中山 孝男 - 愛知東邦大学

教員の自己点検・自己評価報告書
所属学部
経営学部
所属学科
職 位
地域ビジネス学科
教授
最終学歴
一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位修得満期退学
学 位
経済学修士
氏
名
中山 孝男
専門分野
経済学
Ⅰ 教育活動
○目標・計画
(目標)本学カリキュラム上の教養科目としての「経済学」担当者として、学生にたいして幅広い知識
と最新の経済現象を理解できる分析力を身に付けさせる。
(計画)まずは、何と言っても経済(学)の基礎知識を習得させることを重視する。それをもとにした分
析力は専門演習の段階で教育する。
○担当科目(前期・後期)
(前期)経済学、日本経済論、基礎演習Ⅰ、総合演習Ⅰ、専門演習Ⅰ、専門演習Ⅲ
(後期)経済学、基礎演習Ⅱ、総合演習Ⅱ、専門演習Ⅱ、専門演習Ⅳ
○教育方法の実践
学生の理解度を高めるため、および少しでも現実の経済現象にたいして興味を持たせるために、N
HKなどで放送された特集番組のビデオを見せることにした。また、経済学という科目のもつ特性か
ら、授業で扱う多くのテーマで、できるだけ多く計算をさせる工夫をした。こうして、理論的な・質
的な面の話のほかに、量的な側面の説明にも重点を置くようにした。
また、
「日本経済論」では、今年度、パワーポイントを利用したプレゼンテーション方式で講義をお
こなった。BIG PAD に講義の概要を示すことに加えて、学生たちが普段なかなか目にすることのない
第二次大戦後の日本経済における重要な場面や人物の画像を映すことをとおしてきわめて具体的な説
明を行う努力をした。
○作成した教科書・教材
授業中に配布したプリント以外には、特になし。
○自己評価
毎学期、最終回の授業において実施している学生による授業評価アンケートによると、私の授業全
般にたいする評価としていつも問題点として指摘されるのは、授業内容にたいする興味が持てなかっ
たということである。
それゆえ、
上記の通り、
授業運営において毎年重視しているのは、
学生に経済(学)
にたいする興味を持たせるということである。ただし、結果としてはなかなか学生に評価されるレベ
ルまで到達できないでいる。もうしばらく継続して努力していくつもりである。
Ⅱ 研究活動
○研究課題
雇用理論の経済学説史的系譜の研究
○目標・計画
(目標)ここ数年間、リカードウ機械論、マルクス相対的過剰人口論に到達点をもつ古典派経済学の雇
用理論を、学説史的に検討してきた。今年度以降しばらくの間、マルクス、リカードウよりさらに遡
り、アダム・スミス以前の時代に雇用の変動に関する理論を主張していた論者の学説を探求していき
たい。リカードウ機械論の先駆者としてしばしばJ・バートンがあげられるが、ではそのJ・バート
ンの先駆者は誰か、というのをまず課題としてとりあげたい。
今年度は、アダム・スミスと J・ヴァンダーリントの主著(の該当箇所)を詳細に読み解き、この
分野の経済学説史を部分的にでも解明する。
○過去の研究業績(特許等を含む)
(著書)なし
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(学術論文)
・
「リカードウの労働需要論――新機械論における叙述を中心として――」
『東邦学誌』第 38 巻第 1
号(2009 年 6 月)
・
「リカードウの新機械論再考(上)――マカァロクとの往復書簡の検討を中心として――」
『東邦学
誌』第 40 巻第 1 号、2011 年 6 月
・
「リカードウの新機械論再考(下)――マカァロクとの往復書簡の検討を中心として――」
『東邦学
誌』第 40 巻第 2 号、2011 年 12 月
・
「リカードウ『機械論』章に関する一考察」
『東邦学誌』第 42 巻第 1 号、2013 年 6 月
(学会発表)なし
(特許)なし
(その他)
〈共著報告〉
「2012 年度共同研究:
(研究課題)
「iPod touch/iPad を利用した教育手法の開発と研究」
活動報告」
、
『東邦学誌』第 43 巻第 2 号、2014 年 12 月
○科学研究費補助金等への申請状況、交付状況(学内外)
なし
○所属学会
経済学史学会、経済理論学会、マルサス学会、政治経済学・経済史学会
○自己評価
長年にわたり、D.リカードウの機械論・雇用理論をめぐる論点を、詳細に研究してきたことによ
り、一定の結論を出すことができ、その成果を何本かの論文として発表してきた。これをうけ、今年
度からさらに雇用理論の対象を時代的に少しさかのり、
その頃の時代の経済学理論史を研究し始めた。
その結果、言うまでもないかもしれないが、J・ヴァンダーリントの学説などでは純粋に雇用理論を扱
うと言うよりも、貨幣理論・貿易理論など多くの分野での先駆的言説をいろいろと見いだすことがで
きた。
Ⅲ 大学運営
○目標・計画
(目標)全学委員会および学部委員会にできるかぎり所属し、大学・学部運営に貢献する。
(計画)総務委員会委員および学修支援センター長として全学的に重要な役職に就任しているので、単
なる一委員長としての業務量ではなく、幅広い分野の仕事をほぼ一年間にわたり、実務として行わな
ければならない。
○学内委員等
学修支援センター長、総務委員会委員、教育改革推進委員会委員、ラーニングコモンズ運用検討 WG
長、大学教育再生加速プログラム検討 WG 長、経営学部協議委員・執行部
○自己評価
学修支援センターのセンター長として、
就業力育成にかかわるさまざまな仕事を担当した。
同時に、
他の教員と同じように全学委員会である総務委員会所属となり、学務負担の重さを感じた。大学運営
に関しては、本学の構成員の平均程度以上の貢献をしたと言えよう。とくに、年度の初めには 2 つの
WG の長を命じられ、ますます繁忙の度合いを増した。加えて、経営学部選出の全学協議委員兼学部執
行部として経営学部の運営にも一定の貢献をした。
Ⅳ 社会貢献
○目標・計画
(目標)入学決定者にたいする入学前セミナーなどにできるだけ貢献し、とくに1年次の教育をスムー
ズにスタートさせられるようにする。
(計画)入学決定者にたいする入学前セミナーなどに積極的に関わる。また、高大連携事業などにも協
力を惜しまない。
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○学会活動等
昨年度より経済理論学会東海部会の会場校となり、その担当者として学会に対して微力ながら貢献
した。
○地域連携・社会貢献等
東邦高校の生徒に対して、本学経営学部の紹介、および一般論として商学部・経済学部・経営学部
の関係などの説明を行った。
○自己評価
今年度は、高大連携授業での担当がなかったので、自己評価自体が難しい。言うまでもなく、
今後、要請があれば、できる限り協力したい。また、学会関係では、会場校担当として貢献でき
るようになった。
Ⅴ その他の特記事項(学外研究、受賞歴、国際学術交流等)
特になし。
Ⅵ 総括
大学運営、教育活動の面では、十分成果をあげたと自己評価している。研究活動の面では、漸
く少しずつ成果とよべるようなものを出せるようになってきた。引き続きとくに研究面での成果
を出していきたい。
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