〔週〕ARI 週間投資レポート

審査済A
《審査番号A15- 404
(平成27年2月20日)
(20150223 号)
》
週間投資レポート
日経平均 18,500 円突破が海外投資家を刺激…!?
≪フォーカス≫
主要国の株式市場が年初から最高値を更新するなか、間怠い展開が続いてきた東京市場も日経平均が
約 15 年振りの高値を付け、漸く新たなステージを迎えようとしている。足下では、ウクライナの紛争やギリシ
ャとユーロ圏の危うい関係、世界的な消費者物価のデフレ傾向など悪材料は燻り続けているが、世界経済の
着実な成長、緩和マネーの増大、高い配当利回り、原油安効果等が世界の株高を支えている。
日本企業の業績も堅調で、今3月期は7年ぶりの最高益更新が見込まれ、増配または復配する企業の割
合は3割に達し、2年連続で過去最高を更新する見通しとなっている。さらに、企業経営そのものが 1980 年
代のバブル崩壊以降の縮小均衡から拡大均衡に切り替わりつつある。積み上げられた内部留保が配当、成
長投資、賃金に振り向けられた時、消費と設備投資による経済成長に現実味が増してこよう。
一方、東京市場の上昇持続性に疑問を呈する声も少なくない。その声を打ち消す心理的要素の一つが日
経平均 18,500 円の突破かもしれない。株式市場に大きな影響力を持つ海外投資家が利用するドル換算日
経平均チャートには 156 ドルの壁があると言われる。2006 年5月、2013 年5月には 156 ドルで天井を形成し、
2014 年1月も 156 ドルを前に調整局面に転じた。現在の為替水準で換算すると 156 ドルはちょうど 18,500 円
に相当する。日経平均 18,500 円抜けは海外投資家の目には転換点と映る可能性がありそうだ。
日本でも超低金利が継続するなか、貯蓄から投資という意識変革が徐々に進行している。今春の労使交
渉では昨年以上のベアという期待が高まっているが、実現すれば、企業業績の改善を起点とする日本経済
の好循環が始まるという見方に信憑性が増すだろう。株式市場は未だ来たらざる局面を売買する場…!?
(石飛)
《経済・産業スケジュール》
国内主要経済指標等
23(月)
海外主要経済指標等
日銀金融政策決定会合議事要旨(1月20・21日開催分)
米1月シカゴ連銀景気指数
1月全国スーパー売上高
米1月中古住宅販売件数
《新規上場》
シリコンスタジオ
休場:中国、台湾、ベトナム
1月企業向けサービス価格指数
トルコ中銀金融政策決定会合
米12月S&Pケース・シラー住宅価格指数
24(火)
米2月消費者信頼感指数
イエレンFRB議長が上院で議会証言
休場:中国
25(水)
1月外食売上高
イエレンFRB議長が下院で議会証言
2年国債入札
26(木) 1月建設機械出荷額
27(金)
米1月新築住宅販売件数
米1月消費者物価指数
米1月耐久財受注額
1月自動車各社の生産・販売実績
米12月FHFA住宅価格指数
1月雇用統計
米10-12月期GDP改定値
1月家計調査
米2月シカゴ購買部協会景気指数
1月消費者物価指数
米1月中古住宅販売仮契約
1月鉱工業生産指数
米2月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値
エース経済研究所
―当資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を最終ページ
に記載しています。ご確認の程、よろしくお願い致します。-
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週間投資レポート(20150223 号)
≪Imadas 100 社ポジション≫
予約(カイ)・カイ・判断(カイ)ゾーンの銘柄数は先週の 51 社から 26 社増え 77 社と、買い優勢の
状態にある。逆に予約ウリ・ウリ・判断ウリゾーンの銘柄数は 23 社に減少し売り圧力が後退してい
るとみられることからも、一段高に向けた展開が期待されよう。
( イ マ ダ ス )
Imadas(株価天気図)による
100社ポジション
《②判断(カイ) ゾーン》
《①調整ゾーン》
人
気
度
・
大
衆
心
理
の
推
移
Imadas
(データ日
2/19
週中間値 )
《④判断(ウリ) ゾーン》
《③過熱ゾーン》
《判断ゾーン》
追撃カイや
追撃ウリ、
STC(fast)
もしくは見送り
など個別の
判断を要する
STC(slow)
●
