Chan。mizu University

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七夕説話のシンボリズム
杉谷, 隆
お茶の水地理
2001-06-15
http://hdl.handle.net/10083/12526
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Departmental Bulletin Paper
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七 夕説話の シンボ リズム
杉
七夕説話 には,「
織女 ・牽牛の星物語」 と 「
天
人女房」の 2系統があ り,いずれ も日本で広 く受
容 されて きた。星物語では天河 に橋渡 しをす る役
でカササギが登場するが, 日本では馴染みのある
鳥ではない。一方,天人女房では狂言廻 しふ うに
ウリが登場す るが, これ も原産植物ではない。
本稿では, これ ら 2つの動植物 について若干の
資料整理 を し,それ らの シ ンボ リズムについて,
やや 自然科学的な立場か ら考 えてみたい。
1. 1 カササギの名称 と分布
カササギ (
鶴 ,pi
c
api
c
a) は,同科のカラス類
とともに,主 に温帯地域の人里 にあ りふれた野鳥
である。 しか し, 日本列島では主 に九州北部 に し
か生息せず,天然記念物 に指定 されている。
)でカササギ を
カササギの 「カサ」 は,朝鮮語 1
サ
意味する 「カチ」または 「カシ」で,後 ろの 「
キ」は 「
鶴」の中国音 を付す朝鮮独特の造語法 と
大言海』
) 「カチ」 はカシャカシャとい
される 『
う鳴 き声の擬音 だろう。
佐賀ではカチガラス と呼び,豊臣秀吉の朝鮮侵
略 (
朝鮮側呼称では壬辰丁酉倭乱 ・イムジンジ ョ
ンユ ウェラン)時 に,佐賀 ・柳川の軍勢が 「
勝ち
勝 ち」 と鳴 く鳥 を連 れ帰 った とい う俗 説が あ る。
しか し,「カチ」は朝鮮語 の借用
こまと考 えるほ うが
素直である。 他 にも朝鮮烏,高麗島,唐鳥 などの
別称がある。
日本列 島のカササギは,以上の ように朝鮮半島
との密接 な関係が想定 され,動物図鑑類が移入鳥
とみな している ものの,その由来や偏在の理由は
明かでない。おそ らく,分布 を規定す る第一要因
は,知能が高 く抜群の適応力があるカラス との競
合 と考 えられる。 この とき,カラスは基本的に森
林榛 だが,カササギは木立のある開けた低地 を好
むので, 日本列島では古 くか ら開発が進んだ九州
北部の低地が好条件だったろう。 しか し, カササ
(
0
谷
隆
ギの ヒナが カラスに襲われる例 も多 く,巣立 って
も遠方へ は拡散 しないので,分布 を広 げる力 は弱
99
7)。
い (
武石 ,1
近年 は新 潟県 や長 野県 で も発見 されてい る 2)
。
武石 は分布拡大の原因を開発 による森林減少 に求
めているが,筆者 もそれは妥当だ と思 う。
1. 2 中国古文献 での生息の有無
3世紀 に成立
した
『
三国志』親書 ・東夷伝倭人
ヤ ま い
たい
の条は,邪馬昔 (
育)国 を 「
無牛馬虎豹羊鶴」と
記 している。 倭の文物 に関す る記述 は,照葉樹林
漢書』の
文化論 の観点か ら,1世紀 に成立 した 『
広東地方 の描写 に酷似 す る こ とが指摘 されるが
(
大林 ,1
979 ;石原 ,1
985),上掲節 に対応す る
『
漢書』の記述 は 「
亡馬与虎 ,民有五畜」 で,い
ささか異 なる。 この相違 は,中国人が倭 をきちん
と観察 したことを意味 してお り,「
無鵠」の信悪
性 を高める。
「
鶴 (シヤク ;現代昔チュエ)」 の字義 は,請
漢語大詞典 『
現代
橋 『
大漢和辞典 』や中国の 『
漢語詞典』 などによれば,古今通 じてカササギ種
を特定す る。その鳴 き声 は吉兆 とされ,韻語,鶴
報 などの熟語 にもなって よく認識 されていた3)。
戦国時代の逸話 を漠代 に編纂 した 『
戦国策』で
は,カササギ とカラスが容易 に識別で きる とい う
話 を載せてお り,古代 中国で両者が混 同された可
能性 はない。六朝時代 の 『
捜神記』は,カササギ
とカラスの争いが武将の勝敗 を予兆 した話 を載せ
てお り,両者 の生態 的競合 関係 も認識 してい る。
黒一色で賢 く攻撃的なカラスは,多 くの民族が鳥
