短期予報解説資料1

短期予報解説資料1 2015年 4月 7日03時40分発表
気象庁 予報部
1.実況上の着目点
①オホーツク海と千島近海にそ
れぞれ低気圧があり北東進して
いる。
500hPa の 5280m から 5400m
付近のトラフ前面の強風軸付近
に位置し発達中。
②本州南岸の下層 850hPa では 9
~12℃付近に傾圧帯があり、
上記
①項の千島近海の低気圧から連
なるものと一体化した幅広い傾
圧帯が東日本・西日本にかかって
いる。
③500hPa 5700 から 5760m 付近の
短波のトラフに伴って本州付近
を降水の極大域が東進。
このうち、
前線波動付近(東日本と九州周
辺)を中心に 1 時間 20mm 前後の強い雨がみられる。また、下層に相当温位おおむね 330K 以上の暖湿
気流が入っている地域で発雷を検知している。
2.主要じょう乱の予想根拠と解説上の留意点
①1 項①の2つの低気圧は、発達しながら北東進し、7 日は低気圧西側で大陸から高気圧が張り出す。
これに伴って、下層寒気が南下し、前線を南へ押し下げる。8 日にかけて中心が日本海に移る高気圧の
周辺部では最大 25 から 30KT 級の強風や高波に注意。北日本から西日本にかけては 8 日には 850hPa 気
温がおおむね平年より 10 から 5℃低くなることにも留意。
②前線付近や前線の南側では大気の状態が不安定となっており、東日本・西日本の南岸や伊豆諸島で
は前線波動の通過前後を中心に落雷、突風、短時間強雨に注意。おおむね 7 日昼前まで。
3.数値予報資料解釈上の留意点
①最新の GSM を基本とする。
4.防災関連事項[量的予報と根拠]
①大雨・大雪ポテンシャル(06 時からの 24 時間):雨:高い所(100mm 以上)はない。2 項の短時間強雨に
留意。雪:高い所はない。
②波(明日まで):伊豆諸島・沖縄 4m、北海道・関東・東海・近畿・中国・四国・九州北部・九州南部・
奄美 3m。
5.全般気象情報発表の有無
1
発表の予定はありません。
量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。