1413,1982年 日消外会誌 15(8):1408∼ "perioanal oedemaル を伴 った回 腸 ・結腸 ク ロー ン病 の 2例 東京女子医科大学 外科 神戸 知 充 李 志 成 小林 重 芳 一 木戸 訓 小 坂 博 美 安 藤 隆 史 金 丸 宮 崎 和 哉 哲 熙 金 武 洋 一 田剛 郎 鈴 木 倉 光 秀 麿 忠 織畑 秀 夫 東京女子医科大学 消化器病 セ ンター 長 2 CASES OF CROHNく 紘 廻 S DISEASE OF THE COLON AND ILEUM ANAL OEDEMA" ASSOCIATED WITH ttPERI‐ Tomomitsu KANBE,Hiromi OZAKA,Takashi ANDO,Sisei RI,Hiroshi KANAMARU, Kazuya MIYAZAKI,Shigeyoshi KOBAYASHI,Koichiro TAKEDA,TetsuhirO KIN, Kunichi KIDO,Tadashi SUZUKI,HidemarO KURAMITSU and Hideo ORIHATA Department of Surgery,Tokyo Womeゴ s Medical College Ko NACASAK0 1nstitute of Gastroenterology,Tokyo WOmen's Medical College 索引用語 : ク ローン病 絡 音 ク ロー ン病 の概 念 は1932年CrOhnら つに よ り,regi‐ 〔 inの病名で報告 され,1934年 には,Colゴ )が Ohal ile■ 盲腸 にも同様病変 がみ られる ことを報告 している。わ が国では1939年塩日的が じF特種性限局性腸炎」のなか 患 で Crohnの 報告を紹介 し,本邦 における症例検討 を行 い,典型例 の存在 には疑間を抱 いている。1973年ク ロー 既 ン病 は消化管 のあ らゆる部位 にお こ り,消 化管以外 に も転移性病変がお こる ことがある疾患 として,国 際的 主 家 を行 っているので報告す る. 隆 症例 1〕 者 :N.K.16歳 女 . 訴 :右下腹部鈍痛,常 習下痢. 族歴 :特記すべ きことなし。 往歴 :虫垂炎等,特 記すべ きことな し。 病歴 :数 年来 1日 1∼ 6回 の下 痢 が続 いていた 現 が ,血便 はなか った。1979年3月 よ り6カ 月間 で 3.5kg の 体重減少を認 め, 7月 に入 り右下腹部鈍痛 が軽度 に あ り,9月 7日 右下腹部鈍痛,嘔 気 のため近医受診 し, に規定 された。そ して,1976年 に 日本消化器病学会 ク ローン病検討委員会。よ り 「ク ローン病診断基準(案)」 虫 が出され,1977年 には厚生省特定疾患 ク ロァン病調査 年 初 研究班 で も診断基準 が作 られた。 a nal oedemaを伴 った われわれは最近 2例 の,peri‐ 回腸 。結腸 ク ローン病を経験 し,約 2年 間 の経過観察 例 症 垂炎 の疑 いで紹介 された.初潮 は1978年6月 で,1979 2月 より生理 は停止 している。 診時理学所見 :身長 151cm,体 重 33kg,体 温 37.1℃ ,眼験結膜貧血様,回盲部 に約 5× 7 cmの 移動 性 および圧痛のない,硬い腫瘤 を触知 し,軽度 の腹部膨 1.左 ) を認め,肛 門部 には肉芽腫様の skin tag(図 ・ 4 1982年 8月 119(1409) 図 1 肛 門部病変 :peri‐ anal oedema(左 :症 例。 1,右 t症 例.2) “ ″匹体訂︻ 呼ばコ”碑 緊 ウ を認 めた。陰毛 はほ とん ど認め られ ない,皮膚病変,関 節炎,虹 彩炎 な どの所見 は認 め られ なか った。 血 液生化学校査 :Hb 10.Og/dl,RBC 294×104/mm3 血 清鉄 61mg/dlと 軽度 の貧血 あ り,CRP(4+)を たが,WBC 3400/mm3,他 示し に A/GO。9,LAP 84単 位 , ch‐ EO.4△ pH,ZTT 17.2単 位,CCLF(土 )以 外 は正 常範 囲であ った。 MantOux反 応,便 結核菌検査 :陰 性.便 潜 血 (ben‐ zidine,guaiac)反 応 t陰 性. 胸部単純 X線 所見 :異 常陰影 な し. 