を越 える不気味 な存在 と考 えて きた。一方,白い
模様が入 り,小型で長い尾 をよく振 るカササギは,
心情的にも愛すべ き野鳥の範噂 にある。
邪馬壱国が どこにあったのかは,周知の ように
異論が多い。現在の考古学的知見 に従 って大和説
をとれば,そこにカササギがいなかった とい う情
-3
7-
』
お茶の水 地理 (
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4
2
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2
0
01
報 を得て も本稿 には有益でない。九州北岸の未鹿
国や奴国には,氷期の海面低下期い らい残存 して
きた,または多数の渡来人 4)が観賞 ・祭事用 に連
れて きて野生化 したカササギが,そこか しこにい
たか もしれない。渡来は中世 まで綿々と続いたの
措写 された,「さむ き (
宇治川の)洲崎 にたてる
立つ」 が長脚の水鳥
かささき」 は,地形や動詞 「
を暗示す る。 中村 ほか編 (
1
982) や菅原 ・柿揮
(
1
993) は,「
か さ」を頭部の飾羽 (
隻) と解 して
Ar
de
aci
ner
e
a) に比定 している. 山岸
アオサギ (
で,唐人町 5) の庭先 にカササギがいて も何 ら不思
議ではないが,文献上はいささか頼 りない ところ
がある。
(
1
963) も同 じ解釈からチュウサギ (
Egr
et
t
aal
ba)
だ とい うが ,浮舟帖の期 間で ある 1- 3月 には,
同種 のほ とん どは南方 に渡 っていたはずである
(
成末 ,1
996)0
1. 3 日本古文献での生息の有無
『
倭名類衆紗』)をサギ科 と
紫式部が加佐 々木 (
誤解 して生態 を控造 したのか,サギの一種のつ も
りで偶然に同音 になったのか不明だが,人騒がせ
r
播磨国風土記Jの船引山 (
比定地不詳)の説
。 彼女は漢籍 に学んで風物描写に長
な記述である
明 には,「此 山住鶴 。-云韓 国鳥。栖枯木 之穴。
春時見夏不見」 がある。 同書は朝鮮 との交流 を濃
けた とされるが,平安女房 に博物学的正確 さを期
待で きないだろう。
厚 に示 し,動植物の記載 も手堅いので,この記述
は倍悪性が高い。 しか し,カササギは樹上 に枯枝
1. 4 近世文献での生息の有無
で大 きな球形の巣 をかけ,かつ留鳥で 1年 を通 し
てナワバ リを維持する。同書 にい う生態的特徴は,
カ ラス と して は小 型 で冬 鳥 の コクマ ル ガ ラス
(
coT
VuSdauur
i
cus), とくに白い模様が入 る淡色
型 と混同 した疑いが残 る。
一方, 日本書紀 J には朝鮮か らカササギを貰
った事実がある。 したがって,大和近辺 には生息
せず,それを朝鮮側 も熟知 して友好記念動物 に選
んだことがわかる (
あたか もジャイアン ト・パ ン
0
ダのように)
肝心の r
肥前国風土記』 と 『
豊後国風土記‖ ま,
ともに全般的に動植物の記載 を欠 くので,カササ
ギの有無 を判断で きない。九州地区では,太宰府
宮人が風土記の原稿 を簡略化 して しまったらしい
969)。 他の風土記や逸文 にもカササギの
(
吉野 ,1
記載はない。
ところが,奈良時代末の r
万葉集』以降の詩歌
七夕
集では,カササギが人気のある鳥 になる 「
に天河に懸かる鶴橋 を渡って牽牛 (
牛郎) と織女
が逢瀬 を楽 しむ」 とい う考案の漢詩が輸入 され,
そのロマ ンチシズムが 日本人にも愛 されたか らで
ある。七夕 (
現代音 はチ-シだがすでに古典語)
を 「タナバ タ」と訓 じるのは,織女が操 る 「
棚機」
の意である。 ただ し,原典では織女 をして渡 らし
むが,妻間楯の 日本版 は牽牛 をうろつかせ,男性
作者 自身を投影 した。
しか し,当時の 日本人がカササギの実物 を知っ
ていたか どうかは,疑問視 されている。 例 えば,
r
源氏物語 』浮舟帖で苦悩す る薫 と浮舟の背景 に
r
。
近世 まで下ると,むろん正確 な文献があ り,近
年見るようになったとい う記述がある。
1
8世紀初頭 の寺島良安 『
和漢三才図会』の説
明は,明代 の李 時珍 『
本草綱 目』の丸写 しだが,
「
最近 は中華か らやって きた ものを偶 々みる」 と
付言する。 それが良安が住む大坂での自然現象だ
ったとすれば,分布域の拡大が推測 される。
小野蘭山 『
