宮崎大学学術情報リポジトリ Title Author(s) Citation URL 乳牛に見られた先天性大血管異常の1例 村上, 隆之; 矢野, 安正; 田中, 剛太郎; 中井, 雅晶; 隅田, 賢峰; 那須, 哲夫; 斎藤, 勇夫 宮崎大学農学部研究報告, 30(1): 31-39 http://hdl.handle.net/10458/2609 Date of Issue 1983-10 Right Description 〔 官大農報 第3 0巻 31 p. 31 -3 9,1 9 8 3 〕 乳牛に見 られた先天性大血管異常 の 1例 村上隆之*・矢野安正**・田中剛太郎*・中井雅 晶*・ 隅田賢蜂*・那須哲夫*・斎藤勇夫* Congeni t alAnomal i esofLar ge Ve s s el si n a Hei f er Ta ka yukiMuRAKAMI ,Yas uma s aYANO,Got a r oTANAKA,Mas a a ki NAKAI ,Yos hi mi neSuMI TA,Te t s uoNAS Ua ndl s a oSAI TO ( 1 9 8 3 年 5月1 0日受理) 緒 岩 胎生期におけ る血管系の発育異常に基づ く血管奇形につ い ては,血管輪6.25,30・35・42.43,67),門脈一大 t os ys t e mi cs hunt ( 門脈が後大静脈1 7・ 20・ 23 , 44・ 48,5 0 ) ,奇静脈15・17.20-27,48) お よび肝静脈36) な 循環短絡 por どと異常連絡す るもの),左前大静脈遺残9,12,18-19,21-22・24,26,34・37,42-49,54・61,66) ( 退化すべ き左前大静脈が ygosc z o nt i nua t i onoft hepos t e r i orve nac a va l 014・17 -2 4・ 27 -36 ・38 ・59 -6 0) 遺残す るもの),後大静脈奇静脈流入 a ( 後大静脈が肝臓 と連絡せず,奇静脈を介 して右心房に還流す るもの) な どが家畜で も多 く報告 され ている. 牛の血管奇形を総覧す ると,右大動脈弓道残に基づ く血管輪 ( 右大動脈,動脈管お よび左肺動脈が 6 ) ,重複前大静脈47) ,心奇形 心底背位の気管 と食道を輪状に囲んでそれ らを狭窄す るもの) の 2例45・4 に合併 した左前大静脈遺残1-2-8,28) お よび左前 ・左後大静脈左心房流入53) が報告 されているのみであ る.今回,乳牛において大動脈 と後大静脈が複雑 な異常を示す まれな例に遭遇 したので,その解剖学 的所見について報告す る. 材 料 と方 法 観察に用いた材料は1 7か月齢の雌 ホルスタイン種であ る.本牛は畜主が 3回かわ り,若齢時の臨床 所見は不明であ る. 1 7か月齢時には肥育牛 として飼育 されていたが,食欲が減退 し,肥育効果が上 らない との票告で上 診 した.その時,体格は普通であ るが削痩 し,背湾姿勢で元気がな く,動 くことを嫌 っていた. 左側腹部に有響性金属音を認めたので第 4胃変位を疑い,試験的に右側腹部を切開 した ところ,節 4胃左方変位が認め られた. しか し,その際,腹陸中を下垂 して走行す る太い動脈,肝臓の著 しい右 方変位お よび陣腫等が認め られたため,予後不良 と判断 して剖検に供 した. *家畜解剖学研究室 **宮崎県児湯農業共済組合 3 2 宮 崎 大 学 農 学 部 研 究 報 告 第 30巻 第 1号 ( 1983) 観 察 結 果 胸壁 と腹壁を除去 して内臓を観察す ると,第 4胃は腹腔 内の左方に転位 し, ガスで軽度膨満.小腸 と盲腸の一部は充血.肝臓 は正常例 よ りも腹方に位置 してい る.牌臓は腫大 し,被膜の一部に出血が 認め られ る.卵管 と子宮角は一対存在す るが,卵巣は小型の卵胞 を含んだ左 ・右卵巣が一つに融合 し てい る.その他の内臓には肉眼的に異常は認め られ ない.横隔膜は筋部の腰椎部が下垂 し,大動脈裂 孔 は背腹に長 く拡が り,その背端を右奇静脈,腹端を大動脈が通過 してい る.大動脈 と大静脈には, その走行や分岐に次 の よ うな著 しい異常が認め られ る. 1. 大動脈 ( Fi g s .1 ,3 ,4 ) 大動脈 の うち,上行大動脈 と大動脈 弓の走行や分岐には異常は認め られ ない. 