●
●
●
●
●
週ベース
週ベース
2月19日 終値ベース
NYダウ・ナスダック
日経平均
指
標
為替(円/ドルレート)
A〔予約(カイ) 〕
A〔カ イ〕
(2社)
7261 マツダ
3765 ガンホー
2121 ミクシィ
B〔カ イ〕
20%
7731
7974
6301
6753
5333
A〔予約(ウリ) 〕
(51社)
《20~80%でのGクロス銘柄》
B〔予約(カイ) 〕
(13社)
《20~80%でFast上向き転換》
6479 ミネベア
(10社)
1801 大成建
4114 日触媒
9735 セコム
7012 川 重
4503 アステラス薬
9101 郵 船
8411 みずほ
9433 KDDI
8697 JPX
4063 信越化
7259 アイシン精
1925 大和ハウス
6971 京セラ
6952 カシオ
5401 新日鉄住
6981 村田製
8750 第一生命
6506 安川電
5802 住友電
7733 オリンパス
4004 昭電工
7269 スズキ
《かつ13週移動が上向き》
《かつ13週移動が上向き》
【注意喚起】
なし
【ファイナンス】
なし
〔判断(カイ) 〕
(1社)
ニコン
任天堂
コマツ
シャープ
ガイシ
4502
7203
8028
6758
8267
4523
4755
8113
9020
9104
9437
7267
5108
1570
5411
8306
4901
6954
6302
7201
6857
1605
8058
6702
9843
1812
1803
8316
4689
8591
8802
8031
5232
6963
1802
8002
6902
8604
8830
5233
8801
6752
7752
6503
6701
7011
武 田
トヨタ
Fマート
ソニー
イオン
エーザイ
楽 天
ユニチャーム
JR東日本
商船三井
NTTドコモ
ホンダ
ブリヂストン
日経レバ
JFEHD
三菱UFJ
富士フイルム
ファナック
住友重
日産自
アドバンテ
国際帝石
三菱商
富士通
ニトリHD
鹿 島
清水建
三井住友
ヤフー
オリックス
菱地所
三井物
住阪セメ
ローム
大林組
丸 紅
デンソー
野村HD
住友不
太平洋セメ
三井不
パナソニック
リコー
三菱電
NEC
三菱重
A〔ウ リ〕
(3社)
〔判断(ウリ) 〕
(0社)
5201 旭硝子
3436 SUMCO
6762 TDK
(20社)
3402
6988
6135
6594
3405
5713
6367
6976
東 レ
日東電
牧野フ
日電産
クラレ
住友鉱
ダイキン
太陽誘電
8035
7751
9983
2802
東エレク
キヤノン
ファーストリテイ
味の素
7013
6501
7270
4902
6502
6305
IHI
日 立
富士重
コニカミノルタ
東 芝
日立建
80%
40%
20%
《かつ13週移動が下向き》
7832 バンナムHD
9984 ソフトバンク
60%
《かつ13週移動が下向き》
40%
STC低
Imadas(株価天気図)による注目銘柄
A〔予約(カイ)〕
STC高
60%
B〔ウ リ〕
《80~20%でのDクロス銘柄》
B〔予約(ウリ) 〕
(0社)
《80~20%でFast下向き転換》
(0社)
(注)B〔カイ〕発信銘柄の条件は修STC20~80%でGクロスかつ13週移動平均が上向き
(注)B〔ウリ〕発信銘柄の条件は修STC80~20%でDクロスかつ13週移動平均が下向き
◇
指
標
マツダ(7261) B〔カイ〕 安川電(6506)、村田製(6981)
エース経済研究所
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週間投資レポート(20150223 号)
≪アナリストの注目銘柄≫
清水建設(東1:1803)
15/3期
(予想)
前期比
(株価2月16日 808円、時価総額 6371億円)
売上高
経常利益
当期利益
EPS
PER
1兆5400円
500億円
290億円
37円
21倍
+3%
+71%
+104%
建設事業の進化、重点3事業の着実な成長、経営基盤の拡充を継続的に推進。
①15/3期第3Qは7%増収の1兆894億円、経常利益2.1倍の376億
円、純利益2.9倍の235億円。建築の利益率が大幅改善。受注5%増の1
兆923億円と順調。
②通期計画を上方修正、受注+2600億円、売上高+400億円、経常利益+