本草綱 目啓蒙 』 (
1
803-06刊)は,
カササギが筑前 ・筑後 ・肥前 ・肥後 に多 く,カラ
ス と雑居 し被害 を受けることや,体型 ・体色の特
徴 を詳述 している。 驚 くべ きことに,肥後にはア
ルビノ群がいることさえ指摘 している。 このよう
な群れは短期 間では成立 しない と思えるので,集
団遺伝学や動物社会学の方面か ら検討する必要が
あろう。 さらに, 日本 と近隣諸国に現存するカサ
サギの遺伝子分析がなされれば,相互の関係が明
かになるか もしれない。
ひこば え
考証学の伴信友 (
1
7731
1
846) は,旺ヒ古婆衣 』
の中で 「もと韓国の産にて,漠国にては鶴 とい
-るものにて (
中略)近世,西国の方,所々にい
で きて,なべて朝鮮鳥 と呼び (
中略) もと,か ら
国より渡 り来たれるが,漸 くに蕃息 したるな りと
山岸 ,1
963)
0
語 り伝ふ」 と記述する (
1
84853) と推定 される著者不明の
嘉永年間 (
『
肥前名物題註い ま,佐賀平野 に高麗烏 ・勝烏が
いて捕獲 禁止 である と記載す る (
福 岡, 1
974)0
先祖が移入 した と主張する藩主の権威乱用を感 じ
- 38-
,
5篇 あ り,その 3割 の 1
6
る と,七夕 関連 の詩 は 5
篇 にカササギが登場 している。 平安知識人の感性
はするが,野鳥保護の先駆 け といえるだろ う。
1
.5 七 夕と島橋
は,その斬新 なアイデアを最新 ヒッ ト・チ ャー ト
よろ しく読み とったのだろう。 日本のインテ リは,
昔か ら文化的 に軽薄だったのである。
北京スタンダー ドの七夕説話 は前述 した星物語
しか し,鶴橋 は 日本ではほ とん ど定着 しなかっ
で,「
天帝の娘 の織女星 は機織 りが上手か ったの
た。表のインターネ ッ ト検索結果では, 日本の七
で,働 き者の牽牛星 と要せた。すると仕事 を怠 け
夕でのカササギ登場率 は,総合的に見 る と数%だ
だ したので,怒 った天帝 は二人 を天河の両岸 に分
ろう。 一方,中国系では,絞込み検索 はで きなか
かった。七夕 にだけ,鴇の群が懸ける橋 を渡 って
二人は会 うことが許 される」 とされている (
直江, ったが,牽牛 ・織女の半数 くらいは鶴橋が検 出 さ
チュエチ ャオ)は,現代 で
れる。 ただ し,鶴橋 (
1
9
6
8
)
0
も 「デー ト」の意味で七夕 とは独立 して も使 われ
ただ し,この構成 に至 るまでに,概略次の よう
る言葉である。 中国人は言葉の物持 ちが大変 よく,
9
9
4)
0①
な発達過程 をた どった とい う (
佐藤 ,1
当世 ラヴ ・ソングで も比翼鳥 (ピーイーニ ヤオ)
東周 :織女 ・牽牛の 2星が並 び称 されるようにな
とか連理枝 (リェンリーチ-) などの文句が耳 に
るが,当初は牽牛が ウシだった。②後漠 :牽牛が
飛 び込 んで きて驚か される。 この伝統 は,裏か ら
ヒ トにな り,2星は相愛 関係 だが離ればなれでい
いえば,彼 らが言語的シンボルに拘束 されやすい
参六朝 :2星 は夫婦 だが
る とい う解釈がで きる。 (
ことを示 している。
七夕 にだけ鶴橋 を渡 って逢瀬 を許 される, とい う
しか し,鶴橋の発想 は,その生態 か ら考 えて筆
形式が完成する。④ 中唐 :鶴橋が盛んに詩 に詠 ま
れるようになる。
者 には不可解である。 水面 に密集 した り,あるい
唐代の 『
重文頼家』が引用す るところによると, は橋 の ようにも見 えるⅤ字編隊 をな して夜 間 も飛
び続 けるのは,む しろガン ・カモ類 だか らである。
後漠の歳時記 といえる 『四民月令 』 の 7月 7日の
曝経書,設酒膳時果,散香粉於廷上, したが って,何 らかの中間項 を入れるとか,別種
説明 には 「
の鳥 を原型 とす るような説明が さらに必要ではな
祈請於河鼓 (
-牽牛)織女,言此二星神昔会」 と
ある。 したが って,2星の出会いを祭 るようにな
ったのはかな り古い らしい。
その出会いの手段 としての鶴橋 は,起源が判然
第 1次検
索
絞 込み検
登サ場率
サキ●
模 索語
検 出数
かさ
さぎ
l矧 索鵠 カ
1
9
9
4
)は,すでに漠代
としない点がある。 佐藤 (
七夕 >
4
0
0
0
0 1
2
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1
1 6
5 0.
