2015年グローバル債券・為替の見通し - マニュライフ・インベストメンツ

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(投資環境レポート)
2015年2月20日
マニュライフ・インベストメンツ・ジャパン株式会社
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2015年グローバル債券・為替の見通し
当資料は、マニュライフ・アセット・マネジメントの投資スペシャリストが、四半期に一度発表している「GLOBAL
INTELLIGENCE 2014年12月号」を一部抜粋し、翻訳したものです。マニュライフ・アセット・マネジメントは、カナダ・トロン
トを本拠地とする総合金融グループのマニュライフ・ファイナンシャル社の運用部門です。
 米国、カナダ10年国債利回りは上昇を予想、アジア債券やハイ・イールド債に投資妙味
 通貨は、米ドルが多くの主要通貨に対して上昇すると予想
先進国債券:米国、カナダの10年国債利回りは、上昇すると予想。一方、日本の国債利回りは低下傾向を予想
米国 : 日本やユーロ圏が金融緩和を続ける中、米国は利上げなど金融政策を正常化するために動き出してい
ます。こうしたことから、米国と米国以外の間で金利差が生じ、米ドル高基調になると予想しています。ま
た、米国経済指標の改善により、米国国債利回りも上昇すると見ており、2015年の米国10年国債利回り
は現在の約2.1%から2.6%~3%程度まで上昇するものと予想しています。
こうした中、我々は米国高利回り社債セクター(ハイ・イールド債、バンクローン)に投資機会があると見て
います。例えば、米国社債のスプレッドは450bps近辺と魅力的な水準にあります。今後スプレッドが
450bpsを上回る水準まで上昇すれば投資魅力はさらに増すものと考えます。
カナダ:2015年のカナダ10年国債利回りは現在の約1.5%から2.5%程度まで上昇すると見ています。
こうした中、我々はカナダの投資適格社債に投資機会があると見ています。カナダの投資適格社債のス
プレッドは115~120bpsと高い水準にあります。またカナダ経済は堅調で企業業績も好調であることを考
えるとデフォルト率は現状水準から上昇しにくいと思われます。
また、オンタリオ州やケベック州などの州債にも投資機会があると見ています。国債に対するスプレッド
は85bps程度あり、カナダ経済が2.3%~2.5%の成長を続けていることで、税収の伸びと財政赤字の減少が
予想されます。
日本 : 日本国債は日銀の国債購入という需給効果に起因して、利回りは継続的に低下圧力を受けると予想して
います。
昨年10月末の追加緩和により、資産買い入れ規模だけでなく、購入国債の年限の長期化という質の部分
でも強化が行われたことは、こうした日銀主導の利回り低下圧力を更に強力なものにしたと考えられます。
加えて、2014年の第2・第3四半期のGDPが想定を大きく下回ったことで、将来的な金融緩和の出口のタ
イミングが更に遠のいたことも利回りの低下圧力が継続する理由の一つといえます。
(1bps=0.01%)
アジア債券:社債と米ドル建て債券に着目
2015年のアジア債券については、ハイ・イールド債などのスプレッドの大きい社債や米ドル建て債券に投
資妙味があると考えています。
将来の金利上昇に備えて、デュレーションの短期化が有効と考えられますが、アジアの社債は国債に比
べて比較的デュレーションが短期であることも社債を選好する理由の一つといえます。
銘柄の厳選も重要な要因となりますが、弊社では中国の不動産セクターの一部とインドネシアの社債に
投資妙味があると見ています。
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(投資環境レポート)
新 興 国 債 券 :構造改革に取り組んだ国に着目
ここ数年間、構造改革の実施に取り組んできた国々は、世界経済の減速に対し、より幅広く柔軟
な政策対応を行うことができると考えます。
メキシコは、年金制度や、通信セクターおよびエネルギー・セクターに関連した構造改革案が上
下院にて承認され、一部は既に実施されています。また、財政状態は健全であり、米国との地理
的な近さや経済的な結びつきの強さもメキシコにとっての強みと思われます。
ポーランドも注目すべき国の1つであると考えています。ポーランドは2004年に欧州連合(EU)に
加盟し、構造改革を実施し、海外からの直接投資に門戸を開放しました。また、ドイツとの強力な
経済および商業上の関係が持続的な経済成長を下支えすると見ています。
フィリピンは信用格付の向上、政府債務の対GDP比率の継続的改善、健全な財政状況、経常黒
字、潤沢な外貨準備、高水準の経済成長率といった弊社が求めるファンダメンタルズを備えた国
です。フィリピンはすでに信用格付が引き上げられていますが、今後も格付の引き上げは続くと
思われます。
ハイ・イールド債:依然魅力的な水準
2015年のハイ・イールド債はこれまでのように大幅に価格が上昇することはなく、クーポン程度
のリターンが予想されます。米国のハイ・イールド債の発行企業は、健全な財務内容を背景にデ
フォルト率は低水準にとどまると考えられることから、ハイ・イールド債のトータル・リターンは5%
程度になると予想しています。
また、ハイ・イールド債については銘柄選択がより重要になると考えています。具体的には、ハ
イ・イールド債の中でもヘルスケアや公益事業などのディフェンシブ・セクターに投資機会がある
と見ています。
為
替 :多くの通貨に対して米ドルが上昇
弊社では、米ドルが資源国通貨や日本円、ユーロなど多くの主要通貨に対して上昇基調となる
と予想しています。
インド、南アフリカ、インドネシア、トルコなど経常赤字を抱える新興国通貨は、政府債務をまか
なうために海外からの資金流入に大きく依存していることから、通貨は下落する可能性がありま
す。
ファンダメンタルズが比較的堅調なアジア諸国の通貨は、対米ドルで下落する可能性はあるも
のの、他の通貨に比べて下落は小幅にとどまると見ています。
カナダドルは米ドル、アジアおよび南米諸国の通貨に対して下落するものの、他の資源国通貨
(オーストラリアドル、ニュージーランドドル)に比べると下落は小幅で、ユーロ、日本円よりも堅調
な動きを示すと思われます。2015年のカナダドルは0.80 ~ 0.85米ドルの範囲内で推移すると予
想しています。
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