柳川市農業再生協議会水田フル活用ビジョン

柳川市農業再生協議会水田フル活用ビジョン
1
地域の作物作付の現状、地域が抱える課題
柳川市では、全耕地面積に占める主食用米面積の割合が約 52%で、転作作物
に占める大豆の面積が多く、裏作麦の作付も約 75%と非常に盛んであり、土地
利用型作物の担い手への集積が進んでいる。
主食用米の需要が減少する中、今後においてもさらに大豆作付を促進するこ
とで、水田面積の維持を図っていく必要がある。
また、農家の高齢化が進んでおり、農家戸数の減少がみられる中、担い手経
営体基盤の維持・強化と後継者の確保・育成が喫緊の課題となっている。
2
作物ごとの取組方針
柳川市内の約 3850ha(不作付地を含む)の水田について、基本的な考え方と
して需要に応じた作物の作付を基本とする。主食用米の需要減に対しては、大
豆の作付拡大を基本に推進する。なお、圃場の条件等により、大豆の作付が難
しい地域では、需要の高い加工用米を積極的に推進する。また、水田における
野菜等の園芸作物が定着していることを踏まえ、振興作物についても、産地の
維持・拡大を図る。
(1)主食用米
望まれる米作りの徹底によって米主産地としての地位を確保する。前年
の需要動向や実需者の意向を勘案しつつ、米の生産を行う。
(2)非主食用米
ア
飼料用米
主食用米の需要減が見込まれる中、転作作物の一つとして、飼料用米を位
置づけ産地交付金を活用した多収性専用品種の導入推進を図る
イ
米粉用米
主食用米の需要減が見込まれる中、転作作物の一つとして、米粉用米を位
置づける。
ウ
WCS用稲
主食用米の需要減が見込まれる中、転作作物の一つとして、WCS用稲を
位置づけ実需者との連携を図る。
エ
加工用米
実需者の要望に対応できるように、需要に応じて加工用米の作付を推進す
る。
(3)麦、大豆
現在作付している圃場においては、生産技術の向上に取り組みながら、
団地化及びブロックローテーションを継続し、今後においても麦・大豆の
作付面積を維持・拡大する。また、大豆においては産地交付金を活用して、
担い手による作付面積を現行の 216ha から H28 年には 230ha に拡大し、団
地化の取組みとして作付面積を現行の 1084ha から H28 年には 1100ha まで
拡大する。
(4)野菜、花き、果樹
農家の所得向上を図るため、振興品目として「なす」「いちご」「アスパ
ラガス」「トマト」「レタス」等これまで定着している野菜、花き、果樹、
い草についても産地交付金を活用しつつ、現行の作付面積を維持、拡大を
図る。
(5)不作付地の解消
現行の不作付地は、486 ㎡となっており工事の機械置場となっている。工
事が終わり次第、米、麦、大豆の作付けを行うことで解消を図る。
3 作物ごとの作付予定面積
作物
(ha)
平成 25 年度の
平成 28 年度の
平成 30 年度の
作付面積
作付予定面積
目標作付面積
(ha)
(ha)
(ha)
主食用米
2072
2027
2027
飼料用米
2
6
8
米粉用米
0
9
15
WCS 用稲
37
43
48
加工用米
12
12
15
0
0
0
麦
2828
2824
2855
大豆
1300
1365
1419
飼料作物
3
4
4
そば
0
0
0
なたね
0
0
0
128
118
120
花き・花木
6
5
5
果樹
1
1
1
その他(い草)
5
1
1
備蓄米
その他地域振興
作物
野菜
4 平成 28 年度に向けた取組及び目標
取組
対象作物
取組
1
大豆
団地化による作付
2
大豆
番号
担い手及び認定農
業者による作付
分類
※
指標
(ha)
平成 25 年度
平成 28 年度
28 年度の
(現状値)
(目標値)
支援の有無
イ
実施面積
1084
1100
有
イ
実施面積
216
230
有
ア 農業・農村の所得増加につながる作物生産の取組
イ 生産性向上等、低コスト化に取り組む作物生産の取組
ウ
地域特産品など、ニーズの高い産品の産地化を図るための取組を行いながら付加価値の
高い作物を生産する取組