0
06
の数種の書物 に見 える とし,後漢の 『
風俗通義 』
天のJ
l 1
2
6
6
3 1
2
6 8
8 5
7 0.
01
7
を紹介 している。 ただ し, この記述は現存本 には
牽牛
1
1
5
6 6
6【 5
4
2 0.
1
0
ない。唐の白居易が編纂 した 『自氏六帖芋類集』
彦星
33
6
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:
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8
,
0
9.
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1
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i
1?
⊆
8
は,詩文 の キ ー ワー ド辞 典 とい った書 物 だが ,
「
鶴」の項 目に 「
填河」 をあげ,漠代の 『
港南子』
から 「
鳥鵠填河成橋渡織女」 を引用する。 しか し,
この記述 も現存本 にはない。同 じ唐代 の徐堅が編
纂 した 『
初学記」
‖ ま,染代の 「
玉匝巻懸衣,針績
開夜 扉,短俄 随月落,織女速星移,離前倉促夜 ,
別後対空機 ,備語離陵鶴,填河未可飛」 とい う詩
を採録 している。
これ らの書物か ら,唐代 には鶴橋 ・填河がキー
ワー ドとして確立 した こ とが わかる 『初学記』
が採録する別の梁代 の詩 には,「
含橋渡浅河」,つ
ま り織女が浅瀬 を渡る と解 される表現 もあ り,梁
代 は過渡期 にあったのか もしれない。膨大 な唐詩
群 を題材別に集大成 した 『
唐詩類苑』 を調べてみ
。
-3
9-
注:
l
n
f
os
eekJAPAN による。
カササギ登場率は,
「
かささぎ」
と「
カササギ」
の和で計算した。
「
鶴橋 」検検出数
の比
数 索エンジン.
と,
模 索語 検
索語
別の検 出
Yahoo i 比
Lycos
比
乞巧 節
6
62
6
6
92
5
七夕
5
5
4
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51
9
5 0.
3
4
天河
6
2
0
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牽牛
1
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牛郎
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5
6
1
注:
検索エンジンは,いずれも繁体字使用の
中国版である。絞込み検索は不能。
お茶の水地理 (
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42,
2
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いだろうか。その屈 曲 したシンボルが定着するに
をもうける。②妻は子 に教 えられて羽衣 を見つけ,
瓜 の種 を残 して昇天す る。 ③男が種 を植 えると革
は天 まで伸 び,それを登 って天界へ至 る。 ④婚姻
を認めない義父母が畑仕事の難題 を出すが,妻の
2. 1 天人女房
参男が畑の番 を しなが ら,妻の
助言で解決するO (
助言 を破 って瓜の実 を縦割 りにする と,あふれ出
前表 には, もう 1つ興味深い点がある。 中国系
た洪水 でで きた川が二人 を隔てる。⑥妻 は男 に7
では牽牛 (
牛郎)の検 出数が織女 より幾分多いが, 日ご とに会お うと告 げるが,男 は7月7日と聞 き
日本では逆 に織 り姫人気が圧倒的に高い。 なぜ こ
違 えて しまう。
は,中国で も唐代 までかな りの時間を要 した, と
話 を落 とすほうが了解 しやすい。
れが興味深いか とい うと,中国で7月 7日に催 さ
れる乞巧節 (
チ-チ ャオチエ) こそ,女子が織女
星 を祭 って裁縫の巧 (うまさ) を乞 (
ねが) うと
い う,ジェンダー的祭事 だか らである。
容易 に考 えつ く解釈 は, 日本人は家畜 をほ とん
ど飼育 しなかった世界 に希 な民族であ り,牛飼い
に馴染みがないか らだろう。 しか し,それで論 を
終えるのは惜 しい。以下では, 日本の七夕が持つ
意味 を少 し掘 り下げ,最後 にはその自然観 にまで
大風呂敷 を広げ ようと思 う。
