インド 半年ぶりに利下げ - ニッセイ アセットマネジメント

2016年10月5日
投資情報室
(審査確認番号H28-TB164)
新興国レポート
インド
半年ぶりに利下げ
インド株式・債券市場は好感。物価動向には注意が必要
 インド準備銀行(RBI)は10月4日、パテル総裁就任(9月)後初の政策決定会合で政策金利を
0.25%引き下げ、6.25%としました。利下げは4月以来半年ぶりです。パテル総裁は利下げの理由とし
て世界経済の減速を挙げ、インド経済の持続的成長を下支えする意思を表明しました。2015年1月利下
げ開始以降の合計下げ幅は1.75%となります。
 インドの実質国内総生産(GDP)は2015年4∼6月期以降、2016年4∼6月期まで連続して7%(前年
同期比)を超える成長を実現しています。今回の利下げで経済成長が加速する、国の信用力が向上する
等の思惑から、10月4日の株式市場(S&P・BSEセンセックス指数)は前日比上昇、金利(10年国債金
利)は低下(価格上昇)しています。市場では、パテル総裁はラジャン前総裁に比較して利下げに前向
きであり、今後更なる利下げが行われる可能性があるとする見方もあります。
 RBIは消費者物価(CPI)(前年同月比)を2017年3月に5%に抑える目標を掲げています。8月の
CPIは一旦低下しましたが、前月は6%台に上昇する等上昇傾向となっています。インドの主要輸入品
である原油や天候に左右されやすい農産品の価格動向等によっては物価上昇圧力が強まり、追加利下げ
の余地が限られる可能性もありそうです。
【図表1】インド政策金利
(%)
8.5
【図表2】インド株式と予想PER(株価収益率)
データ期間:2013年5月∼2016年10月(4日時点)(月次)
(ポイント)
30,000
データ期間:2016年6月1日∼2016年10月4日(日次)
(倍)
19
S&P・BSEセンセックス(左軸)
予想PER(右軸)
8.0
29,000
18
28,000
17
27,000
16
7.5
7.0
政策金利
6.5
6.0
26,000
5.5
13/5
14/5
7/1
8/1
15
10/1 (月/日)
9/1
【図表4】インド実質GDPと消費者物価
【図表3】インド10年国債金利
(%)
7.6
6/1
16/5 (年/月)
15/5
データ期間:2016年6月1日∼2016年10月4日(日次)
10年国債金利
(%)
12
10
7.4
データ期間:2014年3月末∼2016年8月末(月次) (%)
12
実質GDP成長率(前年同期比):右軸
10
消費者物価指数(前年同月比):左軸
8
8
6
6
4
4
2
2
7.2
7.0
6.8
0
6.6
6/1
7/1
8/1
9/1
10/1(月/日)
0
14/3
(出所)図表1∼4はブルームバーグデータを基にニッセイアセットマネジメントが作成
14/9
15/3
15/9
16/3
(年/月)
(※)実質GDP成長率
2014年1-3月期∼2016年4-6月期(四半期)
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