分析化学Ⅰ Analytical Chemistry Ⅰ 科目担当者 授業概要 一般目標 (GIO) 講 義 必 須 1 単位 10 講 2 年 前期 2 クラス (科目責任者) 伊藤 慎二、 三原 義広 化学的分析法の原理を理解し、日本薬局方収載の医薬品への適用を学ぶ。 1. 物質の構造に基づく性質を利用した容量分析法を理解する。 2. 純医薬品の含量を定めるための各種定量法を理解し、化学量論に基づく計算法を修得す る。 1. 酸・塩基中和滴定の原理及び応用例を説明できる。 2. 非水滴定の原理及び応用例を説明できる。 到達目標 3. 酸化・還元滴定の原理及び応用例を説明できる。 (SBO) 4. キレート滴定の原理及び応用例を説明できる。 5. 沈殿滴定の原理及び応用例を説明できる。 6. 容量分析法が適用されている医薬品の定量計算ができる。(技能) 区 分 項 目 授 業 内 容 1. 薬品分析化学の意義 1 1.本講義の概要 2. 日本薬局方と医薬品の容量分析 2. 容量分析の基本 (1) 3. 標準液(直接法、間接法)、濃度表示、ファクター (対応 SBO 1,2,3,4,5,6) (伊藤慎) 1. 直接滴定、逆滴定、標準物質(一次標準、二次標準) 2 1. 容量分析の基本 (2) 2. 当量点、滴定終点、指示薬 3. 定量分析計算法の概略 (対応 SBO 1,2,3,4,5,6) (伊藤慎) 1. 酸性医薬品(酸素酸、窒素酸、炭素酸)と塩基性医薬品の構 3 造 1. 酸・塩基中和滴定 (1) 2. 酸及び塩基標準液の調製と標定 3. 塩基標準液による酸性医薬品(ニコチン酸など)の定量 (対応SBO 1,6) (伊藤慎) 1. 酸標準液による塩基性医薬品(アミノフィリン中のエチレン ジアミンなど)の定量 4 1. 酸・塩基中和滴定 (2) 2. 酸性医薬品(サリチル酸メチル、アスピリン)の定量 3. 酸性物質(H 3 PO 4 )及び塩基性物質(NaOH(Na 2 CO 3 含む)の定量 (対応SBO 1,6) (三原) 1. 過塩素酸標準液及び酢酸ナトリウム標準液の調製と標定 2. 弱塩基性医薬品 (アドレナリン、クエン酸ナトリウム)の定量 5 1. 非水滴定 3. 強酸の塩からなる塩基性医薬品 (クロルプロマジン塩酸塩、 スコポラミン臭化水素酸塩)の定量 (対応 SBO 2,6) 6 1. 酸化・還元滴定 (1) (三原) 1. 過マンガン酸カリウム標準液の標定 2. ヨウ素標準液及びチオ硫酸ナトリウム標準液の標定 3. 過マンガン酸塩法(オキシドールの定量) (対応SBO 3,6) (三原) 1. ヨウ素法(アスコルビン酸、D-ソルビトールの定量) 1. 酸化・還元滴定 (2) 7 2. ヨウ素酸塩法(KIO3 標準液の標定、ヨウ化カリウムの定量) 3. 臭素酸塩法(臭素標準液の標定、フェノールの定量) (対応 SBO 3,6) (三原) 1. キレート化合物(ルイス酸・塩基) 8 1. キレート滴定 (1) 9 1. キレート滴定 (2) 2. EDTA(多座配位子)、キレート生成定数 3. キレート生成に及ぼす pH の影響 (対応 SBO 4,6) (三原) 1. 金属指示薬、補助錯化剤 2. EDTA標準液及びMgCl 2 標準液の標定 (対応SBO 4,6) (三原) 1. 難溶性塩(ハロゲン化銀)の溶解度積 2. AgNO 3 標準液及び NH 4 SCN 標準液の標定 10 1. 沈殿滴定 3. 滴定曲線と終点の決定法(ファヤンス法、モール法、 ホルハルト法) (対応 SBO 5,6) テキスト 参考書 成績評価 科目担当者 との連絡 小林典裕 (三原) 他著「NEW 薬品分析化学 第 2 版」(廣川書店) 日本薬局方解説書編集委員会 編「第十六改正日本薬局方解説書」(廣川書店) 斎藤 寛 他編「分析化学 I(改訂第 5 版)」(南江堂) 日本薬学会 編「物理系薬学 Ⅱ.化学物質の分析(第 3 版)」(東京化学同人) 八木康一 編著「ライフサイエンス系の無機化学」(三共出版) 定期試験(100%)により評価する。 伊藤慎 教員室:B105、メールアドレス:itoh-m33(at)hokuyakudai.ac.jp 三原 教員室:B109、メールアドレス:mihara-y(at)hokuyakudai.ac.jp *(at)は@に置き換えてください。 事前学修・ 1. テキストの該当部分を事前に予習しておくこと。 事後学修 2. 講義中に行った演習問題のうち、計算問題については十分に復習し理解しておくこと。 関連科目 化学Ⅰ、化学Ⅱ、薬学計算、日本薬局方概論 備 考 1. テキストを補完するため、必要に応じてプリントを配付する。 2. 必要に応じて演習(主に医薬品の定量計算)を行うので、電卓を常に持参すること。
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