胸大動脈は細い気管支動脈 と食道動脈 を分岐 したのち,食道 の左方を胸椎か ら約 3c m 腹方へ下垂 して後走す る. この胸大動脈は第 7胸椎部に達す るまで背側肋間動脈を分岐す ることな く,第 7胸椎 部では じめて第 4- 8背側肋間動脈 の共通枝を分岐す る.その後 さらに腹方-下垂 して後走,横隔膜 0c m 腹方-下垂 してい る. 大動脈裂孔 を通過す る部では脊柱か ら約 1 横隔膜大動脈裂孔を通過 した胸大動脈 の続 きであ る腹大動脈は,細い後横隔動脈を分岐,続いて腹 腔動脈 と前腸間膜動脈 の共通枝を分岐 し,次第に脊柱-接近 しなが ら後走す る.第 3腰椎部に達 した 腹大動脈は,その部で脊柱腹面に密着 し,第 9背側肋間動脈∼第 2腰動脈 の共通枝を分岐 してい る. その間,上記 2本の共通枝以外には背側肋間動脈や腰動脈は分岐 しない. そ の後,腹大動脈は通常 の腎動脈 を分岐す る こ とな く脊柱腹面に接 して後走,骨盤腔入 口近 くで 左 ・右外お よび内腸骨動脈 の他, さらに後腸間膜動脈 と腎動脈 の共通枝に分岐す る. この後腸間膜動 脈 と腎動脈 の共通枝は再び脊柱か ら離れ て細い後腸間膜動脈 と太 い腎動脈に分岐す る.腎動脈はその あ と前走 して左右の腎動脈 に 2分岐 し,腎臓に達す る. 2 . 大静脈 ( Fi g s .1 ,3 ,5 ) 後大静脈は重複後大静脈であ る. 左右の内お よび外腸骨静脈は正常 どお り尿管 の背方に位置 してい る.左お よび右総腸骨静脈が合流 した後大静脈は脊柱お よび腹大動脈 の左方に位置す る左後大静脈であ る. この左後大静脈は脊柱の左 側に接 して前走 し,左腎動 ・静脈 の背方を通過 し,第1 3胸椎部で脊柱 の腹方-移行す る.その間,左 後大静脈は左お よび右腎静脈 とは全 く連絡 しない. 右後大静脈は左総腸骨静脈に起 り,間 もな く 1本の卵巣静脈を受け入れ,脊柱か ら離れて大動脈の 右方を前走す る.その後, この右後大静脈は第 4腰椎部で右方か ら右腎静脈を,続 いて第 3腰椎部で 左方か ら左腎静脈を受け入れ,脊柱 の右側に接 して前走す る.腎静脈を受け入れ るまでの右後大静脈 は左後大静脈 よ りも細いが,腎静脈を受け入れた後は右後大静脈 の方が太い. 左お よび右後大静脈は第1 2胸椎部で合流 して 1本の太い後大静脈 とな る. この後大静脈は正常例の 場合 と異な り,脊柱を離れ て肝臓- 向 うことな く,そのまま春奇静脈に移行す る.後大静脈を受け入 れた右奇静脈は著 しく太 く,脊柱腹面に接 して前走,大動脈 の背位で横隔膜大動脈裂孔 を通過 し,育 側肋間静脈 を集めなが ら胸椎腹面を前走 して前大静脈に連 な ってい る. 左奇静脈は欠損 してい る.肋頚静脈,最上肋間静脈,前大静脈 な どには異常は認め られない.門脈 村上ら :乳牛に見られた先天性大血管異常の 1例 \ 卓 1 Eii i E 1 ㌢ 色・ 置 33 ';ロ ∼ /′ S i i ! Fi g.1. Di a gr am o ft hel a r geve s s e l si nt hehe i f e r ,ve nt r alvi e w. A :Abdomi nala o r t a CMA :c a udalme s e nt e r i ca r t e r y DP:di a phr a gm EXA :e xt e r nali l i a car t e r y EXV : e xt e r na li l i a cve i n HV :he pat i cve i n I NV :i nt e r na l i l i a cve i n LK :l e f tki dne y LP:l e f tpos t e r i o rve na c ava OV :ova r i a n ve i n RAZ:r i ghtaz ygosve i n RP:r i ghtpo s t e r i o rve nac ava は正常 どお り肝臓-進入 してい る.肝静脈は 1本に合流 して正常例 の後大静脈 の位置 で横隔膜大静脈 孔を通過,食道の右腹方を前走 して右心房 の後部に連 な ってい る.心臓には異常は認め られ ない.以 上述べた大動脈 と大静脈 の状態を Fi g.1に模式図で示 した. 