腹部単純 X線 所見 i小 腸 の ビ慢性 ガス像 を中等 度 に 認め るが,完 全腸閉塞症状 はない。 注腸 X線 所見 (図 2):左 側大腸 には異常 な く,上 行 結腸 か ら盲陽 の短縮 と伸展不 良 が あ り,ポ リポ ー ジス を認め,裂 溝,慶 孔 はな く,腸 結核 に似た所見 を塁 し ていた。しか し,終 末 回腸 には,偏 心性狭窄所見 ,タ ッ シ ェ様変形,そ して縦走潰瘍 が 明 らかで,ク ロー ン病 と診断 した 。 大腸 内視鏡所見 (図 3):上 行結腸下部 か ら盲陽 にか け,多 発す るポ リー プ,薄 い 白苔 を有す る数個 の潰瘍 お よび,強 い管腔狭窄所見を認 め る。 狭窄 のため終末 回腸 の観察 は不可能 で あ った 。 同部 の生検所見 では, 図 2 症 例 1 . 注 腸所見 ! 矢 印は回腸盲腸移行部. 上 行結腸 と盲腸の, 炎 症性 ポ リポ ー ジス, 終 末回腸 の 偏心性狭窄 と縦走潰瘍 120(1410) Ⅲ anal oedema"を peri‐ 伴 った回陽 。結腸 ク ロー ン病 ー 図 3 症 4 / 1 1 . 内視鏡所見 t 炎症性 ポ リポ ジスと, 短 い不整形漬瘍及び内腔の狭窄所見. 日 消外会誌 15巻 8号 図 5 症 例 1 . 切 除標本組織所見 t 多 核 巨細胞 を含む 非乾酪性肉芽腫, 全 層性炎症所見 と裂溝 を認め る。 図 4 症 例 1 . 切 除標本所見 : 結 腸 ・盲腸 の不整形 漬 瘍及 び炎症性 ポ リポ ージスと, 回 盲部 の狭窄. 回 腸 の典型的な縦走潰瘍 が, 腸間膜付着側 に認め られ る。 図 6 症 例 1 . 術 後 6 カ 月 目の内視鏡所見 ! 吻 合部 ロ 側 の空腸 のアフタ様潰易 ( 矢印) . 非特異的 な炎症性変化 を認 め るのみで,サ ル コイ ド様 組織所 見 (図 5)i全 層性 の炎症像 で裂溝や サル コイ 非乾酪性 肉芽腫 は認 め られ なか った。 手術所 見 お よび切 除標本 :終 末 回腸 と盲腸 に,右 附 ド様非乾酪性 肉芽腸 を認め る。江 門部病変 の生 検所見 には特徴的変化 は認 め られ なか った 。 属器 が癒着 し,手 拳大 の腫瘤 を形成 し,病 変部腸管 の 表面 を腸間膜脂肪 がは うよ うに覆 っていた。周 囲 の リ ンパ節 の腫脹や,腹 水貯留 は認 め られ な い,盲 腸 ・上 臨床経過 :術 前約 1カ 月間 は不 完全 イ レウス症状 の ため高 力 Pリ ー輸液 を行 い,全 身状態 の改善 を まち, 行結腸 は著 明 に短縮 し,腫 瘤 の一 部 を形成 し,回 腸 に 経過 は 良好 で,下 痢 は消失 し排便 回数 も 1∼ 2回 /日 1979年10月 9日 に前記 の ご とく手術 を施行 した 。術後 も約 1.5mに わた り病 変 を認 めたため,約 1.5mの 回腸 とな り,約 1カ 月 で退院す る.術 後 4カ 月 で 6 kgの 体 切除 を伴 う右結陽半切 除,右 附属器切除,小 腸横 行結 腸端 々吻合術 を施行 した.切 除標本 の 内腔 (図 4)は 病変部 大腸 で,多 発性 の炎症性 ポ リー プ と不整形潰瘍 を認 め ,回 盲部 で管腔 の狭窄 が あ り,回 腸 の腸間膜付 重増加 お よび,生 理 の再 開を認 め,陰 毛 も増加 して く 着側 に19cmと 20cmに 及 ぶ縦走潰瘍 を認 めた。また こ (以後 SASPと 略す)の 投 与 を開始 し,約 2年 後 の現 こに供 覧 した標本 (図 4)と は別 に, 日側約 lmの 在,病 状 の悪化 は認 め られ ない。 回 腸 に も 8 cmに 及 ぶ縦走漬瘍 が腸間膜付着側 に認 め ら れた。 る。術後 6カ 月 の 内視鏡検査 では (図 6)吻 合部 よ り 約 20cmに わ た る空腸 にア フタ様漬瘍 が散見 す る.し か し残存 大腸 にヤ ま異常 な く, S a l i c y l a z o s u l f a p y r i d i n e 〔 症例 2〕 患者 :T.I.15歳 女 1982年8月 121(1411) 主訴 :下 痢,腹 部鈍痛,食 欲不振. 家族歴 !特 記す べ き ことな し, 図 8 症 例 2 . 