100億円。完工高1兆3800億円→1兆4200億円、同利益980億円
→1025億円、建築を中心に工事利益率の改善が継続。期末1円増配、年8
円に。 (石飛)
ホットランド(東M:3196)
15/12期
(予想)
前期比
(株価2月16日 3150円、時価総額 283億円)
売上高
経常利益
当期利益
EPS
PER
304億円
18億円
10億円
110円
28倍
+11%
▲10%
+6%
「築地銀だこ」など低価格の和風ファストフード業態が主力。
①14/12期は33%増収の273.8億円、187%営業増益の17.8億
円、98%経常増益の20.5億円と営業利益以外は上場時のガイダンスを上
回った。
②15/12期は出店128店(「築地銀だこ」46店、「クロワッサンたい焼
き 銀のあん」23店等)、既存店±0%超を前提に2桁増収を計画。各業態
のブラッシュアップ、食材調達ルートの開拓を推進。なお、プレミアムカフェ
の「コーヒービーン」は8店出店予定。 (和田)
イオンフィナンシャルサービス(東1:8570)
15/3期
(予想)
前期比
(株価2月16日 2467円、時価総額 5142億円)
経常収益
経常利益
当期利益
EPS
PER
3200億円
510億円
265億円
128円
19倍
+12%
+24%
+28%
小売業と金融業が融合した総合金融グループ。
①15/3期第3Qは16%増収の2380億円、40%経常増益の341億円。
連結有効会員数3531万人(期首比+141万人)、国内2434万人(同
+89万人)。
②第3Qの進捗は営業収益74%、経常利益67%、当期利益75%、通期計画
は据え置き。イオンディズニーカードの募集強化、販促強化などで、前年の増
税前駆け込み需要の反動に対応。海外は融資の利便性向上、人件費や貸倒費用
の抑制に注力。 (石飛)
エース経済研究所
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週間投資レポート(20150223 号)
≪トピックスコーナー≫
資本効率の高い企業を評価する動きへ
企業が資本効率を高めることは、株価を支える大きな要因に !?
上場会社が資本効率を高めるため豊富な手元資金を使い始めています。90兆円を超える手元資金が、自社株
買いなど株主配分や成長のための企業買収へ向かうなど、ROE(自己資本利益率)向上へ意識を高めており、
市場でも資金をうまく使う企業を高く評価する動きが広がっています。
さて、東証が1月に企業価値向上表彰会社を発表しました。この賞は、企業価値の向上を実現している上場
企業のうち、資本コストをはじめとする企業価値向上を実践している企業を表彰するものです。今回の選定で
2014年度の大賞にはオムロンが選ばれました。ファイナリスト4社に選ばれたのはオムロン以外ではTOTO、
ピジョン、東京ガスの3社で、今後もこうした資本効率を高める企業に注目が集まることが予想されます。
東証の企業価値向上表彰会社、選定方法
実施時期
選定方法・選定プロセス
●ROEに基づいた定量的な選定
2014年6月
・東証市場に上場する全上場会社の中から、過去数年間の
ROEの平均または成長率が良好な企業400社を選抜。
●簡易アンケート及び財務数値に基づいた選定
・上記の方法により選抜した400社について、
2014年7月
~8月
資本コストに係る認識等を確認する簡易アンケート調査を実施。

所定の算式により連結財務諸表数値等から資本コスト(WACC)

や企業価値創出額等を算定。
・これらの結果を踏まえ、50社を選抜。
●経営態勢等に関する詳細なアンケートに基づいた定性的な選定
・上記の方法により選抜した50社に対して、企業価値向上を図る
ための経営の実践状況を確認する詳細なアンケート調査を実施。
・アンケートの回答内容を踏まえ、4社をファイナリストとして選抜。
2014年8月
~10月
2015年1月7日
発表
●表彰会社の決定
・上場会社表彰選定委員会がファイナリストのトップマネジメント
に対してインタビューを実施。併せて投資者から意見を募集。
・インタビューの結果等に基づき上場会社表彰選定委員会が審議を行い、
オムロン株式会社を大賞とし、TOTO株式会社、ピジョン株式会社
及び東京瓦斯株式会社を優秀賞とすることを決定。
14年6月に東証に上場する全銘柄を対象に定量的な分析で400社を選別。最終段階としてファイナリスト
の企業のトップマネジメントに対しインタビューを行うとともに、投資家からの意見を募集して大賞を決定。
