インドネシア:ロイヤルティと付加価値税還付

インドネシア:ロイヤルティと付加価値税還付
2016 年 6 月 30 日掲載
6 月 19 日付けの地元報道によると、国民議会(DPR)財務委員会は、鉱業分野からの非課税収入(PNBP)
目標の削減(年度当初計画 40.8 兆 Rp を 16.54 兆 Rp へ)に同意した。
MEMR の鉱物石炭総局長は、PNBP の減少理由は、鉱業分野の不振、価格低下、需要減とするも、目
標削減は、鉱業分野の不振だけではないとした。ロイヤルティ徴収が、当初考えていた様には、易しくは
なく、多くの障害があったとした。当初目標 40.8 兆 Rp 達成に向けて、最大の努力を払い、ロイヤルティ
の能率的な回収、また石炭会社の国家に対する債務(未払い金、他の手数料)精算を促進したとした。
鉱物石炭総局長は、未払いロイヤルティ、手数料の金額は大変な額であるとした。5 月 11 日 Palembang
にて、総局長は、石炭会社の未払い額は 25 兆 Rp とした。この数値には、地方政府での石炭鉱山、鉱物鉱
山の未払いも含む。MEMR データによると、過去 2~3 年間以上に亘る、石炭鉱業事業契約(PKP2B) 74
社と鉱業事業許可(IUP) 35 社による未払い額は 17 兆 Rp。
インドネシア石炭鉱業協会(ICMA)幹部は、数社の会員会社は、付加価値税問題が未解決のため、ロイヤ
ルティは未納とした。同幹部によると、政府規則 No.144/2000 の公布にて、石炭は課税対象ではないとし、
従前の第三世代 PKP2B(大部分は、1997 年に契約締結済み)と矛盾した。PKP2B では、石炭は課税品であ
り、付加価値税の時点でも有効であった。この政府規則にて、課税機関が異なる解釈を行い、結果的に、
いくつかの地方税務署では、付加価値税還付に同意。だが、他の税務署は付加価値税還付を拒否した。付
加価値税還付見込みは、ある石炭会社では 1 兆 Rp にもなる。
鉱物石炭総局長は、MEMR は非課税収入の取り扱い専門の部局の新設を構想、政府にて承認されたの
で、直ちに局長の選任手続きに入る予定とした。総局長は、新局長には、非課税収入の徴収を、障害に打
ち勝って、より容易に、焦点を絞り、より速やかに実行することを期待するとした。
(石炭開発部 辻
誠)
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