志戸子地区(PDF:798KB) - 水産庁

【整理番号20】
事後評価書(完了後の評価)
都道府県名
事業名
地区名
鹿児島県
関係市町村
水産物供給基盤整備事業
シ ト ゴ
志戸子
屋久島町
地域水産物供給基盤整備事業
(
事業主体
)
屋久島町
Ⅰ 基本事項
1.地区概要
漁港名(種別)
陸揚金額
登録漁船隻数
主な漁業種類
漁業経営体数
地区の特徴
志戸子漁港(第1種)
21
百万円
17
隻
一本釣り、その他
10
経営体
漁場名
-
陸揚量
23
トン
利用漁船隻数
43
隻
主な魚種
サバ、カジキ類、タイ類
組合員数
19
人
志戸子漁港は屋久島北部、薩南諸島の沿岸に位置し、西に口永良部島、東に
種子島の他、小さな島が点在しており、周辺には黒潮海流域が存在するため
好漁場も多く、古くから一本釣りを主体とした沿岸漁業が盛んである。
当該地区の人口は384人で漁港を中心とした漁業集落を形成しており、水産業
は地区経済を支える主要産業となっている。また屋久島北部地域における最
も重要な漁港の一つとして、本町の水産振興と地域産業の活性化を図る上で
も中核となる水産施設として大きな役割を担っている。
2.事業概要
事業目的
志戸子漁港では、第9次漁港長期計画において防波堤、泊地、けい船岸、
船揚場等の施設整備を行っていたが、外郭施設の不足により通常荒天時にお
ける港内の静穏度が保たれておらず、漁船の陸揚や準備、係留作業に支障を
きたしている状況である。そのため、沖防波堤を整備することにより港内静
穏度の向上を図ることで、陸揚・準備作業時における漁業活動の効率性及び
安全性の向上を図ることを目的とする。
主要工事計画 沖防波堤(新設) L=135m
事業費
1,201百万円
事業期間
平成14年度~平成21年度
【整理番号20】
Ⅱ 点検項目
1.費用対効果分析の算定基礎となった要因の変化
本事業では、事業着手時に費用対効果分析を実施し、経済効果の妥当性について評価を
行った。その際の分析の算定基礎となった登録漁船数については、高齢化や人口減少等と
いった要因から減少しており費用便益比率も減少している。
2.事業効果の発現状況
事業実施以前は、外郭施設が不十分であったため、台風や季節風の影響が大きく非常に危
険であり、他港への非難、漁船同士の接触といった問題があった。本事業における外郭施設
の整備により、静穏度が向上することで、安全性の向上や作業時間の短縮等が図られた。
また、現時点での費用対効果分析の結果は1.0を上回っており、一定の効果発現が見ら
れる。
3.事業により整備された施設の管理状況
本事業により整備された施設は、漁港管理者である屋久島町が漁港漁場整備法第26条の
規定に基づき漁港管理規定を定め、これに従い、適正に漁港の維持、保全及び運営その他漁
港の維持管理を行っている。
4.事業実施による環境の変化
本事業での防波堤整備による自然環境の変化は見られない。
5.社会経済情勢の変化
当該漁港における登録漁船隻数は平成12年には15隻であったが、高齢化や人口減少といっ
た問題があり変動するものの、平成24年調査時も17隻とほぼ横ばいで維持している。
6.今後の課題
漁港施設の整備によって生産就労環境は向上しているが、高齢化・担い手育成への対応を
図るため、漁村地域の活性化を図っていく必要がある。
また、適切な維持管理を通じて、施設の長寿命化を図ることが今後の課題となる。
7.事業の投資効果が十分見込まれたか
平成14年評価時の
費用便益比B/C
1.25
現時点の
B/C
1.01
※別紙「費用対効果分析
集計表」のとおり
Ⅲ 総合評価
本事業では、屋久島北部の生産拠点として重要な役割を担っている当該地区において、安全・
安心な漁業活動の確保と効率的な漁業活動の推進を図るために、外郭施設の整備を行った。
また、貨幣化が可能な効果について、費用対効果分析を行ったところ、1.0を超えており、経
済効果についても確認されている。
さらに、事業効果のうち貨幣化が困難な効果についても、地域の生活圏の確保や生活環境の向上
に寄与しているものと考えられた。
以上の結果から、本事業は当該地区において漁業経営の安定及び地域経済の振興へ寄与したもの
