ワンランク上のハロゲンフリー エポキシ化合物を使ってみませんか! 産業科学研究所 生体・分子系研究部門 助教 市原潤子 山口俊郎 <研究の背景> <ワンランク上のハロゲンフリー化> 電気・電子産業分野おいて、電子部品の高機能 化が進み、対応して主要原料のエポキシ樹脂 (エ ポキシ化合物)は、高性能化・高寿命化の実現の ためにハロゲンフリー化が要求されている。 現状汎用型エポキシ化合物の低ハロゲン化物( 900 ppm以下)は流通するが、ワンランク上のハロ ゲンフリーのエポキシ化合物は存在しない。 ハロゲンフリー現行規格:銅張積層板(CCL)として JPCA‐ES‐01‐1999 Br < 900ppm, Cl < 900ppm 左記問題に対応可能な技術の内容 【ノンハライト法:粉体状態で反応させる画期的で環 境にやさしい技術】 反応装置1台で、反応から単離・リユースまで繰り返 し行える簡便な製造システム ワンランク上のハロゲンフリーのエポキシ化合物の 製造に成功 (ハロゲン 8 ppm (検出限界) 以下) ノンハライト法 ノンハライト法の特徴 粉体状態で効率良く反応させる技術 省資源・省エネルギー型の環境にやさしい製造システム ノンハライト® aq.H2O2 ポリ酸触媒/アパタイト粉体 O H2O 反応率 >99% 選択率 >99% ノンハライト®(ポリ酸触媒/アパタイトから成る粉体)に,有 機化合物と過酸化水素水を染み込ませ、粉体状態で静置 すれば、 ワンランク上のハロゲンフリーエポキシ化合物が 得られる ワンランク上のハロゲンフリーのエポキシ化合ぶ物の合成 製造中にエポキシ環が開環するような 合成しにくいグリシジルエーテル型エポキシ化合物にも適用 従来技術とその問題点 塩素含有量 1‐10% • ハロヒドリン法:エピクロロヒドリンを用いる方法で、生 ノンハライト® aq.H2O2 • 全工程で原料にハロゲン化物を用いないことで、ワンランク 上のハロゲンフリー化を実現 • “粉体の表面”という特殊な反応場を利用した温和な反応→ 触媒の劣化や副反応を抑制し、高純度を達成 • 副反応の抑制:エポキシ環の開環 • ノンハライト®のリユース が可能(>25回まで確認) • 廃棄物は水のみ • 簡便な反応操作および単離操作 • (かければ)高温・高圧不要、特殊素材不要。 • 少量・多品目の製造に対応 H2O ハロゲンフリー ジグリシジルエーテル型 成物は1‐10%の有機塩素化合物を含む。塩素含有量を900 ppm以下に抑えるには、精密蒸留を繰り返し行うことが必要 →工程増加 • 過酢酸法:脂環式系エポキシ化合物の合成に有効であ 原料としてハロゲン化物を一切用いない酸化反応 るが、多量の廃棄物(酢酸)が副生 →→ワンランク上のハロゲンフリー化合物を得ることができる。 ワンランク上のハロゲンフリー エポキシ化合物を使ってみませんか! 産業科学研究所 生体・分子系研究部門 助教 市原潤子 山口俊郎 ワンランク上のハロゲンフリー エポキシ化合物の製造フロー ワンランク上のハロゲンフリー エポキシ化合物合成例 透明性のエポキシ樹脂原料 反応性希釈剤 反応性希釈剤 耐熱性エポキシ樹脂原料 ワンランク上の阪大ハロゲンフリーエポキシを使って 製造した御社の製品の評価してみませんか! ワンランク上のハロゲンフリーエポキシ製品 反応性希釈剤 阪大ハロゲンフリー エポキシ希釈剤 and/or 他社希釈剤 エポキシ化合物 ワンランク上の 阪大ハロゲンフリーエポキシ and / or セロキサイド(CMCC) フィラー ハロゲンフリーエポキシ製品 の性能評価 実用化に向けた課題 企業への期待 電子部品メーカー: 「ワンランク上のハロゲンフリーエポキシ化合物が本当に必要な最終製品掘」 「ワンランク上のハロゲンフリー製品の開発」 エポキシ化合物メーカー: 電子部品メーカーへの橋渡しおよび製造 知財状況:固相系酸化反応システム:特許5376505号 出願人:大阪大学、発明者:市原潤子、山口俊郎
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