短期予報解説資料1 2015年 4月14日15時40分発表 気象庁 予報部 1.実況上の着目点 ①前線を伴った低気圧が東海道 沖と三陸沖にあって東進してい る。 東日本中心に広くレーダーエ コーがかかり、1 時間 5mm 程度の 降水を観測している。 ②九州の西海上には、500hPa で -24℃以下の寒冷渦に対応する低 気圧性の循環があってゆっくり と東進している。 水蒸気画像では、 暗域が明瞭。また、日本海西部に 低気圧があって北東進している。 西日本ではレーダーエコーが点 在しており、1 時間 5mm 程度の降 水を観測しており、 九州の西海上 中心に活発に発雷している。 2.主要じょう乱の予想根拠と解説上の留意点 ①1項①の東海道沖の低気圧は、 今後500hPa5640m付近の流れ沿って三陸沖を発達しながら北上し、 FT24 以降は次第に 1 項②の寒冷渦に取り込まれ閉塞過程に入り、FT30 から 35kt[GW]級となる見込み。強風 や高波に注意。低気圧近傍では、大雨にも注意が必要。 ②1 項②の寒冷渦の東進に伴い、日本海西部の低気圧は日本海を北東進する。沖縄付近の高気圧との間 で気圧の傾きが急になるため、西日本・東日本の太平洋側中心に 15 日にかけて、強風や高波に注意。 ③西日本~北日本では、1 項②の寒冷渦の循環内に入り大気の状態が非常に不安定となる。西日本は 14 日中心、東日本・北日本では 15 日中心に、落雷、竜巻などの激しい突風、降ひょう、短時間強雨、 土砂災害、河川の増水に注意が必要。 3.数値予報資料解釈上の留意点 ①最新の GSM を基本とする。 ②波:西日本~北日本の太平洋側ではモデルより若干高めに推移。実況から適宜上方修正。 4.防災関連事項[量的予報と根拠] ①大雨ポテンシャル(18 時からの 24 時間):高い所(100mm 以上)はない。2 項③の短時間強雨に注意。 ②波(明日まで):西日本・東日本太平洋側 4m、その他広い範囲で 3m。 5.全般気象情報発表の有無 1 「雷と突風及び降ひょうに関する全般気象情報」を 17 時頃発表予定。 量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。
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