考 察 本例の大動脈系では,第 4- 8背側肋間動脈 の共通枝が第 7胸椎部で 1本分岐 し,次いで第 3腰椎 部で第 9背側肋間動脈∼第 2膜動脈の共通枝が分岐 してい る.その間,それ ら以外に直接大動脈か ら 34 宮 崎大学農学部研究報告 第3 0巻 第 1早 ( 1 983) 背方へ 向 って分岐す る背側肋間動脈や腰動脈は存在 しない.横隔膜大動脈裂孔を通過す る部の大動脈 は脊柱か ら約 1 0c m も腹方-下垂 してお り,側面的に第 3腰椎部 までの大動脈は腹腔動脈 と前腸間 膜動脈 の共通枝が分岐す る部を頂点 とし, Ⅴ字型に脊柱か ら下垂 してい る.生前の開腹時に腹腔中を 走行す る太い動脈が認め られたが,それは脊柱か ら下垂 した この腹大動脈であろ う. この よ うに大動脈が脊柱か ら離れ て腹腔-下垂 してい る点については,前述の よ うに,大動脈か ら 分岐す る背側肋間動脈や腰動脈 の数が少な く,躯幹 と大動脈 との結合が弱い こと, また肝臓が後大静 脈 と結合 していないために腹方-移動 した ことに よ り,腹大動脈が腹腔動脈 と前腸間膜動脈の共通枝 に よって腹方-引 き降ろされた もの と考え られ る. 腎動脈 は通常の部位で腹大動脈か ら分岐せず,骨盤腔入 口近 くで,後腸間膜動脈 との共通枝 として 左 ・右外お よび内腸骨動脈 な どと共に腹大動脈か ら分岐 してい る.人の場合,腎臓が骨盤腔内に異常 ,総腸骨動脈40),内腸骨動脈7) 位置す る骨盤腎では,腎動脈は総腸骨動脈分岐部近 くの腹大動脈 7-16-56) な どか ら分岐 し,それが下走 して腎臓に達す ることが知 られ てい る. また腎臓 の位置異常を示 さない 例で,総腸骨動脈分岐部近 くの腹大動脈57 )や総腸骨動脈40-57 )な どか ら分岐 して腎臓に達す る腎動脈 が稀に存在す ることも知 られ てい る. しか し,それ らにはいずれ も 2本以上の腎動脈が存在 し,その うちの太い主腎動脈は正常の位置か ら分岐 してい るといわれ てい る.本例 の場合,腎臓 の位置が正常 であ るにかかわ らず 1本の腎動脈が骨盤腔入 口近 くで後腸間膜動脈 との共通枝 として腹大動脈か ら分 岐 し,それが逆行性 に前走 して 2本の腎動脈に分れ てそれぞれ の腎臓 に達 してい る. この よ うな例は 非常 に稀有な もの と思われ る. 本例 の静脈系は重複後大静脈 と後大静脈奇静脈流入の合併奇形 であ る. . 4%3 ) ,猫では 4. 5%1 1 )といわれ てい る.今回の観察例は Edw重複後大静脈 の出現率は人では 1 a r ds 41 )の分煩 で は,左後大静脈が pos t ur e t e r i cc a va ,右後大静脈が pr e ur e t e r i cc a va で あ る. また Mc Cl ur ea ndBul t e r 39) の分類 では,発生学的に左後大静脈は左上主静脈,右後大静脈は右後主静脈か らそれぞれ発生 した AC 型の重複後大静脈 であ る. この よ うな pos t ur e t e r i cc a va と pr e ur e t e r i cc a va の共存す る異常 は,人では重複下大静脈 の4 4例 中 3例 ( いずれ も AC 型)5),猫では8 4例中22例 ( その うち AC 型は 4例)l l )に認め られ てい る. さらに今回の観察例 では,左右の腎静脈は右後大静脈に合 7例 流 し,左後大静脈 には腎静脈は連絡 していない.入手 し得た文献中に見 られ る人の重複下大静脈1 では,いずれ も右下大静脈に右腎静脈,左下大静脈に左腎静脈が合流 してい る5,16・29・31∼33・51・52-55・62-65) 後大静脈奇静脈流入は,発生学的には主下静脈 ( 後大静脈) が肝臓 と連絡 しないためにそれが主上 静脈 ( 奇静脈) を介 して右心房 に注 ぐよ うにな った もの で あ る4,41) .その出現率は人では 1.3%4 1 ) , 犬 では 0.36%5 8 ) といわれ てい る.人では下大静脈奇静脈流入には多牌,重複上大静脈,内臓逆位, 対称肝な どを合併す る場合が多い といわれ てい る13).犬では 9例 中 3例 に門脈大循環短絡が17・27,36), また 1例 に内臓逆位 と多陣が36) 合併 した もの の報告があ る.今回の観察例 では重複後大静脈 と左 ・ 右卵巣の融合が認め られた. 