用(平成17年度以 降実施) (3) 指定管理者制度の導入 平成18年度からの指定管理者制度の導入に当たっては、公の施設の目的をより効果的に達 成するため、施設の目的や性格、管理の状況等に応じて、可能な限り民間に開かれた制度の 運用を行った。指定管理者の指定の手続については、民間の参入機会の拡大を図るため、原 則として公募とした。 現在、出資団体13団体が263施設を管理している。 5 4 市の人的関与の見直し 【平成17年度及び18年度取組のポイント】 ■ 団体職員への市職員の派遣については、平成17年4月1日現在182人在籍する派遣職員の 半数を超える95人の引き揚げを平成22年4月1日までに行います。平成18年4月1日まで に、30人の引き揚げを行いました。 ■ 団体の常勤役員への市職員の派遣及び再就職について14団体の16人を平成20年度までに 削減します。平成18年7月1日までに、8人の削減を行いました。 ■ 再就職の透明性を確保する仕組を構築し、平成18年4月以降の再就職から実施します。 ■ 市長や副市長が団体の役員を兼務しているもののうち、兼務の有効性と必要性等を再検 証し、7団体について兼務を見直します。 (1)団体職員への市職員の派遣の引き揚げについて 研修の充実などプロパー職員のさらなる育成強化を図り、平成22年4月1日までに、平成 17年4月1日現在182人在籍する派遣職員の半数を超える95人の引き揚げを目標としている。 平成18年4月1日現在までに、30人の派遣職員の引き揚げを行った。 【市職員の派遣の引き揚げ内容】 H17.4.1現在の 番 団体名 派遣職員(人) 号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 (財)札幌国際プラ ザ (財)札幌市職員福 利厚生会 (財)札幌勤労者職 業福祉センター 札幌総合情報セン ター(株) 札幌市土地開発公 社 (財)札幌市在宅福 祉サービス協会 (財)札幌市健康づ くり事業団 (財)札幌市青少年 女性活動協会 (財)札幌市環境事 業公社 (株)札幌リサイク ル公社 (財)札幌市公園緑 化協会 (財)さっぽろ産業 振興財団 (財)PMF組織委 員会 (財)札幌市芸術文 化財団 H22.4.1までの 引き揚げ数(人 ) H18.4.1までの 引き揚げ数(人 ) H18.4.1現在の 派遣職員数 (人) 15 ▲8 ▲9 6 9 ▲2 0 9 1 ▲1 0 1 3 ▲3 ▲1 2 11 ▲11 ▲5 6 14 ▲6 ▲2 12 1 ▲1 0 1 2 ▲2 ▲2 0 3 ▲2 ▲1 2 2 ▲1 0 2 3 ▲2 ▲2 1 12 ▲4 ▲2 10 5 0 0 5 8 ▲4 0 8 6 番 号 団体名 (財)札幌市体育協 会 (財)札幌市スポー 16 ツ振興事業団 15 17 (株)札幌ドーム 18 19 20 21 22 23 24 (株)札幌道路維持 公社 (財)札幌市下水道 資源公社 (財)札幌市住宅管 理公社 (財)札幌市交通事 業振興公社 (財)札幌市水道サ ービス協会 (財)札幌市防災協 会 (財)札幌市生涯学 習振興財団 合計 H17.4.1現在の 派遣職員(人) H22.4.1までの 引き揚げ数(人 ) H18.4.1までの 引き揚げ数(人 ) H18.4.1現在の 派遣職員数 (人) 1 ▲1 ▲1 0 2 ▲1 0 2 2 0 0 2 2 ▲2 0 2 21 ▲6 0 21 15 ▲13 ▲5 10 10 ▲2 0 10 24 ▲14 3 27 5 0 0 5 11 ▲9 ▲3 8 182 ▲95 ▲30 152 (2)団体の常勤役員への再就職及び市職員の派遣の見直し 本市から常勤役員への現職派遣及び再就職人数が複数の団体については、原則1人以上の 役員削減を行うこととし、平成20年度までに、以下のとおり、14団体において常勤役員を16 人削減することを目標としている。 