乞巧節 は周辺諸国にも伝播 したが,それぞれの
民間習俗 と重 なって受容 され,朝鮮では曝衣 6) を,
日本では七 日盆や水神祭,宮相撲 などを行 ってき
97
0;依 田,1
991
)。
日本で は七夕
た (
和歌森 ,1
は秋の豊作 を期待する時期 にあた り,干ばつ,虫
害,風水害などが起 こらない ように,水神 に祈願
したのである。 笹飾 りを立てた り詩歌 を詠 んで星
を祭る形式の七夕 は,近世後期江戸の武家や吉原,
寺院でこそ盛んだったが (
斎藤月琴 『
東都歳時記胴,
全 国的 には 1割以下 とはるか にマ イナーだった
)
。
(
柳田国男 「
年中行事」
じつは, タナバ タが織女の棚機の意であると前
述 したのは厳密 には間違いで, 日本の織 り手 と織
女星 とは 「同一人物」 ではない。 日本では星祭 り
が伝わる以前か ら,水辺で乙女が水神 の訪 れを待
ちなが ら機
を織 る民 間習俗 が あ り,その乙女 を
め
「
棚機つ女」 と呼んでいた (
吉成 ,200 )。 さらに
吉成 によれば,七夕 に女性が洗髪や水浴 をする行
事の基層 には,正月の若水 に対応する 「
生命 の水」
をいただ く意味があるとい う。
雨が天か ら降 って くることか ら発想 された説話
として,日本の七夕で挙げ られるのが 「
天人女房」
である。 これ もまた東 アジアに広 く伝 わる説話だ
この構成は,星物語 とは系統が異 な り,かつ鶴
橋 の要素が加わる前ミヤオ
に日本 に伝播 した と推定 され
る。 中国少数民族の百族 は, 日本版 に似 た構成の
97
4),男 はウリの代 わ
説話 を伝 えるが (
村松 ,1
りに天馬 に乗 って昇天 し,④ まででハ ッピー ・エ
1
968)が紹介する中国山東版
ン ドになる。直江 (
では,男が飼 っているウシが義姉の出す難題 に助
言 し,その助言 によって天河で水浴する天女 をも
妻 にす る。 後 に天女が服 を見つけて逃げだす と男
が追 って きたので,天女の母親が地上 に川 を出現
させて阻み,二人は七夕 にだけ天地 をつな ぐ鶴橋
を渡 って会 うことになる。 この話は,後代 に星物
語 と無理 に合成 した らしく,牛飼いや鶴橋が登場
しつつ天地が非論理的に交錯 している。
類語 を挙げだす とき りがないが, 日本では天人
女房説話 は沖縄諸島によ り濃 く残 っている。 九州
では男 を 「
犬飼」とし,上述の山東版の ウシの代
わ りにイヌが男 を助 ける話が多い。 これ を柳田は
「
犬飼七夕」と呼んでいる。
2. 2 瓜 と七 夕
ウリが 日本の七夕説話 に登場する理由は,旬の
果物 であることは当然 として,第一 には水神-の
供物 だか らであ り,河童がキュウリを好むの と同
97
0 ;小野 ,1
98
4)。
根 である とされる (
和歌森 ,1
ウリか ら洪水が出るの も,表面的には水神祭 に直
天の南
接 に関連するだろう。 第二 には,柳 田が 「
瓜」 で 「ジャックと豆 の木」 と対比 して述べ るよ
うな,蔓植物が異常成長するとい う奔放 な空想性
も認めていいだろう。
しか し,ウリ類 は日本列島には原産 しない。鄭
(
1
992) は,朝鮮か ら漬物や酒造技術 な どと前後
が, 日本版の標準構成は以下の ようになる (
稲田, して伝播 したといい,古代朝鮮語のオ リが語源だ
1
98
8)
0
とい う。 朝鮮 には, ヒ ョウタンの器で男が昇天す
)
0
る天人女房説話 もある (
柳田 「
犬飼七夕雫」
①水浴する天女の羽衣 を男が隠 して妻 に し,千
-4
0-
また中国で も,前述の 『四民月令‖ こ 「
設酒膳
時果」 とあるように,季節の果物 を供 える風習は
あった。 ウリと明記 しているのは,南北朝時代 の
長江 中流域の民俗行事 を記録 した 『
荊楚歳時記』
で,「
七夕 には女子が針 に糸 を通 し, または金 ・
銀 ・真魚 で針 を作 り,庭 に瓜 を並べ て巧 を乞 う。
翌朝 に瓜の上 に蜘妹が糸 を張 っていた ら,願いが
か な う しる Lとす る」とい う内容 の記述 がある。
さらに朴 による註 に,「
織女 は瓜果 をつかさどる」
とある。
以上 を考慮する と,ウリは 日本版七夕の独創で
も何で もない。 この とき, ウリ類 は縄文遺跡か ら
も種が発見 されている古い栽培植物 なので,鄭が
想定す るよりもはるかに古 い東 アジア圏の文化交
流 を考 えるべ きである。
ここで思い出 されるのが,「
瓜子織姫」 である。