となっており、想定した事業効果の発現が認められた。
【整理番号20】
費用対効果分析集計表
1 基本情報
都道府県名
事業名
鹿児島県
地区名
地域水産物供給基盤整備事業
志戸子
施設の耐用年数
50年
2 評価項目
評価項目
便益額(現在価値化)
①水産物生産コストの削減効果
1,428,849
千円
②漁獲機会の増大効果
千円
③漁獲可能資源の維持・培養効果
千円
④漁獲物付加価値化の効果
千円
水産物の生産性向上
便
益
の
評
価
項
目
及
び
便
益
額
398,070
漁業就労環境の向上
⑤漁業就労環境の労働環境改善効果
生活環境の向上
⑥生活環境の改善効果
千円
地域産業の活性化
⑦漁業外産業への効果
千円
⑧生命・財産保全・防御効果
千円
千円
非常時・緊急時の対処
⑨避難・救助・災害対策効果
189,996
⑩自然環境保全・修復効果
千円
千円
自然保全・文化の継承 ⑪景観改善効果
千円
⑫地域文化保全・継承効果
千円
⑬漁港利用者の利便性向上効果
千円
⑭その他
千円
その他
B
2,016,915
千円
総費用額(現在価値化) C
1,991,738
千円
計(総便益額)
費用便益比
B/C
1.01
3 事業効果のうち貨幣化が困難な効果
・本事業の効果は、「安全で快適な漁業地域の形成」や「生産労働効率化・担い手支援」など
が期待できることから、本地域の活性化及び地域住民の生活環境の向上が図られる。
【整理番号20】
地域水産物供給基盤整備事業
志戸子地区
沖防波堤
L=135m
事業主体:屋久島町
主要工事計画:沖防波堤135m
事業費:1,201百万円
事業期間:平成14年度~平成21年度
事業概要図
【整理番号20】
志戸子地区 地域水産物供給基盤整備事業の効用に関する説明資料
1.事業概要
(1) 事
(2) 主
(3) 事
(4) 工
業
要
目
工
事
業
的 : 防波堤の整備による港内静穏度の向上により、陸揚・準備作業や係
留作業時における漁業活動の効率性及び安全性の向上を図ることを目
的とする。
計
画 : 沖防波堤(新設) L=135m
費 : 1,201百万円
期 : 平成14年度~平成21年度
【整理番号20】
2.総費用便益比の算定
(1)総費用総便益比の総括
区分
総費用(現在価値化)
総便益額(現在価値化)
総費用総便益比
算定式
①
②
②÷①
数値
1,991,738 (千円)
2,016,915 (千円)
1.01
(2)総費用の総括
施設名
沖防波堤(新設)
整備規模
L= 135.0m
事業費(千円)
計
維持管理費等
総費用
現在価値化後の総費用
1,201,000
1,201,000
5,000
1,206,000
1,991,738
(3)年間標準便益
区分
効果項目
水産物生産コストの削減効果
年間標準便益額
(千円)
効果の要因
・係留時間の削減
・漁船耐用年数の延長
52,560 ・漁船修理日数の減少
・漁船修理費用の減少
漁業就業者の労働環境改善効果
避難・救助・災害対策効果
計
14,643 ・外郭施設整備による作業の安全性の向上
・漁船の陸揚げ避難回数の削減
6,989 ・漁船の他港避難回数の削減
74,192
【整理番号20】
(4)費用及び便益の現在価値算定表
評
価
期
間
費用(千円)
デフ
事業費
現在価値
年 割引率 レータ
(維持管理 (維持管理
度
費含む)
費含む)
①
②
③
便益(千円)
水産物
生産コスト
削減効果
漁獲物
付加価値化
の効果
漁業就業者
の労働環境
改善効果
避難・救助・
災害対策効果
現在価値
(千円)
計
④
①×②×③
①×④
-13 14 1.665
1.144
61,000
116,190
0
0
-12 15 1.601
1.168
100,000
186,997
0
0
-11 16 1.539
1.169
180,000
323,836
0
0
-10 17 1.480
1.168
200,000
345,728
0
0
-9 18 1.423
1.145
200,000
325,867
0
0
-8 19 1.369
1.156
200,000
316,513
0
0
-7 20 1.316
1.154
120,000
182,240
0
0