東証、2014年度、企業価値向上表彰企業
大賞
オムロン (6645:市場第一部)
大賞
(1社)
④
大賞候補会社
ファイナリスト
(数社)
③
表彰対象
50社選抜
②
表彰対象
400社選抜
①
全上場会社
(約3400社)
独自のセンシング&コントロール技術を強みとするオートメーション
のリーディングカンパニー。110を超える国々で、制御機器・電子
部品・車載・社会システム・ヘルスケア・環境など成長性の高い事業
を展開している。「企業は社会の公器である」という企業理念を掲げ、
事業を通じイノベーションを起こして世界の人々が抱える様々な課題
を解決し、グローバル社会の持続的な発展に貢献している。
優秀賞
TOTO (5332:市場第一部)
水まわりを中心とした住宅設備機器メーカーで、2017年に創立100
周年を迎える。国内ではリフォーム市場に注力、また、グローバル展
開を加速させ、「社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企
業」となることを目指している。「国民の生活文化を向上させたい」
「健康で文化的な生活を提供したい」という創立者の想いを大切にし、
「高い技術力で造られる環境に配慮した商品」を世界中の人々へ提供
し続けていく。
ピジョン (7956:市場第一部)
妊娠・出産・子育て、そして介護を通して手助けを必要とするすべて
の人々に対し、経営理念である「愛」を製品やサービスの形で提供す
ることを柱として事業を展開している。半世紀にわたる赤ちゃんの哺
乳研究や乳幼児発達研究から生まれる商品開発と改良により、日本、
中国、北米、欧州、アジア各国など、グローバル市場でのブランド力
強化を図ることで、「世界の赤ちゃんとご家族に最も信頼される育児
用品メーカー」を目指している。
東京瓦斯 (9531:市場第一部)
日本最大のガス会社として都市ガス事業を中心に天然ガスの強みを活
かした事業を展開している。創業以来130年をかけて、1100万件を
超えるお客さまと6万㎞に及ぶネットワークを有するとともに、首都
圏を商圏とし強固な事業基盤を築いている。今後は関東の都市ガス事
業に軸足をおきつつ、電力事業・海外事業の拡大によって総合エネル
ギー企業グループへ進化するとともにグローバル展開を加速し、さら
なる成長と企業価値向上を目指している。
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審査済 A
ACE Research Institute
金融商品取引法に基づく表示事項
■本資料をお客様にご提供する金融商品取引業者名等
商号等:
加入協会:
エース証券株式会社
金融商品取引業者
近畿財務局長(金商)第 6 号
日本証券業協会
指定紛争解決機関:
特定非営利活動法人 証券・金融商品あっせん相談センター
■手数料等及びリスクについて
●株式の売買には、約定代金に対して最大 1.242%の手数料(約定代金が 100 万円
以下の場合、最低手数料 2,700 円)(税込み)が必要となります。●株式は、株価の変
動により、損失を生じるおそれがあります。●上場有価証券等書面の内容をよくお読み
ください。●外国株式は、為替相場の変動等により、損失を生じるおそれがあります。●非上
場債券(国債、地方債、政府保証債、社債)を当社が相手方となりお買い付けいただ
く場合は、購入対価のみお支払いいただきます。●債券は、金利水準の変動等により
価格が上下し、損失を生じるおそれがあります。●外国債券は、為替相場の変動等に
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クは異なりますので、上場有価証券等書面、当該商品等の契約締結前交付書面や目論
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エース証券及びエース経済研究所(以下、ARI) 免責事項等
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及び投資目的が異なるすべてのお客様に、一律に適合するとは限りません。また、株式・
債券等の有価証券の投資には、「手数料等及びリスクについて」に記載のとおり、
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