重複下大静脈 と下大静脈奇静脈流入の合併例については,人では報告 され てい るが16・29-3 1 ) ,非常に 少な い 4).犬の後大静脈奇静脈流入の 9例 中には重複後大静脈 の合併 は見 られない1 0 ・ 1 4 1 7・24・27 -36,38.59・60) 以上 の よ うに,今回の観察例は左後大静脈が 腎静脈 と連絡 しな い pos t ur e t e r i cc a va,右後大静脈が 左 ・右腎静脈 と連絡す る pr e ur e t e r i cc a va かな成 る重複後大静脈 であ り, さらに そ れ らの 合流 した 後大静脈が右奇静脈に流入す るきわめて稀な奇形 と思わ れ る.本例 の大静脈 の発生経過を Fi g.2に 模式図で示 した. 村上ら :乳牛に見られた先天性大血管異常の 1例 35 . 撃 . ld T . ,=7 . t hy , .: J ' I tI L I . . . I . I , . . :I .Il 1': , .I,.: , I: : -. : : : i t I.: JI ,. ! t I , L J .: Jll : i.( ,:, , . . 1. . 1 . I. : : . T: i ︰ 周 :I..3 = = ・ ・ ・ L i. . 、 '=_i・ , I ,,; r I_ . . . . .嵐 ;.I : Fi g.2 . Di agr am i l l us t r a t i ngt hepo s t e r i o rve nac avai nnor ma l c at t l e( A)a ndt hepr e s e ntc a s e( B).Ⅰ nt hepr e s e ntc as e , t he he pa t os ubc a r di na la na s t omos i sha sno tdeve l o pe d, s ot heana s t omo s i sbe t we e ns ubc ar di na land s upr a c a r di nalve i nsr e mai ne d.Mor e ove r ,r i ghtpo s t e r i o rc ar di na l a nd l e f ts upr a c a r di nalve i nsr e ma i ne d and t hedo ubl e po s t e r i o rve na ec ava ewasf o r me d. HA ・ .he pat os ubc ar di na la na s t omo s i s K :ki dne y L: l i ve r LA :l e f ta z y go sve i n LP:l ef tpo s t e r i orve na c ava RA :r i h taz g y go sve i n RP:r i h tpo g s t e r i o rve na c ava P CV:post e r i o rc a r di na lve i n SBV :s ubc ar di na l ve i nS CV:s ac r o c ar di na lve i n SPY :s upr a c ar di na l ve i n 要 約 1 7 か月齢,雌 ホルスタイン種 に以下の よ うな先天性 の大血管異常が認め られた. 1 . 第 3腰椎部 までの大動脈は脊柱か ら離れ て腹方-下垂 していた. 2. 第 4- 8背側肋間動脈は第 7胸椎部で, また第 9背側肋間動脈∼第 2腰動脈は第 3腰椎部で, それぞれ大動脈か ら共通枝 として分岐 していた. 3. 後腸間膜動脈 と腎動脈 の共通枝が骨盤腔入 口で腹大動脈か ら分岐 していた. この共通枝は細い 後腸間膜動脈を分岐 したのち前走 して左右の腎動脈に分岐 していた. 4. 大静脈系は重複後大静脈 と後大静脈奇静脈流入の合併奇形であ った. 36 宮 崎 大 学 農 学 部 研 究 報 菖 第 30巻 第 1号 ( 1 983) 5. 左 後 大 静 脈 は 腎 静 脈 と連 絡 しな い pos t ur e t e r i cc ava,右 後 大 静 脈 は左 ・右 腎 静 脈 を 集 め る pr eur e t er i cc ava であ った. 