第 120 回 金融業務能力検定(2015 年5月 24 日実施) 《模範解答》 ・預金上級 ※配点は,特に記載のない限り,公表しておりません。また,配点・試験の内容に関す るお問合せには,お答えできません。 ※合格発表は,7月1日の予定です。 一般社団法人 金融財政事情研究会 検定センター 〈合格基準〉100 点満点で 60 点以上 (注)論述式の解答については一例であり,表現に相違があっても,趣旨が適切であるも の,また,妥当性のあるものは可とします。 【第1問】[正解] (12 点) (問1) ㋐,㋓,㋔,㋗,㋘,㋙ (問2) ㋐,㋓ (問3) 全額保護される。 (問4) 合併後1年間に限り,元本 2,000 万円までとその利息等が保護される。 【第2問】[解答例] (11 点) 根拠 ○× (1) × (2) ○ テラーが現金を受け取って,金額を確認した時点で預金契約が成立すると 解されている。 顧客がATMの所定のボックスに現金を投入し,ATMが現金を計算し終 (3) × わり,かつATMの画面に表示された入金額について顧客がタッチパネル の「確認」のボタンにタッチした時点で預金契約が成立すると解されてい る。 (4) × 被仕向銀行が受取人の口座に入金記帳をした時点で,預金契約が成立する と解されている。 1 【第3問】[解答例] (12 点) ① 支払の停止または破産手続・民事再生手続開始の申立があったとき ② 相続の開始があったとき ③ 貸越極度額を超えたまま6カ月を経過したとき ④ 住所変更の届出を怠るなどにより,当行において所在が明らかでなくなったとき ⑤ 当行に対する債務の一つでも返済が遅れているとき ⑥ その他債権の保全を必要とする相当の事由が生じたとき *上記6項目のうち4項目が挙げられていれば可。 【第4問】[解答例] (14 点) (問1)定期預金は期限付きの債務であり,民法(136 条)上,期限の利益は債務者である 金融機関が有しているものと推定されるため, (請求者が預金者本人であることが確認 できた場合であっても, )金融機関には,定期預金の期限前解約の請求に対して法的に は応じる義務はない。期限の利益を主張して,これを拒絶することは可能である。 (問2) ① 事故届の有無 ② 証書または通帳と,証書裏面への預金者の署名と届出印の押捺(証書の場合), または,届出印が押捺された払戻請求書の所持(通帳の場合) ③ 氏名・印影・住所の照合 ④ 期限前解約の理由聴取 ⑤ 運転免許証等,原則として顔写真入りの,発行元が公的機関である書類の提 示 *①∼⑤に相当する趣旨の記述があれば可。 【第5問】[解答例] (10 点) (1) 0号不渡事由ではなく,第2号不渡事由である。 (2) 不渡届の提出は任意ではなく,強制提出である。 (3) 第1号不渡事由ではなく,第2号不渡事由である。 (4) 0号不渡事由と第1号不渡事由が重複する場合は,第1号不渡届ではなく,0号不渡 事由が優先し,不渡届の提出は不要である。 (5) 第1号不渡事由ではなく,0号不渡事由であり,不渡届の提出を要しない。 2 【第6問】[解答例] (15 点) ① 不渡事故が解消し,持出銀行から交換所に不渡事故解消届が提出された場合 ② 別口の不渡により取引停止処分が行われた場合 ③ 支払銀行から不渡報告への掲載または取引停止処分を受けることもやむを得ないもの として異議申立の取下げの請求があった場合 ④ 異議申立をした日から起算して2年を経過した場合 ⑤ 当該振出人等が死亡した場合 ⑥ 当該手形の支払義務のないことが裁判により確定した場合(調停,裁判上の和解等確 定判決と同一の効力を有するものを含む) ⑦ 持出銀行から交換所に支払義務確定届または差押命令送達届が提出された場合 ⑧ 不渡事由が偽造,変造,詐取,紛失,盗難,取締役会承認等不存在その他これらに相 当する事由によるものと認められ,支払銀行から交換所に対して異議申立提供金の返還 請求がなされ,手形交換所の不渡手形審査専門委員会がこの請求を認めた場合 *上記①∼⑧の趣旨のうち5点が挙げられていれば可。 【第7問】[解答例] (14 点) ○× (1) 根拠 ○ 保全管理人が選任されたときは,権限は保全管理人に専属するので,保全 (2) × 管理命令を確認したうえで,保全管理人に対して取引を行わなければなら ない。 (3) ○ 【第8問】[解答例] (12 点) (1) 供託の義務はないが,全額を供託することができる。 (2) 預金の額の全部につき差押えの競合が生じ,かつ,金融機関は供託しなければならな い。 (3) 双方に支払うことができず,預託金全額を供託しなければならない。 (4) 金融機関は供託所に供託することができるほか,徴収職員等に滞納処分による差押え に相当する金額を支払い,強制執行による差押債権者にその残余を分けて支払うことが できる。 3
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