小 腸造影所見 の 区間) 回腸 の縦 走潰場 ( 矢印 既往歴 i ″ . :1979年 3月 現病歴 中旬 よ り上記主訴 が あ り,近 医 で投薬 を受 け るも改善 な く,下痢 は 1日 3∼ 4回 続 き, 体重 も 5kg減 少 し,1980年 1月 14日外来受診す る。初 潮 は1978年8月 ,第 2回 生理 は 同年 12月で 以後停 止 し てい る。 初 診 時 理 学 所 見 :身 長 155cm,体 重 37.5kg,体 温 37℃,眼 険結膜貧血 様 ,腹 部所見異常 な く,肛 門部 に は〔 症例 1〕と同様 な,肉 芽腫様 の edematous skin tag (図 1.右 )を認 め,陰 毛 はほ とん ど認 め られ なか った。 他 に皮 フ,眼 球,関 節 な どの異常 は認 め られ なか った。 血 液生化学検査 iHb 7.8g/dl,RBC 378× 104/mm3 血 清鉄 41mg/dlと かな りの鉄欠乏性貧血 を認 め,CRP (2+),WBC 14300/HIIn3,A/GO.6,LAP 68単 位, ch‐ EO.26△ pH,Al―p15.2単 位,ZTT 26.2単 位 の他 は 正常範 囲であ った。 Mantoux反 応,便 結核菌検査 !陰 性. 便潜 血 (benzidine,guaiac)反応 :陽 性. 図 9 症 例 2.大 腸内視鏡所見 t縦 走潰易 と玉石像 胸腹部単純 X線 所見 i異 常陰影認 め られず. 注腸 X線 所 見 (図 7):下 行結腸 か ら上 行結 腸 に か け, ビ慢 性 な病 変 が あ り,縦 走 漬 瘍 と,cobblestone appearanceが 認 め られ両結 腸 曲 の 鈍 化 を伴 った 腸 管 短縮,haustrulnの消失,軽度 の狭小化 がみ られ る。上 ・ 図 7 症 例 2.注 腸所見 1結 腸全体に及が玉石像,縦 走漬瘍,ニ ッシェ,裂 構を認める。 下行結腸 には,不 整形 の エ ッシ ュ,裂 簿 を思わ せ る小 突 出を認 め る。 小腸造影 X線 所 見 (図 8)!終 末 回腸 に線状潰瘍 を 3 カ所認 め,skip lesionと診断 した 。 大 腸 内視 鏡 所 見 (図 9)iS状 結 腸肛 側 に数個 の aphthoid ulcerを 認 め ,下 行結腸 か ら上行結腸 にかけ, 手虫状 の所見 と,cobblestone appearanceを 認 め,白 苔 を有す る縦走潰瘍 が散見 され る,回 盲弁 の変形 は比 較 的強 く,そ の機能 は認 め られ な い。終末回腸 (図10) 約30cmに わた り約 3 mm大 の潰瘍 が 数 ヨ認 め られ, 管腔 の偏心性 の引 きつ れ,粘 膜 の集 中を認 めた。 生検組織所見 (図11)i2回 にわ た り,計 18カ所 の大 122(1412) Ⅲ anal oedema"を peri‐ 伴 った回腸 ・結腸 ク ロー ン病 図10 症 例 2.終 末回腸内視内腸所見 i discrete ulcer 消外会誌 15巻 日 8号 図12 症 例 2.SASP内 服療法開始後 5カ 月 日の大腸 の 多発す るア フタ様 漬 内視鏡所 見 t下 行結腸肛線」 瘍. 図11 症 例 2.大 腸生横組織所見 1高 度 の リンパ球増 生 とサ ル コイ ド肉芽腫. 考 察 症例 1は 不完全 イ レウスのため,小 腸 の精査 が 出来 ず,注 腸検査 では,回 盲部病変 が主 体 で,回 腸盲腸角 の消失,内 腔 の狭 窄 が 強 く,炎 症性 ポ リポ ー ジスの所 見 と合わせ ,腸 結核 の よ うであ るが,回 陽 の所見 で 明 らかな縦走漬瘍 ,非 対称 性管腔 変化 を認め, ク ロー ン 病 と診断 した。 症例 2は ,便 潜 血 陽性 で,注 腸 の大腸所見 か らは, びまん性病変 が連続 的 に認 め られ,縦 走潰瘍 をた どる こ とが容易で なか ったため,漬 瘍性大腸炎 とも考 え ら れたが,寛 解像,粘 膜萎縮像等認 め られず,回 腸 に skip 腸 内視鏡 に よる生検 を行 い,横 行結腸 の漬瘍辺縁 か ら の組織片で粘膜 の腺管 が減少 し,配 列 が乱 れてお り, 軽度 の杯細胞 の減少 が あ る。間質 には炎症性細胞 浸潤 lesionを認 め,直 揚病変 もな く,内 視鏡検査 で は,長 廻 ら助が 述 べ て い るよ うに,aphthoid ulcer, discrete ulcer, longitudinal ulcer, cobblestone appearance が,非 常 に よ く分 り,生 検組織所 見 も含め ク ロー ン病 がみ られ る.