これはウリか ら生 まれた機織 りの巧い娘 を主人公
とす る説話だが,中国風 にモモが登場する 「
桃太
郎」 よ りも古 い形式 であ る と柳 田は考 えてい る。
しか し,た とえウリまで遡 って も,「
織女 は瓜束
をつか さどる」 とい う中国人の観念 に直結 してい
ることは明かである。 ただ,古代 日本人はウリに
独 自の解釈 を加 えたように筆者は思 う。
には,柳 田 も 「
瓜子織姫」 において一歩手前 まで
いっていたはずである。 スイカやマスクメロンで
特徴 的だが, これ らの果実が肥大す る ときには,
表皮組織が裂 けて筋模様がで きる。 妊婦の腹部 に
も全 く同 じ原理で妊娠線が現れる。 ウリと筋模様
に連想関係があることは,イノシシの幼獣 を背 中
の 白筋 か ら 「
瓜坊 」と呼ぶ こ とで も確 かであ る。
妊娠の要素 を導入する と,イヌの助力が安産の暗
唯 として生 きて くる 残 る問題 は切断の禁忌 だが,
まさか帝王切開ではあるまい。
。
2.4 瓜の禁忌 と鐘魂
ウ リの禁忌 は, じつ は食べ る こ と自体 にあ り,
すなわち妊婦 との性交だった と筆者 は解す る。そ
れを破 ったために,あたか も洪水 の ように破水 し
た とい うのが,医学 的普遍性 を持 ち 自然 であ る。
同類の発想 はマルケサス諸島の神話 にもあ り,女
神が流産 した ときの羊水 か ら海がで きた と伝 える
993)。 天人女房 にい う妻 との別居や年 に
(
大林 ,1
1度の逢瀬 は,妻が流産で他界 し7),霊魂が祖霊
祭 (
七 日盆)の ときに帰 って くることを意味 して
いるに違いない。
「
横切 り」 はむ しろ枝葉で,女子外性器の形状
を示す ような,バ レのクスグリだったのではない
だろうか。昔 は周知の暗輪で も,時 を経 て意味不
天人女房で, ウリを横 に切 らない と洪水が起 こ
明になって しまう例 は多い。そ もそ もこの説話 は,
冒頭か ら出歯亀 と着衣泥棒 をやってのけ,かな り
る理 由は何だろうか。なお,横 に切 る とは,実の
先端 と付根 とを結んだ [
回転対称軸] を含む平面
卑濃である。 しか しそれは,豊作祈願祭が必然的
に求める性 的興奮だったのだろう。
で切 る, とい う意味 らしい。
さらに深層のシンボ リズムを求めれば,ウリは
植物学的に考 えれば当然である。 種子 は軸 に沿
。中の空洞 9)には未熟 な種子
若い果実 を食べ る 8)
って並ぶので,三 日月メロンや白瓜奈良漬の よう
が入 っているが,それは子宮壁 に着生 した胎児 を
に切 るほうが種 を除 きやすい, とい うだけの話で
連想 させ る (
生物学上 も両者 は似 ている)。それ
ある。 しか しそれでは愛想がない。
を
「
掻雁」
しない
と実 を食べ る こ とはで きない。
柳 田は,このウリをヒョウタンとみて,横 に切
「
天の
らない と浮船 にならないか らと説明す る (
じつは,機織 りに欠かせ ない養蚕 において も,糸
を繰 るためには繭 を煮て中のサナギを殺 さなけれ
1
983) は,切 り方 には言及 しない
南瓜」)。谷川 (
ばならない。筆者 はそれを製糸工場で見学 したこ
が, ヒョウタンがひろ く人類誕生の容器 とみなさ
れて きたシンボ リズムに注 目している。 あるいは, とがあるが,その悪臭以上 に,ある種のおぞ まし
さを禁 じえなかった1
0
)
。
小 さな容器の水があふれて海がで きた とい う太平
993) とも,発想が似
洋諸 島の創造神話 (
大林 ,1
縄文 時代 に畑作 や養蚕 の文化 を受容 した とき,
ている。
それ らを直接担 った女性 たちは,空洞の中で出生
天人女房が婚姻評である以上,生殖 を避 けては
を待つ生命 を未熟 なまま殺す ことに対す る,怖れ
通 れ ない。筆者 は,谷 川説 に与す るだけで な く, や罪 を感 じたか もしれない。原始七夕 には, 自然
踏み込 んでウ リを 「
子宮」 だ と解する。 その認識
魂 を鎮 め,「
文化 とい う罪」を購 う意味があった
2. 3 瓜の シンボ リズム
- 41-
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か も しれ な い 。筆 者 が い ま関心 を持 つ 自然 観 とは ,
そ うい う根 元 意 識 で あ る。
9)以下の くだ りは, 日本人が空洞 を神聖 な もの と崇
めて きた こ とを知 らない と,了解 しに くい。天人の