-6 21 1.265
1.082
140,000
191,622
0
0
-5 22 1.217
1.041
100
127
52,560
14,643
6,989
74,192
90,292
-4 23 1.170
1.079
100
126
52,560
14,643
6,989
74,192
86,805
-3 24 1.125
1.042
100
117
52,560
14,643
6,989
74,192
83,466
-2 25 1.082
1.046
100
113
52,560
14,643
6,989
74,192
80,276
-1 26 1.040
1.000
100
104
52,560
14,643
6,989
74,192
77,160
0
27 1.000
1.000
100
100
52,560
14,643
6,989
74,192
74,192
1
28 0.962
1.000
100
96
52,560
14,643
6,989
74,192
71,373
2
29 0.925
1.000
100
93
52,560
14,643
6,989
74,192
68,628
3
30 0.889
1.000
100
89
52,560
14,643
6,989
74,192
65,957
4
31 0.855
1.000
100
86
52,560
14,643
6,989
74,192
63,434
5
32 0.822
1.000
100
82
52,560
14,643
6,989
74,192
60,986
31 58 0.296
1.000
100
30
52,560
14,643
6,989
74,192
21,961
32 59 0.285
1.000
100
29
52,560
14,643
6,989
74,192
21,145
33 60 0.274
1.000
100
27
52,560
14,643
6,989
74,192
20,329
34 61 0.264
1.000
100
26
52,560
14,643
6,989
74,192
19,587
35 62 0.253
1.000
100
25
52,560
14,643
6,989
74,192
18,771
36 63 0.244
1.000
100
24
52,560
14,643
6,989
74,192
18,103
37 64 0.234
1.000
100
23
52,560
14,643
6,989
74,192
17,361
38 65 0.225
1.000
100
23
52,560
14,643
6,989
74,192
16,693
39 66 0.217
1.000
100
22
52,560
14,643
6,989
74,192
16,100
40 67 0.208
1.000
100
21
52,560
14,643
6,989
74,192
15,432
41 68 0.200
1.000
100
20
52,560
14,643
6,989
74,192
14,838
42 69 0.193
1.000
100
19
52,560
14,643
6,989
74,192
14,319
43 70 0.185
1.000
100
19
52,560
14,643
6,989
74,192
13,726
44 71 0.178
1.000
100
18
52,560
14,643
6,989
74,192
13,206
計
計
1,206,000 1,991,738
※評価期間は、便益対象施設が複数ある場合、各施設の整備毎に効果が発生するものとして算定
※端数処理のため各項目の和は必ずしも合計とはならない。
2,016,915
【整理番号20】
3.効果額の算定方法
(1)水産物生産コストの削減効果
①係留作業時間の軽減
(ⅰ)陸揚げ・準備岸壁の作業時間の短縮
防波堤整備に伴う港内静穏度の向上による陸揚げ・準備作業時間の短縮
区分
利用漁船(地元船)(隻)
備考
17 港勢調査(H24)
①
調査日:平成27年11月
調査場所:屋久島町漁業協同組合
420 調査対象者:漁業協同組合職員
調査実施者:屋久島町職員