粘 膜 の深部 か ら粘膜下層 にかけ高度 の リ ンパ球増生 が あ りその中にサ ル コイ ド肉芽腫 が数 コ見 と診 断 した。 られ る。肛 門部病変 の生検 では特徴的変化 は認 め られ 瘍性大腸炎 と似 ていたが,小 腸所見 お よび内視鏡所 見 で鑑別 は容易 とな った。なお,Morsonい つは ク ロー ン病 なか った。 以上,大 腸 の レン トゲン所見だ けで は,腸 結核,潰 臨床経過 :以 上 よ リク ローン病 と診 断 し,SASP 4g/日の投与 を開始 し,臨 床症状 の著明な改善 ととも に下痢 は消失 し,約 4カ 月後 か ら生理 も再開 し,陰 毛 cture,症例 2は ,cobblestoneの 型 に相 当す る と思 わ も増加 して きた。5カ 月後 の注腸,内 視鏡検査 で も, 粘膜 の浮腫 が軽減 し,cobblestone appearanceも 平低 肛 門部病変 お よび,そ の組織所見 は, ク ロー ン病 の 診断 に重要 な もの とされ,MorsOnら い りに よれ ば,小 下 しお となしい所見 となってきた。し か し下行結腸 の 肛門側では主病変に接 した粘膜 に,発 赤を伴 った aph‐ 腸 ク ロー ン病で は25%,大 thoid uicerが 多発 して認め られるよ うにな り (図12). へ の 肛側 病巣進展が疑われるが,約 1年 8カ 月の現在 る。 また生検 で も約40%に sarcoid granulomaが欠如 に よる す る としてい る。Lockhart‐MuIIme呼 らゆ6)1の 小康状態を保 っている。 と,肛 門部病変 は,初 発症状 としてみ られ る こともあ の 肉眼所 見 を 3つ の型 に分類 してい る。症例 1は stri― れ る。 腸型 で75%に ,そ の経過 中 何 らかの肛 門病 変を認 め,特 徴的変化 でない もの もあ 1982年8月 123(1413) り,肛 門裂藩,膿 瘍 ,無 痛性慶孔や漬瘍 ,又 無痛性 肉 芽組織 や ,下 堀 れ した裂溝 を伴 った著 明 な浮腫 の あ る 文 献 1)Crohn,B.B.,Ginzberg,L.and Oppenheimer,G. skin tagで,裂 簿 は肛 門管や肛 門直陽輪 を越 えて縦 走 潰瘍 につ なが る こ ともあ る。軽症例 で は,赤 色又 は暗 D.: Regional ileitis,A pathologic and clinical 青 白色調 の肛 門周囲皮 ふの浮腫 (peri‐ a nal odema)だ けの こ ともあ り,病態 が制御 され る と自然 に改善す る, と報 告 してい る。 ここに報告 した 2例 は黄 白色浮腫状 で ゴム様 の硬度 を有す 肉芽腫様 の変化 (約 3× 2 cm) (図 1)で ,生 検組織所見で は,sacrcoid granulomaは 認 め られ なか った。 しか し,手 術施行後 ,ま た SASP 投与 で病態 の改善 に伴 い,そ の大 きさは縮少傾 向にあ り,性 状 も乗 らか くな って きて い る。 リは,初 期病変,病 Morsonら 6ン 巣 の拡大,再 発 の所 見 として aphthid uicerを 挙 げて い る。症例 1で は,術 後 6カ 月 の大腸 内視鏡検査で,結 腸 ・空腸吻合部 お よ び,そ の 日側 空 腸 に aphthoid ulcerが散 見 され (図 6),病 巣 の残存 また は,再 発 が考 え られ る。症例 2で entity.J Am Med Ass99:1323-1328, 1932 2)Colp,R: A case of nonspeciflc granuloma of the terlninal ileuln and cecurn.Surg Citt North America 14:443--449, 1934 3)塩 田広重 :非 特殊性限局性腸炎。 日医大誌 10: 1--12, 1939 4)日 本 消化 器病 学 会 ク ロー ン病 検 討 委 員会 (委員 長 :山 形徴一 ):ク ロー ン病診断基準(案)。