理念哲学経営が企業寿命を決める

Report No. 330100
理念哲学経営が企業寿命を決める
理念哲学経営が企業寿命を決める
Ⅰ.コンサルタントの視点で日本の成長を診る
現在の日本について危惧している点を述べると、「将来を見据えた時に日本は消えてな
くなるのではないか」ということだ。人間も企業も国もそれぞれより良き将来を求め、果
てしなく成長を追求する。しかし、追求の方法を間違えると破滅をもたらす。哲学・理念
が人間の求める欲求をコントロールできず、欲に支配されれば人類は破滅する。
企業も同様だ。企業が生き残りたいという欲、そのために利益を出したいという欲に支
配されれば、破滅が待っている。誠実に顧客第一主義で方法論を考えれば、欲を理念・哲
学でコントロールでき、間違った手段は選択しないはずである。
国レベルで考えると、株式会社日本として日本国の理念・哲学が明確であるのか、はな
はだ疑問である。理由は、日本の精神がきちんと受け継がれているのかどうか疑問に感じ
るからだ。
1.今、必要なのは修身に見る日本人の精神
山口県にある園児服の製造販売でシェア日本一のA社は、社是に「製品は人格を表す」
と掲げ「私たちは園児服を通じて子供たちが健全に育つための教育に取り組んでいる」
としている。A社は自社の考え方を明確に持ち、日本の教育を大変危惧している。
A社の専務であるB氏と話をする中で、「『修身』って知っていますか」と質問され
た。修身とは戦前の科目で、現在の道徳のようなものだ。その修身の教科書には、日本
人の生き方が実例を挙げて物語風に書かれており、実に分かりやすい。B氏は「今の子
供たちに必要なのは、この修身に書かれている内容ではないか」と言う。海外ではしっ
かりとした教えがあるそうだが、現在の日本は学校が親孝行などを奨励することはない
そうだ。日本人に伝わる精神をベースにした行動基準が、子供の段階で落とし込まれて
いないと言える。
日本の精神を行動基準に落とし込んだ教えがなくなり、子供は何が正しくて何が間違
っているのかが分からないでいる。また大人も、子供に対してはっきりとした模範を示
せず、子供を迷子にしているのが現状ではないだろうか。判断基準を示せない大人の言
うことを、子供が聞くはずもない。
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