公衆・環境衛生学

公衆・環境衛生学
講 義
必 修
2 単位 20 講
3 年 前期
1 クラス
Public Health
科目担当者 丹保 好子
授業概要 健康と生活環境、疾病の予防対策について学ぶ。
一般目標
(GIO)
1. 社会における集団の健康と疾病の現状およびその影響要因を把握するために、保健統計
と疫学に関する基本的知識、技能、態度を修得する。
2. 公衆衛生の向上に貢献するために、感染症、生活習慣病、職業病についての現状とその
予防に関する基本的知識、技能、態度を修得する。
3. 生態系や生活環境を保全、維持するために、それらに影響を及ぼす自然現象、人為的活
動を理解し、環境汚染物質などの成因、人体への影響、汚染防止、汚染除去などに関す
る基本的知識と技能を修得し、環境の改善に向かって努力する態度を身につける。
1. 健康と疾病の予防について説明できる。
2. 保健統計の各種指標について、その算出式及び意義を説明できる。
3. わが国の健康水準について、年次推移、国際的観点からの位置付け等を説明できる。
4. 疾病の予防における疫学の役割を説明できる。
5. 記述疫学及び分析疫学の方法を説明し、相対危険度、寄与危険度等の指標を計算できる。
6. 感染症の予防と発生状況を説明できる。
7. 一、二、三類感染症および代表的な四類感染症を列挙し、分類の根拠を説明できる。
8. 母子保健対策として実施されている事業について説明できる。
9. 生活習慣病の発生状況及びリスクファクターを説明できる。
10. 主な職業病を列挙し、その原因と症状を説明できる。
到達目標
11. 地球環境と生態系、物質の環境内動態について説明できる。
(SBO) 12. 典型 7 公害とその現状、四大公害事例について説明できる。
13. 水の浄化法と塩素処理、水道水の水質基準について説明できる。
14. 下水処理法と水質汚濁指標について説明できる。
15. 室内環境を評価するための代表的な指標を列挙し、人への影響について説明できる。
16. 大気汚染物質の推移、発生源、人への影響及び大気汚染に影響する気象要因を説明で
きる。
17. 廃棄物の種類や処理の問題点を列挙し、その対策やマニフェスト制度及び PRTR 法につ
いて説明できる。
18. 地球規模の環境問題を列挙し、それらの成因及び人や生態系に及ぼす影響について説明
できる。
区
分
項
目
授
1. 公衆衛生学:序論
1. 公衆衛生とは
2. 健康と疾病の概念
3. 疾病予防の概念
4. 演習問題
(対応 SBO 1)
2
1. 公衆衛生学:保健統計(1)
1. 人口静態統計
2. 人口の高齢化
(対応 SBO 2,3)
3
1. 公衆衛生学:保健統計(2)
1. 人口動態統計
2. 死因統計
(対応 SBO 2,3)
1. 公衆衛生学:保健統計(3)
1. 生命表の見方
2. 生命関数
3. 傷病統計
4. 演習問題
(対応 SBO 2,3)
1
4
業 内 容
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7
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9
10
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1. 公衆衛生学:疫学(1)
1. 疫学の意義
2. 記述疫学と分析疫学
3. 介入研究
(対応 SBO 4)
1. 症例対照研究の概要と実例
2. 要因対照研究の概要と実例
1. 公衆衛生学:疫学(2)
3. 疫学的因果関係
4. 演習問題
(対応 SBO 5)
1. 感染成立の 3 要因
2. 母子感染、人畜共通感染症
1. 公衆衛生学:感染症の疫学(1) 3. 感染症の予防対策
4. 予防接種
(対応 SBO 6)
1. 感染症法
2. 主な感染症の発生状況
1. 公衆衛生学:感染症の疫学(2)
3. 演習問題
(対応 SBO 7)
1. 母子保健の指標
2. 母子保健対策
1. 公衆衛生学:母子保健
3. 演習問題
(対応 SBO 8)
1. 生活習慣病の発生動向
2. 業務上疾病の種類
1. 公衆衛生学:成人保健、産業保健 3. 職業病の予防対策
4. 演習問題
(対応 SBO 9,10)
1. 生態系の構造と特徴
2. 生物濃縮
1. 環境衛生学:地球環境と生態系 3. 物質の環境内動態
4. 演習問題
(対応 SBO 11)
1. 典型7公害、四大公害
2. 環境破壊に対する防止対策
1. 環境衛生学:環境汚染と法的規制
3. 演習問題
(対応 SBO 12)
1. 環境衛生学:上水(1)
1. 原水の種類
2. 浄水処理
3. 塩素処理
4. 特殊処理
(対応 SBO 13)
1. 環境衛生学:上水(2)
1. 水道水の水質基準
2. 水質試験法の原理
3. 演習問題
(対応 SBO 13)
1. 環境衛生学:下水(1)
1. 下水の定義と性状
2. 下水処理
(対応 SBO 14)
1. 環境衛生学:下水(2)
1. 水質汚濁指標
2. 水質汚濁の原因と対策
3. 演習問題
(対応 SBO 14)
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テキスト
1. 環境衛生学:空気環境
1. 温熱環境
2. 室内空気汚染物質
3. 換気量
4. 大気汚染と大気安定度
5. 演習問題
(対応 SBO 15)
1. 環境衛生学:大気汚染
1. 大気汚染物質
2. 大気汚染の現状と排出規制
3. 大気汚染物質測定法の原理
4. 大気汚染と大気安定度
5. 演習問題
(対応 SBO 16)
1. 環境衛生学:廃棄物処理
1. 廃棄物の種類
2. 医療廃棄物
3. 廃棄物の処理体系
4. 演習問題
(対応 SBO 17)
1. 環境衛生学:地球環境保全
1. オゾン層破壊
2. 酸性雨
3. 地球温暖化
4. 演習問題
(対応 SBO 18)
上野
仁
緒方文彦
他編「最新公衆衛生学(第 6 版) 」(廣川書店)
他著「パザパ薬学演習シリーズ 11:衛生薬学演習第 2 版」(京都廣川書店)
厚生統計協会 編「国民衛生の動向」(厚生統計協会)
参考書
日本薬学会 編「必携・衛生試験法」(金原出版)
佐藤政男 他編「衛生薬学」(南江堂)
成績評価
中間試験(20%)、定期試験(80%)により評価する。
科目担当者
教員室:B117、メールアドレス:y-tampo(at)hokuyakudai.ac.jp
*(at)は@に置き換えてください。
との連絡
事前学修・
事後学修
関連科目
備
考
1. テキストの該当部分を事前に予習しておくこと。
2. 講義の後、該当する「パザパ薬学演習シリーズ 11:衛生薬学演習第 2 版」の演習問題を
行い、復習すること。
衛生化学Ⅰ、衛生化学Ⅱ、地球環境学、代謝毒性学
1. テキストを補完し理解を助けるために、適宜プリントを配付する。