芳賀町農業再生協議会水田フル活用ビジョン 1 地域の作物作付の現状、地域が抱える課題 芳賀町は栃木県東南部に位置し、都心から100㎞圏で、東西約8.6㎞、南北約14. 2㎞で総面積は7,023haである。芳賀町は、古くから県内有数の稲作地帯として知 られており、水田面積が3,137ha(約44%)を占めている。 また、昭和30年代から圃場整備に取組み、農作業の効率化を進めており、圃場整備率 は85%まで完了している。 農家戸数は1,449戸であり一戸当たりの耕地面積は2.1haである。 稲作は、町の基幹作物としてだけでなく、加工米、飼料米も転作作物として順調な推移 を保ち続けている。 また、平成26年にオープンした市貝町直売所であるさしばの里いちかいとも連携し て農作物を販売することが決定している。 地域が抱える問題として農業者の高齢化および後継者不足があげられる。新規就農者 はいるものの、それを上回る離農者がいるため農家数は減少している。 2 作物ごとの取組方針 (1)主食用米 水稲は、農地、水、環境保全向上対策に取り組み生産の強化に努める。米の販売は、 米政策改革における価格形成と流通の変化に即して、適確なマーケット情報の収集分 析に努めるとともに、これまでの系統販売に加えて安定した独自の販路拡大にも取組 むこととし、特別栽培米など売れる米作りを推進する。 生産面では、消費者と実需者のニーズに即した特別栽培米づくりを重点に取組むこ ととする。 (2)非主食用米 ア 加工用米 自給率向上のためJA及び集協と連携し、休耕や不作付地の解消を図る。 イ 飼料用米 生産数量目標の達成と自給率の向上のため転作作物の中心作物に位置付ける。ま た、国からの産地交付金を活用し多収性専用品種の導入によりJAと連携し、地域 の生産拡大を図る。 (3)麦、大豆 麦は、自給力向上の戦略的作物の筆頭として、また、地域農業経営の確立、向上を推進 する上で最も重要な作物であるので、 生産性及び高品質に努めながら用途に応じた品質の 向上を図る。麦類は、規模拡大、作業単位の大型化により生産性が増すことから、生産基 盤の整備、圃場の団地化、作業受委託の促進、効率的な機械利用、施設の利用体制の確立 を推進し、作付面積を拡大する。 大豆は、連作障害等により収量が上がらず作付面積の低迷が課題となっている。低コス ト生産体制の確立を推進するとともに、 実需者ニーズに応じた品種の導入、 転換に取組み、 病害虫防除の実施等により収穫量の増加と品質の向上を図りながら作付面積を維持する。 (4)そば、なたね そばは、水田地帯においては転作作物との意識が強く生産者毎に取組みの差が大き いため、基本技術の徹底を通じて生産者等の意識向上を図るなど、適正な栽培管理を 推進し作付面積を維持する。 なたねについては、現状では生産者がいない。芳賀町はいちご及びなしの生産者が 多く、なたねはミツバチ交配に影響を及ぼすため、今後も作付を推進しない。 (5)野菜 いちご、トマト、なす、レタス、ブロッコリー、しゅんぎく、にら、たまねぎの生 産拡大を図る。 (6)不作付地の解消 加工用米・飼料用米の作付を推進する。また農地の実情に合わせて野菜を推進する。 3 作物ごとの作付予定面積 作物 平成 25 年度の作付面積 平成 26 年度の作付予定面積 平成 28 年度の目標作付面積 (ha) (ha) (ha) 主食用米 1818.6 1820.0 1820.0 加工用米 185.9 200.0 200.0 16.8 16.0 16.0 米粉用米 0 0 0 飼料用米 72.1 80.0 80.0 WCS用稲 39.1 39.1 39.0 441.3 445.0 500.0 大豆 94.8 90.0 95.0 飼料作物 45.4 45.4 45.4 そば 49.8 49.8 49.8 なたね 0 0 0 その他地域振興作物 0 0 0 備蓄米 麦 4 平成 28 年度に向けた取組及び目標 取組 対象作物 番号 取組 分類 ※ 指標 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 28 年度 (現状値) (予定) (目標値) ※「分類」欄については、要綱(別紙 10)の2(5)のア、イ、ウのいずれに該当するか記入して下さい。 (複数該当する場合には、ア、イ、ウのうち主たる取組の記号をいずれか 1 つ記入して下さい。) ア 農業・農村の所得増加につながる作物生産の取組 イ 生産性向上等、低コスト化に取り組む作物生産の取組 ウ 地域特産品など、ニーズの高い産品の産地化を図るための取組を行いながら付加価値の高い作物 を生産する取組 5 産地交付金の活用方法の明細 別紙のとおり
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