文 2) 3) 4) 5) 6) 7) 8) 9) 10) ll ) 12) 13) 1 4) 15) 16) 17) 1 8) 1 9) 20 ) 21 ) 22 ) 23 ) 24) 25) 26) 27 ) 2 8) 29) 30) 31 ) 32 ) 33) 34) 35) 36) 37) 3 8) 39) 40) 41) 42) 43) 44) 45 ) 46) 47) 献 阿部光雄,岩佐憲二,平賀武夫,其 田三夫,高樹清志,小岩政照 :第84回 目獣学会要 旨,51 ( 1 977) . Ad a c hi ,B.( 1 940):文献32よ り引用. Ande r s o n,R. C. ,Ada ms ,P・a ndBur ke ,B・ :J ・Pe di a t r i c s ,59,370-383 ( 1961 ). 浅野和一,藤田和生,中島孝雄,山本哲 也,永田一郎,鈎 ス ミ子 :大阪医大誌,2 8,2 4-27 ( 1 969). Ba r t e l e s ,J . E.a ndVa u ha g n,J ・ T・ :J ・Am・Ve t ・Me d・As s . ,154,406409 ( 1969) .∫ Bo r e l l ,U.a ndFe r ns t r 6m,I .J ・Ur o l ・ ,72,618624 ( 1 954). Bo we n,∫ . M.a ndAdr i a n,R. W∴ ∫ .Am・Ve t ・Me d・As s . ,1 41,11 62-11 67 ( 1 962) . Buc ha na n,J . W. . ・J .Am.Ve t Ra di ol .So c . ,4,1-8 ( 1 963) . Bur t ,J I H. :J .Am.Ve t ・Me d・As s ・ ,108,1 52 ( 1 946). But l e r ,E. G. ,Mc El r o y,W・ D・a ndPuc ke t t ,W・ 0・ :Ana t ・Re c ° ,94,93-1 03 ( 1 946) . Ca l i gui r i ,い ' . :Pr o c ・We s tVi r g ・Ac a d・Sc i ・ ,1 5,7778 ( 1 942). Ca mpbe l l ,M・a ndDe uc ha r ,D・ C・ :Br i t ・He a r t ・J ・ ,29,268275 ( 1 967) . Co o p e r ,A. R∴ An a t ・Re c ・ ,1 7,299-306 ( 1 920). Co r ne l i us ,L. M. :Thr a l l ,D・ E. ,Ha l l i we l l ,W. H. ,Fr a nk,G. M. ,Ke r n,A. J .a nd Wo o ds ,C. B. :J .Am. Ve tMe d.As s . ,167,22 01 228 ( 1 975) . Dr ue ppl e ,L. G. :Am.He a r t∫ . ,53,790794 ( 1 957). Ewi n g,G. 0. ,Sut e r ,P. F.a ndBa i l e y ,C・ S・ :J ・Am・Ani m・Ho s pi t .As s ・ ,1 0,463476 ( 1 97 4) . Fe r e nc z ,C・ :An a t ・Re c ・ ,1 49,299-308 ( 1 964). Fr o nt e r a ,J ・ G・ :i b t d. ,106,1 27-130 ( 1 950) . Go f t o n,N. :J ・Am・Ani m・Ho s pi t ・As s ・ ,1 4,728733 ( 1 978). Go o dma n,D・ C・ :An a t .Re c ・ ,108,41 5420 ( 1 950). Gr a nt ,S・ B. :i b l ' d・ ,13,4549 ( 1 91 7). Gr i nt hs ,G・ L・ ,Lums de n,J ・ H・a ndVa l l i ,VI E・ O. :J ・Am・Ani m・Ho s pi t ・As s . ,1 7,7 05-71 0( 1 981 ) . 萩尾光美,椎 宏樹,谷 峰人, 村上隆之, 熊谷丑二, 斎藤勇夫, 幡谷正明 :日獣会誌, 32 ,51 351 8 ( 1 979). Ha r ps t e r ,N・ K・ :Adv・Ve t ・Sc i ・Co mp ・Me d・ ,21,3974 ( 1 977). Ha us ma n,S. A. :Ana t .Re c ・ ,121,1 09-11 2( 1 955). Hi c kma n,J . ,Edwa r ds ,J ・ E・a ndMa nn,F・ C・ :l ' b t d・ ,104,137-1 46 ( 1 949). 