脊属 であ る 「か ぐや姫」が タケの中か ら生 まれるの
,
も 「とな りの トトロ」が クスノキの根本の洞に住 ん
謝辞
でいるの も,この思想 に基づいている。
本 学 言 語 文 化 学 科 教 授 を長 年 勤 め られ , 学 長 の
大 役 を終 え て今 春 退 官 され た佐 藤 保 先 生 に は草稿
1
0)現在 は,繭の保管 中に羽化 しない ように最初 に薬
殺する。
を読 ん で い た だ き, 漢 籍 につ い て多 々貴 重 な ご教
文献
示 を い た だ い た 。 心 か ら御 礼 申 し上 げ る 。 な お ,
本 稿 の解 釈 は筆 者 の拙 い読 解 に基 づ くもの で あ り,
文 責 は筆 者 にあ る 。
r
朝倉治彦校注 (
1
97
0): 東都歳時記 ・第 2巻j平凡社
東洋文庫.
r
1
985): 新訂 ・貌志倭人伝 ・他三篇 J
石原道博編訳 (
注
岩波文庫.
r
稲 田浩二 (
1
988): 日本昔話通観 第 28巻 ・昔話 タイ
1)本稿 では,歴史的かつ総称的 な地域名 として 「朝
・
鮮 」 「中国」 を用 いる。その住民 や言語 について も
同様 とする。
プ ・インデ ックスj 同朋社出版.
r
1
93
2): 大言海」冨 山房.
大槻文彦 (
小野重朗 (
1
98
4):正月 と盆.宮 田登 ほか編 r日本民俗
文化体系 (
普及版)第 9巻 ・暦 と祭事j小学館.
2)細野哲夫のホーム ・ページ
r
1
992): 本草綱 目啓蒙 ・第 4巻J平凡社東
小野蘭山 (
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による。 ここに引用 された鳥類学文献 は未見。
洋文庫.
3)英名 ma
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rには 「
お しゃべ
り」の意味 もある。
4)た とえば弥生時代 の吉野 ヶ里集落 は,人類 学的形
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神話の話 j 講談社学術文庫.
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1
97
9)
大林太良 (
1
993): 海の神話j講談社学術文庫.
大林太良 (
後藤基巳 (
1
96
8): 「中国古代寓話集J平凡社東洋文庫.
質か ら北部九州型 と分類 される渡来人が,先進的で
1
99
4):銀河伝説 ・天の川のイメージ.月刊 し
佐藤保 (
大規模 な計 画の もとに造 った ものである。古代 日本
にか ,5
7,48
5
4.
島田勇雄 ・竹 島洋美 ・樋 口元 巳訳注 (
1
98
7): 和漢三
列島の人類 ・社会 ・文化 の形成 に,渡来人は大 きく
993な ど)。現在 は 「
帰化人」の用
関与 した (
埴原 ,1
r
才図会 ・第 6巻J平凡社東洋文庫.
r
徐堅撰 (
1
978): 初学記j 中文出版社.
語は使 われない。
5)いわゆるチ ャイナ タウンではな く,中国 ・朝鮮系
住民居住 区の総称 であ り,西 日本各地 にあ った。逆
に海外 には日本人町がで きた。
6) 「
虫干 し」 のこと。学者は蔵書 を並べ て学識 を誇示
した。 じつ は, この風習 は古 くは中国 に もあ ったこ
とは,前述 の r四民月令J の 「
曝経書」 で も明かで,
筆 者 が調べ た唐代 の七 夕詩 で も数 編 が詠 ん で い る。
本稿全体の趣 旨がそ うなのだが 「これ こそ我 国オリ
ジナル」 とい うものはほ とん ど存在せず,たいてい
は中国にその原型か類似物がある。
7) 「
彼岸 に行 った」 と表現するほ うが, まさにぴった
りす る。 しか し,彼岸 は仏教語 であ り, ここでの議
論 か らいえば新 しい言葉 なので,あ えて使用 しない。
な お , 英 語 に も よ く似 た表 現 が あ り, t
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Be
yondとい う (
英文要約参照)0
8)学生諸君 には説明が必要か。未熟果の典型 はキュ
ウリで,収穫期 日を逃す と肥大 しす ぎて歯応 えがな
くなるので,野菜農家 は毎 日忙 しく働 く。完熟する
と黄色 くなるので黄瓜 と呼ぶ。
r
菅原浩 ・柿 揮亮三編著(
1
993): 図説 日本鳥名 由来辞
典」柏書房.