調査実施方法:ヒアリング調査
1隻当たり年間陸揚げ・準備作業回数
(地元船)(回/年)
②
利用漁船(外来船)(隻)
③
1隻当たり年間陸揚げ・準備作業回数
(外来船)(回/年)
④
陸揚げ・準備作業所要人数(人)
⑤
整備前の陸揚げ・準備作業時間(時間)
⑥
整備後の陸揚げ・準備作業時間(時間)
⑦
漁業者労務単価(円/時間)
⑧
整備前の係留作業時間(地元船)(時間)
⑨
21,420 ⑥×①×②×⑤
整備前の係留作業時間(外来船)(時間)
⑩
8,736 ⑥×③×④×⑤
整備後の係留作業時間(地元船)(時間)
⑪
14,280 ⑦×①×②×⑤
整備後の係留作業時間(外来船)(時間)
⑫
5,824 ⑦×③×④×⑤
26 港勢調査(H24)
調査日:平成27年11月
112 調査場所:屋久島町漁業協同組合
調査対象者:漁業協同組合職員
4 調査実施者:屋久島町職員
0.75 調査実施方法:ヒアリング調査
0.50
1,592 漁業経営調査報告(H25,農水省統計部)(別紙参照)
16,002 (((⑨-⑪)+(⑩-⑫))×⑧)/1000
年間便益額(千円/年)
(ⅱ)休けい岸壁の作業時間の短縮
防波堤整備に伴う港内静穏度の向上による休けい作業時間の短縮
区分
利用漁船(地元船)(隻)
備考
①
17 港勢調査(H24)
漁協ヒアリング(H27)
調査日:平成27年11月
調査場所:屋久島町漁業協同組合
210
調査対象者:漁業協同組合職員
調査実施者:屋久島町職員
調査実施方法:ヒアリング調査
1隻当たり年間係留回数(地元船)(回/年)
②
利用漁船(外来船)(隻)
③
1隻当たり年間係留回数(外来船)(回/年)
④
係留作業所要人数(人)
⑤
整備前の休けい係留作業時間(時間)
⑥
整備後の休けい係留作業時間(時間)
⑦
漁業者労務単価(円/時間)
⑧
1,592 漁業経営調査報告(H25,農水省統計部)(別紙参照)
整備前の休けい作業時間(地元船)(時間)
⑨
3,534 ⑥×①×②×⑤
整備前の休けい作業時間(外来船)(時間)
⑩
1,441 ⑥×③×④×⑤
整備後の休けい作業時間(地元船)(時間)
⑪
2,677 ⑦×①×②×⑤
整備後の休けい作業時間(外来船)(時間)
⑫
1,092 ⑦×③×④×⑤
年間便益額(千円/年)
26 港勢調査(H24)
56 漁協ヒアリング(H27)
調査日:平成27年11月
調査場所:屋久島町漁業協同組合
3
調査対象者:漁業協同組合職員
0.33 調査実施者:屋久島町職員
0.25 調査実施方法:ヒアリング調査
1,919 (((⑨-⑪)+(⑩-⑫))×⑧)/1000
【整理番号20】
②漁船耐用年数の延長
防波堤の整備による漁船耐用年数の延長
区分
備考
対象漁船(隻)(登録漁船)
①
施設整備前の耐用年数(年)
②
施設整備後の耐用年数(年)
③
漁船建造費(千円/t)
④
漁船1隻当たりのトン数(t/隻)
⑤
年間便益額(千円/年)
17 港勢調査(H24)
7 減価償却資産の耐用年数に関する省令(財務省)
10.17 水産基盤整備事業費用対効果分析のガイドラ
3,352 イン-参考資料-(平成26年度4月、水産庁)
4.1 港勢調査(H24),69.7t/17隻
10,403 (1/②-1/③)×①×④×⑤
③漁船修理日数の減少
防波堤整備に伴う港内静穏域の拡張による漁船修理費用の削減
区分
備考
登録漁船(隻)
①
17 港勢調査(H24)
漁船修理作業の所要人数(人)
②
整備前の年間漁船修理日数(日)
③
整備後の年間漁船修理日数(日)
④
1日当たり作業時間(時間/日)
⑤
3 漁協ヒアリング(H27)
調査日:平成27年11月
10 調査場所:屋久島町漁業協同組合
2 調査対象者:漁業協同組合職員
調査実施者:屋久島町職員
8 調査実施方法:ヒアリング調査
漁業者労務単価(円/時間)
⑥
整備前の1回当たり漁船修理費(千円)
⑦
整備後の1回当たり漁船修理費(千円)
⑧
年間便益額(千円/年)
1,592 漁業経営調査報告(H25,農水省統計部)(別紙参照)
漁協ヒアリング(H27)
130 調査日:平成27年11月
調査場所:屋久島町漁業協同組合
調査対象者:漁業協同組合職員
90 調査実施者:屋久島町職員
