グローバル株式市場の見通し - マニュライフ・インベストメンツ・ジャパン

ご参考資料
(投資環境レポート)
2015年6月30日
マニュライフ・インベストメンツ・ジャパン株式会社
グローバル株式市場の見通し
当資料は、マニュライフ・アセット・マネジメントの投資スペシャリストが発表している「GLOBAL INTELLIGENCE 2015年6
月号」を一部抜粋し、翻訳したものです。マニュライフ・アセット・マネジメントは、カナダ・トロントを本拠地とする総合金融
グループのマニュライフ・ファイナンシャル社の運用部門です。
マクロ環境(グローバル経済見通し)
 オーバーサプライ(過剰)の状況(①公的および民間部門の過剰債務、②流動性および与信の過剰、③過剰な
資本規制、④高齢化の進展(年齢の過剰)、⑤世界的な労働人口の過剰、など)が、低成長、低賃金、低インフ
レをもたらし、今後5年間は続く見通し。
 先進国の中では、米国と英国の経済見通しが最も明るく、2015年のGDP成長率は両国共に2.4%と予想。
 エマージング諸国では、インドが景気循環上で拡大局面に入っていると考えられる。
米国株:2015年後半は良好な主要指標を予想。住宅セクター、電子商取引、メガバンクなどに投資機会
2015年第1四半期のGDP成長率は、米ドル高やコモディティ価格の下落などにより低調に終わりましたが、下半
期にはインフレ率、住宅着工、鉱工業生産などの主要指標が上向くことが予想されます。
こうした中、住宅セクターおよび電子商取引(eコマース)セクターに、大きな投資機会があると考えています。4月
の住宅着工件数の伸び率(月次)は1991年以来の高水準にありますが、さらに増加する見込みであり、住宅建設
業者や住宅関連業者が恩恵を受けると考えられます。また、オンラインショッピングでの消費は活発であり、成長
分野であることから、電子商取引業者のシェア拡大が続くと予想しています。メガバンクについても、割安であるこ
とや、強い米国景気、金利上昇などの恩恵を受けると考えられることから引き続き注目しています。
リスク要因としては、中国景気の急激な減速、米ドル高、中東を取り巻く地政学リスクなどがあげられますが、米ド
ル高については米国企業の適応力が増してきています。
直近の原油価格は底値から持ち直してきていますが、仮に1バレルUS65ドルからUS70ドルの水準まで回復すれ
ば、エネルギー業界にとっては追い風になると考えられます。
欧州株:魅力的なバリュエーション水準
欧州中央銀行による金融緩和、ユーロ安、原油価格の下落の組み合わせは、域内のGDP成長率を押し上げる要
因となりえます。また、欧州株は先進国の中では割安な水準で魅力的といえます。
数年にわたる再建の結果、住宅着工件数の回復とともに建設業者に投資妙味があると考えられます。現在は供
給不足の状態にあることから、住宅着工件数の増加が予想されます。また、銀行株も過去と比較して割安水準に
あり、不良債権の減少、失業率の低下、事業投資の増加に伴い、恩恵を受けると考えられます。さらには、合併に
関する規制緩和が実現すれば携帯通信サービス会社の収益性の改善につながると思われます。
ギリシャのユーロ脱退の可能性やスペインの政治問題などは潜在的なリスクとなります。
今後、失業率の低下や貸出の増加など、金融緩和による具体的な効果が見えてくる必要があります。しかしなが
ら、中央銀行の政策だけでは域内の低成長の解決にはなりません。南欧諸国において、自由貿易政策、労働市
場の規制緩和、増税、年金支給年齢の引き上げなど、既得権益を撤廃していくことが必要と考えられます。
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(投資環境レポート)
日本株:力強い業績見通し
当市場は、主に①マクロ経済指標の改善、②公的年金による日本株の買い増し、③企業の株主還元の方針強化
による自己資本利益率(ROE)の向上、の3つの要因によりけん引されています。
金融セクターは、金利低下により過去1年半以上にわたり弱含みで推移してきましたが、設備投資と建設需要の
増加による銀行貸出の伸びが、金融セクターにプラスに寄与すると考えています。
2015年度の企業業績見通しでは、昨年以上の伸びが見込まれ、日本経済は力強さを増すと考えています。また、
2016年度の業績見通しについても、10%超の力強い伸びを予想しています。
特に、インフレ率が上昇に転じれば、実質賃金の上昇と消費者マインドの改善が、再び日本の景気回復を促し、
金利は緩やかな上昇に転じて、金融セクターへの追い風になると考えています。
中国株:継続的な金融緩和と財政政策による景気刺激策に注目
継続的な金融緩和と財政政策により、政府の目標とする2015年のGDP成長率7%は達成可能と予想しています。
一連の景気刺激策により、電子商取引、環境保護関連セクター、一部の不動産開発業者などに投資機会がある
と考えられます。
また、中国とヨーロッパを結ぶ一帯一路(次世代のシルクロード)開発に伴い恩恵を受ける建設会社、物流会社、
輸送会社などに注目しています。
アジア株(除く、日本・中国):インド、韓国、台湾に注目
当市場は低インフレに加え、複数の中央銀行による金融緩和政策に下支えされている状況にあります。流動性
が豊富な市場環境下、業績の上方修正やEPS(一株当たりの利益)の力強い成長は、プラスのモメンタムを株式
市場に与えると見ています。政策改革と金融緩和により、長期的に持続可能な成長への道が開かれると考えて
います。
インドでは、内需が回復していることがプラス材料となり、一般消費財、金融、工業などの景気循環セクターは、業
績の上振れが見込まれます。
韓国では、住宅販売価格の上昇と追加金融緩和への期待から、住宅メーカーの業績が回復すると見ています。
台湾では、産業オートメーション技術を保有する企業や、さまざまなものにインターネット機能を持たせる分野に投
資機会があると考えています。
米国の金利上昇、原油価格の下落に伴うデフレリスク、米ドル高のさらなる進行などが、リスク要因としてあげら
れます。
国外旅行の増加や各国の渡航規制の緩和は、旅行、サービス、運輸関連、小売業などの収益拡大を下支えする
と予想されます。また、原油価格の下落は、長期的にインドおよびインドネシアのインフラ投資を加速させると考え
ています。一方、エネルギー、素材関連銘柄については慎重な見方を崩していません。
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