平成18年7月1日までに、8人の削減を行った。 【常勤役員への再就職等の削減団体と削減内容】 H17.8.1現在の 平成20年度までの 番 団体名 削減数(人) 役員数(人) 号 札幌総合情報セン 3 ▲1 1 ター(株) 札幌市土地開発公 2 ▲1 2 社 (財)札幌市健康づ 2 ▲1 3 くり事業団 (財)札幌市青少年 2 ▲1 4 女性活動協会 (財)札幌市環境事 2 ▲1 5 業公社 (株)札幌リサイク 2 ▲1 6 ル公社 7 H18.7.1までの 削減数(人 ) H18.7.1現在の 役員数(人) ▲1 2 ▲1 1 ▲1 1 0 2 0 2 ▲1 1 番 号 7 8 9 10 11 12 13 14 団体名 H17.8.1現在の 役員数(人) 平成20年度までの 削減数(人) H18.7.1までの 削減数(人 ) H18.7.1現在の 役員数(人) 2 ▲1 0 2 2 ▲1 0 2 2 ▲1 0 2 2 ▲1 0 2 3 ▲2 ▲1 2 2 ▲1 ▲1 1 4 ▲2 ▲1 3 2 ▲1 ▲1 1 合計▲16 合計▲8 (財)札幌市公園緑 化協会 (財)札幌市中小企 業共済センター (財)さっぽろ産業 振興財団 (株)札幌振興公社 (財)札幌市芸術文 化財団 (株)札幌副都心開 発公社 (財)札幌市水道サ ービス協会 (財)札幌市生涯学 習振興財団 (3)再就職の透明性を確保する仕組みの構築 市退職者が出資団体へ再就職する際のプロセスを制度化し、その中に市退職者の必要性を あらためて検証する仕組みを取り入れるとともに、求められる人材要件や市退職者が必要な 理由等を公開し、再就職の透明性を確保していく仕組みを構築した。平成18年4月以降の再 就職者を対象とする。 出 資 団 体 ①人材情報提供依頼 ③協議・確認 ②出資団体へ 情報提供 退職希望者 再就職の必要性を検討し、適 当な場合には適任者と出資団 体に情報提供。 ②適任者へ 役員の任期満了等に当たり、市 再就職者の必要な理由等を明 示の上、情報提供依頼。 札 幌 市 情報提供 再就職後、氏名、再就職先、再就職の必要な理由等を公表 (4)市長・副市長の団体非常勤役員の兼務の見直し 市長及び副市長が団体の理事長や社長などの非常勤役員として就任している団体のうち、 以下の7団体の役職について、平成17年度以降、兼務を解消する方向で検討している。平成18 年7月1日現在、5団体において兼務を解消した。 8 【兼務を解消する団体一覧】 兼務解消に係る役職 番 号 5 団 体 名 兼務者 団体での役職 平成18年7 月1日現在 1 (財)札幌国際プラザ 副市長 理事 実施済 2 (社福)札幌市福祉事業団 副市長 理事長 実施済 3 (財)札幌市在宅福祉サービス協会 副市長 理事長 実施済 4 (財)札幌市公園緑化協会 副市長 理事長 検討中 5 (株)札幌ドーム 市長 代表取締役社長 実施済 6 (財)札幌市防災協会 副市長 理事長 検討中 7 (財)札幌市生涯学習振興財団 副市長 理事長 実施済 市の財政的関与の見直し 【取組のポイント】 ■ 事業の廃止を含む見直しや内部効率化、指定管理者制度の導入、職員派遣の引き揚げ などを進めて、補助金・委託料を削減しました。 ■ 再委託による事業の実施方法を見直して、民間への直接発注を増やしました。 ■ 貸付金については、事業目的や団体の経営面などを検証した上で削減しました。 ■ 以上の取組の結果、平成17年度及び平成18年度の予算上、約43億円の効果を見 込んでいます(重複分を除く) 。 (1)人的関与の見直しによる効果額 財団法人札幌国際プラザなど 175百万円 12団体 30名 (2)指定管理者制度の導入による効果額 1,656百万円 ① 出資団体が引き続き指定管理者となるもの 255施設 1,064百万円 ② 従来、出資団体が管理していた施設で、 出資団体以外の団体が指定管理者となるもの 38施設 712百万円 ※ 指定管理者制度導入による効果額の総額は、①と②の合計から従来直営施設で新た に出資団体が指定管理者となるもの(8施設)の管理委託料(120百万円)を差し 引いている。なお、管理者が出資団体以外に変更となるものの効果額は、市の歳出削 減に直接寄与するものではない。 (3)その他の財政的関与の見直しによる効果額 ア 補助金・委託料の見直し 2,564百万円 【補助金・委託料の縮減につながる主な取組】 (単位:百万円) 団体 取組 (財)札幌国際プラザ ワールド・トレード・センター(WTC) サッポロの管理・運営事業の廃止 札幌総合情報 センター(株) 同社の役割を特定分野に重点化し、本市から 民間事業者への直接発注を増加していく。 9 効果額 5 228 * 団体 取組 効果額 (財)札幌市在宅 福祉サービス協会 事務局経費に係る補助金について平成18 年度までに段階的廃止を行う。 25 (社福)札幌市福祉 事業団 長生園の委託料の国基準単価への引き下げ 22 (財)札幌市健康 づくり事業団 骨粗しょう症検診の廃止 1 コンポスト販売価格の値上げ 4 (財)札幌市下水道 資源公社 下水汚泥処理施設の管理運営事業における 発注方法の見直し コンポスト工場の粉状製品の袋詰めライン を廃止 1,512 * 2 (株)札幌道路維持 93 * 融雪施設監理事業における再委託の見直し 公社 ※ “*”を付した項目は基本的に再委託方式を市の直接発注等に改めるものであり、 市の歳出削減に直接寄与するものではない。 イ 貸付金・交付金の見直し 【貸付金・交付金の縮減につながる主な取組】 (単位:百万円) 団体 取組 効果額 (財)札幌国際プラザ 札幌市が原資を貸し付けてきたコンベンシ ョン開催資金貸付金について財団の自主財 源で実施 18 (財)札幌市職員 福利厚生会 職員の福利厚生事業を再構築し、交付金を減 額する方向で見直しを図る。 374 (財)札幌市在宅 福祉サービス協会 金融機関からの借り入れ枠の確保について 検討し、その結果、市の貸付金が可能な限り 少なくなるよう指導する。 69 貸付金の削減に向けた継続的取組 60 (財)札幌市中小 企業共済センター (財)札幌産業流通 振興協会 ウ 貸付金の償還計画(平成 22 年度)の前倒し 努力 − その他の見直し 市に対する手数料や市有財産の賃貸料の免除など、団体に対する間接的な財政的関与に ついて、団体の経営にも配慮しながら適宜見直していく。 (単位:百万円) 【その他の主な取組】 団体 取組 効果額 適正な処理料金への引き上げ及び、市清掃 (株)札幌リサイクル 139 公社 工場への搬入手数料の減免廃止 (財)札幌市学校 事務所賃貸料の免除を廃止 3 給食会 10 6 資金運用 【取組のポイント】 ■ 資金運用規程に基づく安全・確実な資金運用の指導と市への報告内容の充実 資金運用規程に基づく安全・確実な運用を引き続き指導するとともに、決算書などの提出に よって行われている資金運用状況の報告内容の充実を図ることにより適正な資金運用について のチェックを行う。 7 その他の取組 【平成 17 年度及び 18 年度取組のポイント】 ■ 外部監査の導入による団体経営の透明性の確保 ■ インターネットを利用した情報公開の推進 ■ 出資団体のプロパー職員の雇用についての配慮 (1)外部監査の導入による団体経営の透明性の確保 国からの通知、法律に定められた一定規模の要件に該当する団体に対して、外部監査を導入 するよう指導している。 