パッシブ支持方向の制振機能を 備えた磁気浮上機構 埼玉大学 理工学研究科 人間支援・生産科学部門 教授 水野 毅 従来技術とその問題点(1) 磁気浮上:磁気力を利用して物体を支持 ・非接触 → 無摩耗,無騒音 ・無潤滑 → 真空,高温,低温 特殊環境下の支持機構として理想的 従来技術とその問題点(2) 電磁石の吸引力を利用した方式 (吸引制御式磁気浮上) 無制御では不安定 → 制御装置が不可欠 ・センサ ・コントローラ ・アンプ 高コスト 従来技術とその問題点(3) 端効果 (Edge effects)の利用 能動形浮上と併用 低コスト・省スペース 従来技術とその問題点(4) 減衰が小さい 振動・共振 能動形浮上と併用 低コスト・省スペース 新技術の特徴(1) 吸引力 横ずれ力 を利用 吸引力 新技術の特徴(2) バイアス電流で可変剛性 新技術の特徴(3) 剛性の定数 k+Δk (I+ΔI ) 新技術の特徴(4) xx 0 k k k k xx 0 x xx 0 k xx 0 k k x xx 0 k k xx 0 k 9 新技術の特徴(5) mx kx 0 x x x 高剛性 k+Δk x x x 低剛性 k 可変剛性 k+Δk k 振動を減衰させることが可能 従来技術との比較 ◎制振方向の電磁石が不要 方 式 能動支持 受動支持 本技術 効 果 ◎ × ○ コスト × ◎ ○ サイズ × ◎ ○ 新技術の効果(1) 変位センサ 電磁石 板ばね 外乱発生用ア クチュエータ 電磁石 浮上対象物 Amplifier + z z I0 PID x I0 -1 - + Amplifier Displacement [mm] Displacement [mm] 新技術の効果(2) I=0[A] f=3.5[Hz] Time [s] 44%の 剛性変化 I=1[A] f=4.3[Hz] Time [s] Amplifier + z z I0 PID ± DI DI sgn( xx& ) I0 -1 - + Amplifier x x 新技術の効果(3) Displacement [mm] Displacement [mm] 振幅が5%まで 減衰する時間 切替なし:64.0[s] Time [s] 切替なし: 2.5[s] Time [s] 整定時間 1/25 想定される用途 パッシブ支持を利用した磁気浮上装置 低コスト・省スペースかつ高性能 ・ターボ分子ポンプ(高真空) ・搬送装置(クリーンルーム) ・ジャイロセンサ 実用化に向けた課題 •制振方向にセンサが必要 •制振効果が小さい 課題の克服 •制振方向のセンサを除く •制御則及び磁極構造の改良 企業への期待 開発する企業 ◎磁気浮上装置 利用する企業 共同研究・開発を希望 本技術に関する知的財産権 発明の名称:磁気浮上装置とその制御方法 (特願 2014-103797) 出願人 :国立大学法人 埼玉大学 発明者 :水野 外国出願 : PCT/JP2015/055039 毅 お問い合わせ先 埼玉大学 研究機構 オープンイノベーションセンター 専任准教授 橋本 智 TEL 048-714- 2038 FAX 048-858- 9419 e-mail [email protected]
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