平成27年度入学 食産業学部ファームビジネス学科・環境システム学科 一般選抜後期 理科(化学) 講評 ■新課程 第1問 【出題のねらい】 酸と塩基についての基本的な問題である。教科書の内容をしっかりと理解しているかを問うた。 【講評】 教科書レベルの問題でしたが,基本的なところでの間違いも多く見られた。中和反応は,酸と塩 基の性質(強弱や価数)と組み合わせを考慮に入れて解く必要がある。酸・塩基の問題は覚える内 容はそれほど多くはないので,基本事項をしっかりと押さえ,かつ,何故そうなるのかを理解する ことが大切である。 第2問 【出題のねらい】 ハロゲン元素と酸化還元反応に関する問題です。元素の基礎的な性質,化学反応式など,教科書 レベルの内容を問う問題である。 【講評】 ハロゲン元素の基本的な性質は理解しているものの,正確な化学反応式が示されていない解答が 多く見受けられた。問4の酸化還元反応に関する問題も,化学反応式が正しくないと,その後の計 算問題も正解に導けないようであった。教科書に示された化学反応は,しっかり理解しておくこと が重要である。 第3問 【出題のねらい】 有機化合物の構造と性質および基本的な反応を問う問題である。有機化合物の構造の多様性と基 本的反応の原理を理解し説明する力を求めている。 【講評】 アルコールの酸化反応について,基本的な理解はなされていると感じた。しかしながら,有機化 合物の性質を評価するための銀鏡反応やヨードホルム反応の原理に関する理解が不十分であるた め,問5の化合物 B が銀鏡反応を示さない理由の記載や問6のヨードホルム反応を示す化合物の選 択に関する回答に誤りが多く見受けられた。 第4問 【出題のねらい】 凝固点降下に関する知識のみならず,冷却時の温度変化と氷の生成および成長との関係を正しく 理解しているかを問うた。 【講評】 冷却曲線の意味を理解できていない解答が殆どであった。化学ではグラフから現象をイメージで きるようになる事が重要である。問5に関しては質量パーセント濃度まで正しく導く事が出来た解 答はなかった。 ■旧課程 第1問 【出題のねらい】 基礎的な化学の法則に関する問題である。法則名などの重要事項を覚えているだけではなく,計 算問題等への応用する力を求めている。 【講評】 基本的な理解はしていると感じた。いずれも基礎的な法則を元にした化学反応式・計算問題であ るので,十分理解している人はきちんと解答していた。極めて基礎的な法則なので,もっと多くの 人が正確に答えて欲しかったところである。 第2問 【出題のねらい】 無機化学とくに2族元素についての基本的な問題である。反応熱の発生に伴う発熱量の計算も正 しくできることを求めている。 【講評】 問1の元素名,問3,4の化学反応式はほぼできている。問1は,正解はアンモニアソーダ法(ま たはソルベー法)であるが,ハーバーボッシュ法の誤答が目立った。本法は,教科書ではアルカリ 金属のところで解説されていること,また人名の製法であることからの誤答が多かったと推測され る。他分野で解説されていることを体系的に理解しておくことや,混同しやすい人名を正確に覚え ておくことが必要である。また,問5は,化学反応式はできていましたが,温度の計算は誤答また は白紙が目立った。反応式に基づいてモル数を当てはめた時の熱量発生がどうなるか,冷静に計算 できるよう演習を重ねてほしい。 第3問 【出題のねらい】 有機化合物の構造と性質および基本的な反応を問う問題である。有機化合物の構造の多様性と基 本的反応の原理を理解し説明する力を求めている。 【講評】 アルコールの酸化反応について,基本的な理解はなされていると感じた。しかしながら,有機化 合物の性質を評価するための銀鏡反応やヨードホルム反応の原理に関する理解が不十分であるた め,問5の化合物 B が銀鏡反応を示さない理由の記載や問6のヨードホルム反応を示す化合物の選 択に関する回答に誤りが多く見受けられた。 第4問 【出題のねらい】 凝固点降下に関する知識のみならず,冷却時の温度変化と氷の生成および成長との関係を正しく 理解しているかを問うた。 【講評】 冷却曲線の意味を理解できていない解答が殆どであった。化学ではグラフから現象をイメージで きるようになる事が重要である。問5に関しては質量パーセント濃度まで正しく導く事が出来た解 答はなかった。
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