調査実施方法:ヒアリング調査
24,236
((③-④)×①×②×⑤×⑥)/1000
+((③×①×⑦)-(④×①×⑧))
(2)漁業就業者の労働環境改善効果
外郭施設整備による作業の安全性向上に伴う労働環境改善
区分
整備前の作業状況基準値(Bランク)
整備後の作業状況基準値(Cランク)
作業隻数(隻/日)登録漁船
年間出漁日数(日/年)
出漁時作業人数(人/隻)
作業時間(時間/日)
年間メンテナンス等日数(日/年)
メンテナンス等作業人数(人/隻)
メンテナンス作業時間(時間/日)
漁業者労務単価(円/時間)
年間便益額(千円/年)
備考
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
1.162
1.000
17
210
3.5
4.0
50
2.0
4.0
1,592
14,643
労働環境改善効果の評価基準(鹿児島県)
(別紙参照)
港勢調査(H24)
漁協ヒアリング(H27)
調査日:平成27年11月
調査場所:屋久島町漁業協同組合
調査対象者:漁業協同組合職員
調査実施者:屋久島町職員
調査実施方法:ヒアリング調査
漁業経営調査報告(H25,農水省統計部)(別紙参照)
((①-②)×(④×⑤×⑥+⑦×⑧×⑨)×③×
⑩)/1000
【整理番号20】
(3)非常時・緊急時の対応
外郭施設の整備に伴う漁船の陸揚げ避難回数の削減
区分
備考
年間陸揚避難回数(回)
①
10
避難時要員数(人/隻)
②
5.5
漁船陸揚所要時間(海~陸片道)(時間)
③
1.5
漁船進水所要時間(陸~海片道)(時間)
④
所要時間(係留及び係留解除)(時間)
⑤
整備前の避難が必要となる漁船隻数(隻)
⑥
整備後の避難が必要となる漁船隻数(隻)
⑦
漁協ヒアリング(H27)
2.0 調査日:平成27年11月
0.75 調査場所:屋久島町漁業協同組合
調査対象者:漁業協同組合職員
12 調査実施者:屋久島町職員
0 調査実施方法:ヒアリング調査
1回当たり避難日数(日/回)
⑧
5
1日当たりの漁船損傷チェック時間(時間/日)
⑨
0.5
漁業者労務単価(円/時間)
⑩
1隻当たりの漁船陸揚にかかる年間作業時間(時間
⑪
/年・隻)
1隻当たりの漁船損傷チェックにかかる年間作業時
⑫
間(時間/年・隻)
1隻当たりの陸揚避難の年間作業時間合計(時間/
年・隻)
⑬
年間便益額(千円/年)
1,592 漁業経営調査報告(H25,農水省統計部)(別紙参照)
233 ①×②×(③+④+⑤)
25 ①×⑧×⑨
258 ⑪+⑫
4,928 ((⑥-⑦)×⑩×⑬)/1000
外郭施設の整備に伴う漁船の他港避難回数の削減
区分
備考
年間他港避難回数(回)
①
10
避難時要員数(人/隻)
②
5.5
他港避難所要時間(船:自港~他港)(往復)
(時間) ③
他港避難所要時間(車:他港~自宅)(往復)
(時間) ④
所要時間(係留及び係留解除)(時間)
⑤
整備前の避難が必要となる漁船隻数(隻)
⑥
整備後の避難が必要となる漁船隻数(隻)
⑦
0.7 漁協ヒアリング(H27)
0.9 調査日:平成27年11月
1.75 調査場所:屋久島町漁業協同組合
調査対象者:漁業協同組合職員
5 調査実施者:屋久島町職員
0 調査実施方法:ヒアリング調査
1回当たり避難日数(日/回)
⑧
6
1日当たりの漁船損傷チェック時間(時間/日)
⑨
0.5
漁業者労務単価(円/時間)
⑩
1隻当たりの漁船他港避難にかかる年間作業時間
(時間/年・隻)
⑪
1,592 漁業経営調査報告(H25,農水省統計部)(別紙参照)
184 ①×②×(③+④+⑤)
1隻当たりの漁船損傷チェックにかかる年間作業時
⑫
間(時間/年・隻)
30 ①×⑧×⑨
1隻当たりの漁船損傷チェックのため他港へ移動す
⑬
る時間(時間/年・隻)
45 ①×④×(⑧-1)(避難した日は除く)
1隻当たりの陸揚避難の年間作業時間合計(時間/
年・隻)
年間便益額(千円/年)
⑭
259 ⑪+⑫+⑬
2,061 ((⑥-⑦)×⑩×⑭)/1000
平成27年4月
漁港漁場課
平成27年度の便益計算に使用する漁業者の労務単価
平成25年漁業経営調査報告(農林水産省統計部)
3~5t
5~10t
