中堅幹部のリーダーシップ(人育ての原則)

Report No. 213082
中堅幹部のリーダーシップ(人育ての原則)
中堅幹部のリーダーシップ(人育ての原則)
Ⅰ.人育ての原則(1)-きめ細かい指導と根気が必要-
企業(組織)における人育てについて、それが人間変革作業ともいえる大事業である
こと、しかも育てる人の個性にのみ依存するものでなく、組織人としての自覚の上に立
った共同作業である。
したがって、人育ては研修のような方法ももちろん並行して必要であるが、それ以上
に日常の仕事を通じて行われる努力こそが重視されなくてはならない。
その意味では、管理職にある幹部にとって、人育ては避けて通れぬ必須の責務といえ
る。
しかも、この人育て管理術は対象が千差万別で、一人ひとりに即して行われるべきも
のであり、誰にでも当てはまるものは実際にはない。それでも敢えて原則を挙げれば、
おおよそ次のようなものとなろう。
1.人育てのビジョンをもつこと
人育てとは、企業の理念に向けてちょっと前へ進ませる「意識と行動の変革作業」
である。人は誰しもそれぞれに個性をもち、性格・能力においても長所と欠点を持ち
合わせている。要は、それらを育てる側としていかに的確に把握し、組織の理念にそ
うよう変革の努力を積むかである。
よくある例で、時間が守れない、決めたこと、約束したことが守れないケジメのな
い人がいる。当人は、それを性格のせいにして逃げ込んでしまう。しかし、これを許
しては、当人の変革は期待できないし、また仕事も前進はしない。組織人にとっては
性格がどうあろうと、能力が未熟であろうと、それに関係なく責務を果たすことが求
められるのである。もしそれができなければ落伍者となる。会社にとっても、本人に
とっても不幸せこの上ないことである。
だから、育てる側の上司としては、絶えず部下の長所と欠点を十分に把握して、何
を伸ばして強みとしてやるのか? 補強してやることは何か? それはいつまでに、
またどの程度の水準にまで引き上げてやろうとするのか?……育成のビジョンを描き
ながら、与える場を考え、きめ細かい指導をし、必要なチェックを実施していくこと
が肝要となる。
これなくしては、指導育成もその場しのぎ、断片的なものとなって、結局は部下を
殺す愚を犯すことになる。
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