極端紫外光源輝度を高め、 かつ寿命を長くする標的材料 東京工業大学 資源化学研究所 准教授 長井 圭治 1 本技術の概略 高強度レーザー 1010 W/cm2 低密度材料 (超集積材料) 1 mm EUVほか モノリシックな低密度材料(超集積材料)にレーザーを集光することにより、 レーザープラズマの温度・密度の制御性を高められる。 次世代半導体産業で求められているEUV源ほか量子線源を、コンパクト化。 2 CE (%/2πsr/2%BW) 同じレーザーでも低密度標的により高効率 Nd:YAG [1064 nm, 10ns] 2.5 2.0 1.5 1.0 Sn (bulk) SnO 2 (23%) SnO 2 (7%) 0.5 0 2 4 6 8 10 12 Laser intensity ● Sn (7.36 g/cm3) (x1010 W/cm2) ■ SnO2 (1.48 g/cm3) Appl. Phys. Lett., 88, ◆ SnO2 (0.45 g/cm3) 161501, (2006). 3 レーザー誘起EUV発生 ラボレベルの小型加速器 レーザー 高強度レーザー 量子線 通常は巨大な加速器で作られる量子線 を実験室で発生させる! しかもパルス 巨大な加速器 超集積材料 (プラズマ源) KEKB 発生部 真空チャンバー Spring-8 超集積材料により量子線発生 量子線により超集積材料の製造/評価 1台で両方の分野を開拓 4 従来技術とその問題点 Mooreの法則の実現のためにEUVリソグラフィーは第一候補に 期待されつつも、高強度光源の安定性と大出力化に出遅れ。 16 nm 5 従来技術とその問題点 193 nm以下の波長によるリソグラフィーでは、 レンズが使用できないため、比較的 高反射率ミラーの存在する13.5 nm光源が 求められている。 その高出力光源開発は大幅に遅れている。 レーザー条件は定まってきたが、ターゲットが問 題。 6 従来技術とその問題点 1) レジスト材料他、開発用光源が放射光しか ない。(光源以外の研究も高コスト化) 2) レーザーの最適化や基礎物理はすでに明 らかである。 3) 高繰り返しターゲットの供給法が未解決 4) 高繰り返しに発生するデブリ除去が未解決 7 新技術の特徴・従来技術との比較 1)従来技術の問題点であった、ターゲットを高 精度に供給する材料合成法を明らかにした。 2)低コストに、研究用の13.5 nm光源が実現可 能。 3)市販の高繰り返しレーザーと組み合わせて、 新材料の高繰り返し照射実験が可能。 4)(3)が進むことで、リソ用の光源用のターゲッ ト供給も可能となる。 8 想定される用途 • リソグラフィー関連研究用13.5 nm光源。 • リソグラフィー用13.5 nm光源のターゲット供 給モジュール。 • レーザープラズマ加速器(高速電子、高速イ オン発生)用、ターゲット供給。 • 小型医療応用加速器 9 実用化に向けた課題 • 現在、低密度スズの合成方法と、そのレー ザー照射による13.5 nmの高効率発生につい て実証済み。大量合成法も実証済み。しかし、 デブリ量を減らす点と高繰り返し供給が未解 決である。 10 実用化に向けた課題 • 今後、ターゲット質量を減らした、低密度ター ゲットへのレーザー照射について実験データ を取得し、13.5 nm発光量の計測、デブリ量の 計測を行う。 • 実用化に向けて、高繰り返しレーザーへの連 続照射技術を確立する必要もあり。 11 企業への期待 • 未解決のデブリ除去については、真空系の改 良とデブリシールド技術により克服できると考 えている。 • 真空装置の技術を持つ企業との共同研究を 希望。 • また、ターゲット材料を事業化する企業への 技術移転を希望。 12 本技術に関する知的財産権 • 発明の名称 :放射線源用ターゲット、その 製造方法及び放射線発生装置 • 登録番号 • 権利者 • 発明者 :第5234448号 :東京工業大学 :長井圭治ほか 13 本技術に関する知的財産権 • 発明の名称 :極端紫外光源及び極端紫外光 源用ターゲット ほか4件 • 登録番号 :第4406730号、第4565194号、 第4961529号、第5176037号、第5176052号 • 権利者 :大阪大学 • 発明者 :長井圭治ほか 14 お問い合わせ先 東京工業大学 産学連携コーディネーター 林 ゆう子 TEL 03-5734 - 7637 FAX 03-5734 - 7694 e-mail [email protected] 15
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