平成18年度予算規模で、外部監査を導入する必要性がある団体は、25団体である。 平成18年において、20団体が外部監査を既に導入している。また、平成20年から1団体が導 入予定である。残る4団体については、検討を進めている。 (2)インターネットを利用した情報公開の推進 既に多くの団体においてインターネットを利用してホームページを開設し、団体の業務及 び財務等に関する情報を公開している。ホームページを開設していない団体に対して、開設 するよう引き続き指導を行ってきた。また、開設している場合であっても、内容の充実、団 体の経営・運営状況などについて、一層積極的かつ分かりやすく公開するよう指導した。 現在、38団体のうち、37団体においてホームページを開設し、残る1団体も平成18年度中 に開設予定である。また、22団体においては、ホームページ上で財務諸表の公開を行ってい る。 (3)出資団体のプロパー職員の雇用についての配慮 出資団体の統廃合に当たっては、出資団体のプロパー職員の雇用に不安が生じないように、 引き続き最大限の配慮をする。 (4)団体運営に関する取組等 上記の取組以外の団体運営や人材育成等の取組、23項目について、取組の検討・実施を行っ ている。 【団体運営等に関する主な取組】 団体・取組内容(目標年次) 進捗 状況 平成17年度及び18年度の取組 (財)札幌市公園緑化協会 ・環境マネジメントシステムに 対する取組 ◎ 平成18年3月にISO14001を取得した。 11 団体・取組内容(目標年次) 進捗 状況 (株)札幌エネルギー供給公社 ・経営健全化の継続(平成17年 度以降(実施) ) ○ 平成17年度に債務超過を解消した。 ○ (株)札幌地下街サービスセンター、札幌地下 街総合管理(株)の2社を平成18年度中に解散 する。 (株)札幌都市開発公社 ・経営効率化の観点から子会社 の検討(平成17年度以降(実 施) ) 8 平成17年度及び18年度の取組 今後の改革プランの推進について 【平成17年度及び18年度取組のポイント】 ■ 札幌市出資団体点検評価委員会による点検評価の実施 今年度から、外部の専門的な視点を取り入れたチェック機能を付加して、改革プランを効果的に 達成するとともに、新たに生じた課題にも対応するなど、着実に改革を推進するためにモニタリン グ(継続的な点検評価)を実施することとした。 このモニタリングを効果的に実施するため、外部の専門家3人で構成する「札幌市出資団体点検 評価委員会」を設置した。 今年の秋には同委員会から出資団体についての提言を受けて、札幌市として、引き続き出資団体 の改革を進めていく。 (1)委員会の役割 ア 出資団体に関して、主に次の事項について継続的に点検および評価を行い、それらの結果 に基づいて提言をまとめ、秋ごろに本市に提出する。 (ア)札幌市出資団体改革プランの進捗状況(プラン対象の全38団体を対象) (イ)出資団体の在り方や経営改善(平成18年度は14団体を対象) イ 提言をまとめるにあたり、7月26日から8月4日にかけて5回程度、所管局及び団体のヒ アリングを実施する予定である。 (2)委員 社会経済情勢の変化に応じた団体の在り方や、経営の取り組み等について、専門的な見地から 提言を行うため、地方自治制度に精通している学識経験者や財務会計の実務家など3人の委員で 構成している。 氏 名 属 選任分野 行政学 委員長 宮脇 所 淳 北海道大学公共政策大学院長・教授 (前札幌市出資団体 評価委員会委員長) 上原 正道 公認会計士上原正道事務所 公認会計士 佐藤 雅代 北海道大学公共政策大学院特任助教授 経済学 12
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