米国リート市場動向と見通し(2017年1月号)

2017年1月11日
投資情報室
(審査確認番号H28-TB267)
REITレポート
米国リート市場動向と見通し(2017年1月号)
市場動向

2016年12月の米国リート(FTSE NAREIT All-Equity Reit指数、配当除き、米ドルベース)は、米
国金利上昇が一服したことや、米経済の拡大は賃料や保有不動産価格の上昇をもたらすとの見方等
から反発しました。年間ベースでは、米国株式(S&P500種指数、米ドルベース)を配当除きで
4.8%、配当込みで3.3%下回りました【図表1、2】 。12月はすべての主要セクターが上昇しまし
た。年間では、一昨年(2015年)年間で40%強上昇し、主要セクター中トップであった個人用倉
庫のみ下落しました【図表3】。12月末時点の米国リート(同上)のイールド・スプレッド(予想
配当利回り−10年国債金利)は1.77%と、前月末(1.99%)より縮小しました【図表1、5】。

米国リートの純収入額(賃料等の収入から管理費等の費用を控除した額)が増加を続けています。
2016年は第3四半期末時点で2015年年間の8割を超える金額となっています【図表4】。
図表1:米国リートと株式の騰落率(2016年12月末時点)
(%)
年初来
当月
米国リート
3.8
4.8
米国株式
1.8
9.5
き
差
2.0
-4.8
配
米国リート
4.5
8.6
米国株式
2.0
12.0
差
2.5
-3.3
配
当
除
当
込
み
円/米ドル
2.2% 円安
120
データ期間:2014年12月末∼2016年12月末(日次)
115
米国リート
110
105
100
2.7% 円高
(%)
当月末
図表2:米国リートと株式の推移(配当除き)
昨年末
参
米10年国債金利
2.45
2.27
考
米国リート予想配当利回り
4.21
3.83
95
米国株式
90
※2014年12月末を100として指数化
85
14/12
図表3:主要セクター別騰落率(配当除き)
(2016年12月末時点)
主要セクター
小売り
当月
15/8
15/12
16/4
16/8(年/月)
図表4:米国リートの純収入額(賃料等収入−費用)
(%)
年初来
1.1
15/4
0.9
(百万米ドル)
90,000
データ期間:2005年∼2016年(※)(年次)
80,000
(※)2016年は第1∼3四半期の合計
70,000
多角
6.0
15.8
オフィス
3.6
12.3
ヘルスケア
4.7
6.1
ホテル/リゾート
8.7
24.6
産業
5.0
30.1
住宅
7.1
3.9
個人用倉庫
8.3
-8.5
60,000
50,000
40,000
30,000
20,000
10,000
0
2005
2007
2009
2011
出所)図表1∼3はブルームバーグ、図表4はNAREITのデータをもとにニッセイアセットマネジメント作成
※米国リート:FTSE NAREIT All-Equity Reit指数(米ドル)ベース、米国株式:S&P500種指数(米ドル)ベース
2013
2015 (年)
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するものではありません。実際の投資等に係る最終的な決定はご自身で判断してください。●当資料は、信頼できると考えられる情報に基づいて作
成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。●当資料のグラフ・数値等はあくまでも過去の実績であり、将来の投資
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●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。●投
資する有価証券の価格の変動等により損失を生じるおそれがあります。●手数料や報酬等の種類ごとの金額及びその合計額については、具体的な商
品を勧誘するものではないので、表示することができません。●当資料のいかなる内容も将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
商 号 等:ニッセイアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第369号
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図表5:米国リートのイールド・スプレッド推移
(%)
6
データ期間:2010年1月末∼2016年12 月末( 月次)
図表6:米国リートのNAVとのかい離率推移
データ期間:2001年1月末∼2016年12月末(月次)
50%
イールド・スプレッド
NAV(※1)とのかい離率
米国リート予想配当利回り
5
4
10%
3
-10%
2
-30%
1
-50%
0
-70%
10/1
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
16/1(年/月)
データ期間:2014年1月1日∼2016年1 2月30 日(日 次)
(※1)NAV:保有不動産の含みも考慮した純資産額
(※2)平均:2001年1月末∼2016年12月末が対象
2016年12月末時点で3.5%
図表8: 米国オフィスの需要と供給(都市部)
図表7:米国リートと移動平均の推移
750
2016年12月末時点
−5.0%
01/1 03/1 05/1 07/1 09/1 11/1 13/1 15/1 (年/月)
※FTSE NAREIT All-Equity Reit指数ベース
(ポイント)
平均(※2)
30%
米国10年国債利回り
(万 Square feet)
4,000
米国リート
60日(約3ヵ月)移動平均線
700
データ期間:2007年3月∼2016年9月(四半期)
需要
供給
需要−供給
※1Square feet=0.093㎡
3,000
2,000
1,000
650
0
600
-1,000
-2,000
550
(注)供給はマイナス表示、需要はプラス
表示(需要のマイナスはテナントの退
去が入居を上回ったことを示す)
-3,000
500
-4,000
14/1
14/7
15/1
15/7
16/1
16/7 (年/月)
※FTSE NAREIT All-Equity Reit指数(米ドル)ベース
07/3
09/9
12/3
14/9 (年/月)
出所)図表5、7、8はブルームバーグ、図表6はGreen Street Advisors、AEWデータをもとにニッセイアセットマネジメント作成
今後の見通しについて

足元一服感が出始めている米国金利(米10年国債金利)ですが、今後トランプ次期大統領の発言や
経済指標等を受けて再び金利上昇観測が強まり、米国リートが調整色を強める場面も想定されます。
しかし、過去に比べてイールド・スプレッドに厚みがあることやNAV(純資産額)から1割程度下
方かい離していること【図表5∼7】、2016年8月から11月にかけての下落で金利上昇懸念をかな
り織り込んだと思われること等から判断して、調整は一時的なものに留まるとみています。

イエレン議長の発言等から判断して、FRB(米連邦準備制度理事会)はインフレを抑制しつつ景
気に配慮した金融政策を続けるものと思われます。経済拡大を伴う適度な金利や物価上昇は不動産
市況にとって追い風になるものと考えます。足元(2016年第3四半期時点)の米国都市部のオフィ
ス需給は需要が供給(新規物件の竣工による貸出床面積の増加等)を上回っています【図表8】。ト
ランプ次期大統領の政策で経済成長が促されて物価が上昇する、テナントニーズが強まる等の状況
となれば、米国リートは賃料引上げを行いやすくなるものと思われます。収益拡大期待が米国リー
トを下支えするものとみています。
●当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが作成したものであり、特定の有価証券等の勧誘を目的と
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金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第369号
2/2
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