1
997):カササギ.樋 口広芳 ・森岡弘之 ・山
武石全慈 (
岸哲編 r日本動物大百科 4・鳥類 Ⅱj平凡社.
r
1
96
4): 捜神記」平凡社東洋文庫.
竹田晃訳 (
谷川健一 (
1
983):古代 人の宇宙創造 .谷川健一 ほか
r日本民俗文化体系 (
普及版)第 2巻 ・太陽 と月j小
学館.
r
1
9
96): 現
中国社会科学 院言語研究所詞典編輯室編 (
代漢語詞典 ・修訂本j商務印書館.
r
鄭大声 (
1
992): 食文化の中の 日本 と朝鮮」講談社現
代新書.
r
1
965): 欧陽絢撰 ・江紹楓
中華書局上 海編輯所編 (
校 ・重文類衆」新華書店.
r
1
99091
): 唐詩類苑 ・第 1,6巻j汲
中島敏夫解題 (
古書店.
r
直江宏治 (
1
968): 民俗民芸双書 1
3・中国の民俗学」
岩崎美術社 .
1
996):チュウサギ.樋 口広芳 ・森岡弘之 ・
成末雅恵 (
- 42-
山岸哲編 r日本動物大百科 3 ・鳥類 IJ平凡社.
筑摩書房.
埴原和郎 (
1
9
93):日本人の形成 .朝尾直弘 ほか編 r日
本通 史 ・第 1巻」岩波書店 . 日本論 につ いては, 同
r
柳 田国男 (
1
96
9):年 中行事 . 定本柳 田国男集 ・第 1
3
巻」筑摩書房.
r
書所収 の網野 善彦 「日本 列 島 とその周辺」 を参照 の
1
9
6
9):犬飼 七夕誇 . 定本柳 田国男集 ・第
柳 田国男 (
こと。
1
3巻 j 筑摩書房.
山岸徳平 (
1
9
6
3): r
日本古典文学体系 ・源氏物語 第 5
1
9
9
3):
漢語大詞典編輯委員会 ・漢語大詞典編纂処編 (
巻l岩波書店.
r
漢語大詞典j漢語大詞典出版社.
r
福 岡博 (
1
9
7
4): 佐賀豆百科 3」金華堂.
2
0
0
0):七夕.福 田アジオほか編 r日本民俗
吉成直樹 (
洪浩培復刻 (
1
9
6
9): 白居易撰 ・自民六帖事類集 j新
興書局.
1
9
6
9
): 風土記」平凡社東洋文庫 .
吉野裕訳 (
正宗敦夫 編 (
1
96
7): 倭名類 東砂 ]風 間書房 . なお ,
1
9
91
):年 中行事 の比較研 究.植松 明石編
依 田千百子 (
r
r
異本 に よって は, カササ ギ を 「
加佐 々伎 」 と表記 す
る もの もある らしい。
r
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1
9
5
0): 荊楚歳時記 ・中国民俗 の歴史的
守谷美都雄 (
r
諸橋轍次 (
1
9
9
9): 大漢和辞典 ・修訂第 2版」大修館
書店.
r
環 中国海の民族 と文化 ・第 2巻 ・神 々の祭紀J凱風
社.
r
岩崎美術社.
す ぎたに ・たか し
お茶 の水女子大学
助教授
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8
):天の南瓜. 定本柳 田国男集 ・第 6巻 J
柳 田国男 (
筑摩書房.
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和歌森太郎 (
1
9
7
0): 民俗民芸双書 5
0・民俗歳時記j
村松-弥 (
1
9
7
4): 苗族民話集j平凡社東洋文庫.
研究』帝国書 院.
大辞典 ・下j吉川弘文館 .
杉谷研究室ホーム ・ページ
柳 田国男 (
1
9
6
9):瓜子織姫. 定本柳 田国男集 ・第 8巻 」
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