10~20t 小型定置網
3t未満
延べ労働日数(雇用者:海上)
45
121
775
3,300
824
延べ労働日数(雇用者:陸上)
87
204
265
726
450
132
325
1,040
4,026
1,274
191
431
1,782
7,237
2,144
1,446
1,326
1,713
1,797
1,682
計①
雇用労賃(千円)②
漁業者の労務単価(円/h)(②/①)
5階層平均の漁業者の労務単価(円/h)
1,592
【別紙】労働環境改善効果
鹿児島県
労働環境改善効果の評価基準
漁業の作業状況は,危険作業,重労働,熟練度の必要性等の観点から,建設業の作業状況に類
似する面が多い。よって,建設業の各職種を作業内容に基づいて,危険性,重労働性の観点から
ランク区分し,各ランクの平均報酬日額から労働の質を数値化して基準値とする。
労働環境改善効果の算定にあたっては,この労働の質を数値化した基準値の施設整備前後の差
から求めるものとする。
年間便益額(B)=(Sm-Sn)×P×N×D
Sm:整備前の作業状況の基準値(下表より選択)
Sn:整備後の作業状況の基準値(下表より選択)
P:漁業所得の日額(円/日)
N:1日当たりの受益者数(人/日)
D:年間労働日数(日)
労働環境改善効果を測定する際の基準値は,「平成26年度公共工事設計労務単価表」に基づ
いて,漁業における作業労務状況を踏まえた建設業の職種を抽出し,危険性や重労働性等の観点
から,A,B,Cの3ランクに分類して各々の平均報酬日額を求めた。次に各ランク別の平均賃
金について,Cランク(通常作業)の平均報酬日額を基準として指数化し,これを基準値とし
た。
労働環境ランク別の基準値
Aランク
事故・傷害・病気等の危険性が高い作業
とび工
高所作業で落下等の危険性高い
潜かん工
地下の気密な作業室内での作業で危険性が高い
さく岩工
削岩機や爆薬を使用する作業で危険性高い
トンネル特殊工
トンネル内での作業のため危険性高い
トンネル作業員
トンネル内での作業のため危険性高い
潜水士
海面下での作業のため危険性高い
山林砂坊工
急傾斜地や狭隘な谷間での作業で危険性高い
報酬日額
17,600
25,600
23,200
23,700
18,400
29,600
-
23,017
Bランク
石工
ブロック工
鉄筋工
鉄骨工
普通船員
潜水連絡員
潜水送気員
型わく工
重労働(通常作業よりも肉体的負担が大きな作業) 報酬日額
人力での屋外作業が主体で重労働
21,400
20,000
人力での屋外作業が主体で重労働
人力での屋外作業が主体で重労働
17,200
人力での屋外作業が主体で重労働
15,600
海上での作業で重労働
18,100
海上での作業で重労働
18,500
海上での作業で重労働
18,600
人力での屋外作業が主体で重労働
19,200
18,575
Cランク
普通作業員
軽作業員
板金工
サッシ工
内装工
ガラス工
ダクト工
通常作業(比較的肉体的負担の小さな作業)
人力での屋外通常作業
人力での屋外通軽作業
屋内での作業が主体
屋内での作業が主体
屋内での作業が主体
屋内での作業が主体
屋内での作業が主体
基準値の算定
Aランクの基準値(Sa)=
Bランクの基準値(Sb)=
23,017 /
18,575 /
漁業作業状況ランク
基準値
<Aランク>
Sa=
1.440
事故・傷害・病気等
発生の恐れが大きい
<Bランク>
Sb=
1.162
過重労働(A,Cの中間)
15,986 =
15,986 =
報酬日額
14,500
11,800
15,800
21,200
17,100
17,400
14,100
15,986
1.440
1.162
該当する作業イメージ
・厳寒期における長時間屋外作業
・大潮位差漁港における岸壁作業
・岸壁等が未整備のため,漁船の上下架作業等が人力で行
われている場合等
・岸壁等が未整備のため,漁獲物の陸揚や資材積込作業等
が重労働である場合等
・漁港整備等によりA又はBランクの危険性や重労働性が
<Cランク>
Sc=
1.000 改善された通常作業負荷の状況
通常作業
※上記基準値は,「平成26年度公共工事設計単価表」を基に算定した。