短期予報解説資料1

短期予報解説資料1 ２０１５年４月８日１５時４０分発表
気象庁予報部
１．実況上の着目点
①日本の南の地上前線に対応し
て、
可視画像で明瞭な下層雲ライ
ンがみられる。500hPa 正渦度極
大域の断続的な流入で東日本の
太平洋岸を中心に前線帯の雲域
が北に盛り上がる一方、
雲域南端
の八丈島の南では小規模ながら
対流雲が発生している。
②①の前線の北側に位置する東
日本の太平洋側を中心にエコー
域がかかっている。北・東日本で
は下層気温が平年よりもかなり
低い状態が続いており(9 時の
850hPa 気温、館野-2.9℃、輪島
-7.7℃で、平年より 5～10℃低
い)、東日本の山沿いを中心に数
cm/3h の積雪となっており、
関東平野部でも内陸部の地上気温が 2℃以下で雪やみぞれの可能性がある。
③日本海や黄海に高気圧が進んできており、日本の南の前線との間で気圧の傾きが大きくなっている
東日本太平洋側～西日本～南西諸島では、沿岸部を中心にアメダスで 10m/s 以上の風が吹いている。
２．主要じょう乱の予想根拠と解説上の留意点
①1 項①の低気圧は、9 日にかけ同項の正渦度極大域の東進に伴って日本の東を進む。高気圧は 9 日に
かけ大陸から北海道東方海上にかけて東西に帯状に張り出す。一方、前線はいったん活動が小康状態
となるものの、9 日は華中から 500hPa5700m 付近のトラフが東進するため、再び前線活動が西から活発
化、同日夜には東シナ海で低気圧が発生し、10 日朝には九州の南に進む見込み。
②9 日にかけ気圧の傾きが大きい状態が続く南西諸島、西日本、東日本太平洋側では強風や高波に注意。
③8 日は、北日本や東日本の標高の高い所を中心に雪の降る所がある見込み。9 日以降下層寒気は次第
に北上するが、9 日朝は北・東日本を中心に気温の低くなる所がある。路面の凍結や霜などに注意。
④9 日後半以降、前線の活動が再び活発化するため、九州南部や南西諸島では前線周辺での局地的な対
流雲の発達に留意。
３．数値予報資料解釈上の留意点 ①最新の GSM を基本だが、2 項①の東シナ海で発生する低気圧の予
想については FT48 以降不確実性が大きいことに留意、500hPa5700m 付近トラフの浅まって進路が南寄
りの予想に変わってきている。
４．防災関連事項[量的予報と根拠] ①大雨・大雪ポテンシャル(18 時からの 24 時間):雨：高い所(100mm
以上)はない。
②波(明日まで)：伊豆諸島 5、関東・沖縄 4m、その他北日本を除き広い範囲で 3m。
５．全般気象情報発表の有無発表の予定はありません。
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量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。

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