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2015年12月08日
投資情報室
~ここは東京丸の内にある運用会社『一寸アセットマネジメント』~
今日も “ちょっと”気になる巷の出来事が話題
一寸アセットマネジメントのとある一日
「オーストラリア=鉄鉱石???」(第2号)
ここは東京丸の内の運用会社(一寸アセットマネジメント)のある日の昼休み。
マルチリサーチ部のメンバーは、日頃“ちょっと”気になる出来事で雑談中です。
・今日の雑談メンバー
O部長 ・・・・・ この道ひと筋30年の大ベテラン。その嗅覚から日頃のちょっとした出来事が気になる。
N課長 ・・・・・ 運用経験あり。優れた情報収集能力で社内外のあらゆる情報をキャッチする。
A係長 ・・・・・ 入社8年目。最近気になるキーワードは「ROE」「ダイバーシティ経営」。
O部長
オーストラリア=鉄鉱石のイメージが強いんだけど、今後LNG(液化天然ガス)が同
国経済の新たなけん引役になるかも知れないと聞いたことがある。天然ガスの特
徴も含め、どういうことか調べてよ・・・。
N課長
天然ガスは常温では気体ですが、マイナス約162℃まで冷却すると液化し、気体の
時に比べて体積が約600分の1になります。液化すれば一度にたくさんの量を運ぶこ
とが出来ます。二酸化炭素の排出量は石炭を100とすると、石油80に対し天然ガス
は57と、環境にも比較的優しい資源とされています。
A係長
国際エネルギー大手のBP(ブリティッシュ・ペトロリアム)は、世界のエネルギー源に
占める天然ガスの割合が、2035年には石油や石炭とほぼ同程度になるとの予想を
公表しています(図表1)。19世紀の石炭、20世紀の石油から21世紀はガスの時代に
なると言う人もいるくらい、天然ガスは注目されているようです。
図表1:世界のエネルギー源構成比
(1965年~2035年 5年単位)
50
(予想)
(%)
40
30
20
石油
石炭
水力
10
ガス
原子力
新エネルギー
0
1965
1975
1985
1995
2005
2015
2025
2035 (年)
出所:図表1はBP社「Energy Outlook 2035」データを基にニッセイアセットマネジメントが作成
●当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが作成したものであり、特定の有価
証券等の勧誘を目的とするものではありません。 ●当資料は、信頼できると考えられる情報に基づいて作成しております
が、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。●当資料のグラフ・数値等はあくまでも過去の実績であり、将
来の投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。また税金・手数料等を考慮しておりませんので、実質的な投
資成果を示すものではありません。●当資料のいかなる内容も将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
01/02
〈審査確認番号H27-TB146)
O部長
その天然ガスの採掘やLNGの輸出にオーストラリアが力を入れているということ?
日本はどのくらいオーストラリアから輸入しているの?
N課長
オーストラリアはその将来性に着目し、LNG輸出事業の育成に力を注いできたよう
です。2017年頃にかけて新設のLNGプラントが順次完成する予定で、生産量の大幅
な増加も予想されます(図表2)。
A係長
オーストラリアの2014年度の輸出金額の内、約25%を鉄鉱石が占めています。次が
石炭の約15%ですが、同国政府は2018年度にはLNGが石炭を上回ると予想してい
るようです(図表3)。
N課長
調べてみて驚いたのですが、2014年度の日本のLNG輸入相手国トップは中東の国
ではなくオーストラリアでした。全体の約20%を占めており、ここ数年構成比は上昇傾
向が続いています。
O部長
オーストラリア政府は外需主導から内需主導の経済へと転換を図ろうとしているようだが、
それには時間がかかりそうだ。鉄鉱石に加え、輸出の新たなけん引役が必要だと考えてい
たが、オーストラリア政府はしっかり手を打っていたんだ!
内需と外需の両輪がバランスよく働き、現在前年比2%程度の成長に留まっているオースト
ラリア経済が成長の勢いを取り戻す日も近いかも知れないね・・・。
図表3:豪資源輸出額
図表2:豪鉄鉱石と天然ガス生産量
(2013年度~2019年度 年次)
250
(2014年度~2020年度 年次)
1,000
(億豪ドル)
(予想)
(予想)
800
200
600
150
400
天然ガス生産量
100
鉄鉱石生産量
(※)
2013年度を100として指数化
2014
2015
2016
2017
2018
石炭
LNG
0
50
2013
鉄鉱石
200
2019
2014
2015
2016
(年度)
出所:図表2~3はオーストラリア産業資源省データを基にニッセイアセットマネジメントが作成
●当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが作成したものであり、特定の有価
証券等の勧誘を目的とするものではありません。 ●当資料は、信頼できると考えられる情報に基づいて作成しております
が、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。●当資料のグラフ・数値等はあくまでも過去の実績であり、将
来の投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。また税金・手数料等を考慮しておりませんので、実質的な投
資成果を示すものではありません。●当資料のいかなる内容も将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
2017
2018
2019
2020
(年度)
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