平賀武夫,阿部光雄,岩佐憲二,竹花一成 :第89回 日獣学会要 旨,5 ( 1 980) . Hus e by,R.a ndBo yde n,E・ A・ :Ana t ・Re c ・ ,81,537-5 44 ( 1 941) . I ng h ,T. S. G・ A・ M・va nd e na ndL inde Si pma n,J ・ S・va nde r ・J ・ Am・ Ve t ・ Me d ・ As s ・ , 164, 939941 ( 1974). 梶 田 昭,篠原政子,小久保恵子,相川登起子 :東女 医大誌 ,37,574-57 8( 1 967) . 北村清一郎,堺 章,中村辰三,吉 岡紀夫,張 秋雄 :解剖誌 ,53,357 -361 ( 1 97 8). 小林 繁 :同誌 ,43,177-1 80 ( 1 968). 小暮一雄,黒川和雄,安藤正彦 :日獣会誌,31 ,60ト604 ( 1 97 8). Li nde Si pma n,J ・ S・va nde r ,Go e de ge buur e ,S・ A・a ndKr one ma n,J ・ :Ve t .Qua r t . ,1,18 911 94 ( 1 979) . Lo ♭s e ,C・ L,Se l c e r ,R・ R・a ndSut e r ,P・ F・ :J ・Am・Ve t ・Me d・As s ・ ,168,68 ト688 ( 1 976) . Lomba r d,C・ W・a ndTwi t c he l l ,M・ J ∴J ・Am Ani m・Ho s pt ・As s ・ ,14,624-630 ( 1 978) . Ma y,N・ D. S. ・Aus t r a l .Ve t ・J ・ ・3 6,671 68 ( 1 9 60) . Mc Cl ur e ,C. F・ W.a ndBut l e r ,E・ G∴ Am・J ・Ana t ・ ,35 ,331 -3 8 3( 1 925). Me r kl i n,R. J ・a ndMi c he l s ,N・ A∴ J ・I nt e r na t ・Co l L Sur g e o ns ,2 9,4ト76 ( 1 958). Mue l he i ms ,G・ H.a ndMudd,G・ :Am・J ・Ca r di o l ・ ,9,9459 52 ( 1 962) . Pa t t e r s on,D. F・ :∫ .Sma l lAni m・Pr a c t ・ ,1 2,2 63 28 7( 1 971 ) . Pe t r i c k,S・ W・ ,Ro o s ,CJ・and Ni c ke r k,J ・va n:J ・So ut hAf r i c a nVe t ・As s ・ ,49,355-358 ( 1 978). Pr o ut y,D. L・ :J .Am・Ve t .Me d・A sS . ,1 6 7,75617 57 ( 1 975 ) . Ro be r t s ,S. J ・ ,Ke nne d y,P・ C・a ndDe l e ha nt y,D・ D・ ・Co r ne l lVe t " 43 ,537-542 ( 1953 ) . Ro o ne y,J ・ R・a ndWa t s o n,D・ F・ :J ・Am・Ve t ・Me d・As s ・ ,1 29 ,57( 1 956). Se ke l e s ,E・ :Zbl ・Ve t ・Me d・( A) ,29,49 45 03 ( 1 98 2) . 村上 ら :乳牛に見 られた先天性大血管異常の 1例 3 7 瑚瑚弼輔弼弼輔弼粥弼弼弼叫輔弼弼輔弼弼絢 Si mp s o n,S. T.a ndHr i b e r ni k ,T・ N. :J ・Sma l lAni m・Pr a c t ・ ,1 7 ,1 63 1 7 0( 1 9 7 6 ) . ,0. 