日消病 156, 1976 芝章言 ま 73: 145-… 5)長 廻 紘 ,鈴木博孝,青木 暁 ほか :大 腸 ク ロー ン 病 の内視鏡像.胃 と腸 10:1039-1051,1975 6)Morson, B,C. and Dawson, IoW[.P.: Crohn's Disease.In i Castrointestinal Patho10gy.Second Edition Oxford, London,Edinburgh,Melbour‐ ne, Blackwell, Scientiic Publications, 1979, p 293--312, 542--561,724--725 7)Morson, B.C.: Histopathology of Regional も,治 療 開始後 5カ 月 の 内視鏡検査 で連続病巣 は改善 Enteritis(Crohn's Disease),In i Skandia lnter‐ をお もわ せ る変化 を認 め た が,下 行結 腸肛 側 に は, aphthoid ulcerが多発 し(図12),病巣 の進展 が疑 われ, national Synposia on Regional Enteritis(CrO‐ 両者 とも今後厳重 な経 過観察 を要す る。 Creensteinら11)によれば63%に 手術 を行 ない,94% に再 発 し,そ の89%に 再手術 を要 した と報 告 してい る よ うに術後 の再発率 が高 く,治 療 は保存療法 に よる病 態 の 改善 が 第 一 に行 わ れ るべ きで あ るが,True10ve 1りも報告 してい るよ ら1り うに症状 の進行 は緩徐 で あ る が,そ の経過 中 には高率 に手術療 法 が必要 とな り,長 期 的 な忍耐強 い治療 を必要 とす る。 結 語 1)肛 門部病変 としては a nal oedemaルを伴 った peri‐ 回腸 ・結腸 CrOhn病 の 2例 を報告 した。 ロー ン病 の診断 お よび鑑別診 断 は,病 期 ・罹 患部位 に よ り診断の難 易度 が,左 右 され るが,種 々の 2)ク 部位診 断 と,内 視鏡 に よる性状診断が これ らを容易 に す る。 この報告 の要 旨は第16回日本消化器外科学会 で示説 し た。 こ こに報告 した 2症 例 は豊岡第一病院 (出根宏夫院 長)に おいて経験 し,経 過観察を行 っている. hn's Disease).Edied by A Engeland,T Stockholln, Nordiska Bokhandeins Fbrlag, 1971,p15-33 8)Lockhart‐ Mulmery, H.E.: Anal lesions of Crohn's disease.Clinics in CastrOenterology l: 377--382, 1972 9)Bockus, H.L: Reglonal Enteritis (CrOhn's Disease)In, GastrOenterology vo1 2.Third Edition.Editld by B.C,Morson,H.L.Bockus,R. H. Marshak, H.R. HawthO■ leo Philadelphia, London,iroront。,Saunders,1976,p550--644 10)Buchmann,P.,Keighiey,M.R.B。 ,Allan,R.N.,et al.: Natural history os perianal Crohn's dise‐ ase.Am J Surg 140!642-644, 1980 11)Greenstein,A.J.,SaChar,DB.,Pastemack,B.S., et al.: Reoperation and recurrence in Crohn's colitis and ileoc01itis. N Engi J Med 293: 685--690, 1975 12)Truelove, S.C. and Pena, A.S.: COurse and prognosis of Crohn's disease.Gut 17:192-201, 1976 1 3 ) 土 屋周二 : ク ロー ン病. 綜 合臨 2 6 : 9 2 0 - 9 2 5 , 1977 L
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