平成 26 年度全国学力・学習状況調査における分析 (北本市・中学校) 国語B 1 概要および分析 国語Bの正答者数分布 (北本市中学校全体) ※満点9点 25.0% 分布は適正ですが、さらに「ことば」 20.0% を大切に、正しく使える生徒を育て 15.0% る意識が大切です。 10.0% 5.0% 0.0% 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 本市の中学校国語 B において、学習指導要領の領域等での区分」(3区分)のうち①「書 くこと」②「読むこと」の2項目の結果は良好ですが、③「伝統的な言語文化と国語の特質 に関する事項」において国語Aと同様に課題が見られます。この国語Bでは、文章の背景や 状況をイメージして解答することが求められる設問があり、行事などの教育活動で、自分の 考え・思いを文章にすることなどを積み重ねていくことで言語能力が高まっていくと考えま す。 2 成果と課題の見られる問題 国語Bで特に正答率の高かった設問 設問 番号 設問の概要 分析及びさらなる改善 2二 本やインターネットの内 容から答えが得られるも のとして適切なものを選 択する。(複数の資料から 必要な情報を読み取る) いくつかの資料を組み合わせて、正しい考えを導き出 すことは情報化社会の中ではとても重要な能力です。 実際に総合的な学習の時間の探究活動で、1つの資料 だけでなく、複数の資料を組み合わせて思考を深める などの活動を取り入れていくことが求められます。 2三 文章を読んで感じたこと 「切手」 「液体」 「アンカー効果」という言葉をすべて や考えたことを具体的に 使い「二十字以上五十字以内で書く」という条件を満 書く。 たし、きちんと解答できた生徒が多いことはとても素 晴らしいと考えます。しかしながら、この問題の「無 答率」が 19.3%と高いことが気になります。学力の二 極化の一例であり、自分の考えを自分の言葉でしっか りと述べられる生徒と、言葉を使うことが苦手な生徒 に分かれていることが伺えます。今後もすべての生徒 に自分の考えを、自分の言葉で表現する力を身に付け させることを目標に、表現する機会を設け、苦手な生 徒に対しては、簡単な課題から経験させ、子どもたち の言語能力を育成していくことが求められます。 中B―1 国語Bで特に正答率の低かった設問 設問 番号 設問の概要 分析及び対策 3三 落語の演じ方を選択し、な ぜそのように演じるのか を、本文を根拠に殿様の気 持ちを想像して書く。 あなたならどのように演じますか?と自分なりの考 えを表現できなかった生徒が多かったことは残念で す。この問題は、無答率が高く、本市で 13.9%でした。 「あなたはどう思うか」という自分の考えを表現でき るためには、様々な場面で自分の考えを自分の言葉で 書かせ、その内容を賞賛し、また改善点を具体的に認 識するなどの経験をより多くの生徒に積ませること が求められます。 1一 標語に使用されている表 「反復法」「対句法」「擬人法」「倒置法」の中から正 現の技法として適切なも しい答えを選ぶ設問ですが、そもそもそれぞれの表現 のを選択する。 の技法がどのようなものか、理解できているか?とい うことを検証する必要があります。このような身につ けさせたい知識は繰り返し、しっかりと覚えさせるこ とが大切です。 ※昨年度(平成25年度)の学力学習状況調査・国語Bより (1)文章を読み取り、選択肢から正答を選ぶ問題はよくできています。また文章を読み取り自 分の感じたことを具体的に書く問題も大変よくできていました。しかし、この問題の無答 率は9.9%と高い状況です。学力の二極化への対策として、苦手な生徒に対しては、短 い文章からはじめて、一歩ずつ育てていくようにすることが大切です。 中B―2 3 各学校の状況および分析 ※A~Dは、それぞれの学校をランダムに当てはめております。現在、各学校毎に、今回の結 果を分析し、対策を検討しております。国語A、国語B、数学A、数学BでのそれぞれA~ Dの学校は異なります。 (国語B)※9点満点→生徒の正答数を2点刻みに分布としました。 ※グラフの縦軸は正答者数の割合(%) 国語Bの正答者数分布 (A中) 国語Bの正答者数分布 (B中) 40.0% 40.0% 30.0% 30.0% 20.0% 20.0% 10.0% 10.0% 0.0% 0.0% 0~1 2~3 4~5 6~7 ▲ ● 0~1 8~9 国語Bの正答者数分布 (C中) 2~3 4~5 6~7 8~9 国語Bの正答者数分布 (D中) ★ 40.0% 40.0% 30.0% 30.0% 20.0% 横軸は正答数(問) ● 20.0% 10.0% 10.0% 0.0% 0.0% 0~1 2~3 4~5 6~7 0~1 8~9 2~3 4~5 6~7 8~9 A~Dの4中学校とも、バランスよく指導していることが結果より伺えます。ただB中の上 位の割合(▲)が少ないので、さらに深く読み取る力などを育成していくことが求められます。 (平均点のみでみると上位が多くても下位も多い分布の学校、上位も下位も少ない学校があ ります。それぞれのパターンを意識し、「何をすべきか?」を考え、学校全体で取り組むこと が求められます。 B中、C中は0~1の層(●)が1割と多いことが気になります。しかし、このうちC中 を1点刻みの分布図にすると「正答数0」の生徒がいなかったということがわかります。 C中学校のそれぞれの生徒の学力を1つずつ伸ばしていく取組の成果があらわれていると考 えます。D中は、上位層(★)が多いことがわかります。今後もそれぞれの生徒がさらに伸 びるよう計画的に指導してまいります。 中B―3
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