0.a ndLa t i me r ,H. B. :Tr a ms .Ka ns a sAc a d .S° i . ,5 0 ,8 48 6( 1 9 4 7 ) . St o l a nd R. ,Br e z no c k,EL M.a ndMc Ne e l ,S. :J .Am.Ve t ・Me d .A ss . ,1 70 ,1 3 1 71 31 9( 1 9 7 7 ) . St r o mb e c k,D. t .Ni p p o n,5 7 ,91 4( 1 9 82 ) . Ta k a g i ,T. :Ac t aAn a ,E.a ndTe r a d a ,H. :3 ' b t ' d. ,48 ,3 8 2 3 8 5( 1 9 7 3 ) . Ta k a i ,S. ,S. ,Ka n a z a wa 高坂嘉孝,松川 清,千早 豊,望月 誠 :第8 8回 日獣学会要 旨,1 3 3( 1 9 7 9 ) . 竹田三善夫,杉田喜与春,武藤 真,菅沼常徳,若尾義人,高橋 頁 :獣畜新報,71 1 ,6 0 36 0 7( 1 9 8 0 ) . 竹本律子,手塚雅暗,矢田大雄 :解剖誌,5 3 ,42 3 4 3 4( 1 97 8 ) . 竹重順夫,金谷庄司,高瀬朝雄,原 三郎,井上徳治 :久留米医誌,3 0 ,3 5 4 3 6 0( 1 9 6 7 ) . 塚本 登 :解剖誌,2 ,7 8 0 8 2 9( 1 9 2 9 ) . 月瀬 東,須川章夫,岡野真臣 :日獣学誌,3 3( 学会号) ,2 8 4 2 8 5( 1 9 71 ) . ,A. :Zb l .Ve t .Me d .( C) :1 ,1 4 9 1 5 2( 1 9 72 ) . Vi t ums R. :∫ .Am.Ve t .Me d.As s ・ ,1 3 6 ,2 7 2 8( 1 9 6 0 ) . Wa l l a c e ,C. 1 . ,2 7 ,1 1 8 1 21( 1 9 6 8 ) . Wy r o s t ,P. :Fo l i aMo r p ho 1 9 5 8 ) . 山元寅男 :解剖誌,3 3 ,2 47 -2 4 9( 2 4 2 4 0( 1 9 8 0 ) . 矢野 真,佐藤達夫 :同誌,5 5 ,2 7 ,441( 1 9 8 2 ) . 安高 悟,盛 口敬一,東 伸明,吉田行夫,閲 泰志 :同誌,5 吉田正美,滝本 保,出浦滋之,本田久雄 :同誌,3 4 ,8 0 0 8 0 8( 1 9 5 9 ) . Ze i ne r ,F. N. :An a t .Re c . ,1 2 9 ,2 7 5 2 7 7( 1 9 5 7 ) . C. :Adv.Ca r di o 1 . ,1 3 ,1 Zo o k,B. 48 -1 6 8( 1 9 7 4) . Summar y r . Compl i c at e d ma lf or mat i onso fl ar geve s s e l swe r ef oundi na17-mont h-Ol d he i f e 1 . Tot hel e ve loft hi r dl umbarve r t e br a,t heaor t ade t a c he dand hungf r om t hes pi ne . 2 . Att hes e ve nt ht hor ac i cve r t e br a,t hec ommon s t e m oft hef our t ht oe i ght hdor s a li nt e r c os t a l s a l l yf r om t heaor t aandt heanot he rs t e m oft heni ne t h dor s li a nt e r c os t a lt o ar t e r i e sbr anc he d oH dor s e c ondl umbarar t e r i e sbr a nc he dof att hel e ve loft hi r dl umbarve r t e br a. 3. Att hee nt r anc et ot hepe l vi t yc a vi t y,t he c ommon s t e m of c auda l me s e nt e r i c and r e na l ar t e r i e sbr anc he dof f r om t heabdomi na laor t a.Thes t e ms e ntat hi nc auda lme s e nt e r i c ar t e r y,and t he nc our s e dc r a ni a uyandbi f ur c at e dt ot hel e f tand r i ghtr e na lar t e r i e s . 4. Theve nouss ys t e ms howe dt hebi l at e r a lpos t e r i orve naec avaeaswe l l as t he az ygos c ont i nuat i onofpos t e r i orve nac a va. 5. Thel e f tpos t e r i orve nac avawast hepos t ur e t e r i cc avaand had no c ont i nui t y wi t hr e na l ve i n.Ther i ghtpos t e r i orve nac avawast hepr eur e t e r i cc avaand j oi ne d wi t hr i ght and l e f tr e na l Ve l nS . Expl anat i o no fFi gur e s Fi g .3 . La r g eve s s e l so ft hec a s e ,r i g htl a t e r l avi e w. AA:a b d o mi n a la o r t a AZ:r i g hta z y g o sve i n CSA:c o mmo ns t e mo fc e l i a ca ndc r a ni a lme s e nt e r i c a r t e r i e s CSD:c o mmo ns t e mo ff o ur t ht oe i g ht hdo r s a li nt e r c o s t a lA r t e r i e s CSL:c o mmo ns t e mo f ni nt hdo r s a li nt e r c o s t a lt os e c o ndl umb a ra r t e r i e s DP:di a p hr a p hr a gma E:e s o p ha g us H:he a r t HV:he p a t i cve i n K:ki d ne y L:l i ve r R:Rume n RP:r i g htp o s t e r i o rve n ac a v a TA:t ho r a c i c a o r t a Fi g .4 . Ab d o mi n a la o r t a ,γe nt r a lvi e w. AA:a b d o mi n a la o r t a CMA:c a ud a lme s e nt e r i ca r t e r y CSL:c o mmo ns t e mo fni ne t hd o r s a li nt e r c o s t a lt os e c o n dl umba ra r t e r i e s LI N:l e f ti nt e r n a li l i a ca r t e r y LK:l e f tki d ne y LP:l e f tp o s t e r i o r 38 宮 崎 大 学 農 学 部 研 究 報 告 第3 0巻 第 1号 ( 1983) ve nac ava REX:r i ghte xt e r na li l i a c ar t e r y RI N:r i ght i nt e r na li l i a ca r t e r y RK:r i ghtki dne y RP:r i ghtpos t e r i o rve nac ava Fi g.5. Po s t e r i orve na ec ava e ,ve nt r a lvi e w. AZ:r i h taz g ygosve i n LEX:l e f te xt e r na li l i a cve i n LK:l e f tki dne y LP:l e f tp os t e r i orve na c ava REX:r i ghte xt e r na li l i a cve i n RK:r i ghtki dne y RP:r i ghtpos t e r i o rve nac ava 村上 ら :乳牛に見 られた先天性大血管異常の 1例 3 9
© Copyright 2024 ExpyDoc