6 月 9 日 課題 解説 G を群、H を G の(正規とは限らない)部分群、N 、N ′ を G の正規部分群とする。このとき、 (1) H ∩ N は H の正規部分群であることを示せ。 (2) N H := { nh | n ∈ N, h ∈ H }、HN := { hn | h ∈ H, n ∈ N } とするとき、 (i) N H = HN であることを示せ。 (ii) N H は G の部分群であることを示せ。 (3) N1 N2 := { n1 n2 | n1 ∈ N1 , n2 ∈ N2 } とするとき、N1 N2 は G の正規部分群であることを示せ。 (1) H 、N が G の部分群であることより、H ∩ N も G の部分群。あとは、∀n ∈ H ∩ N 、∀h ∈ H に対し、h−1 nh ∈ H ∩ N 、すなわち、h−1 nh ∈ H 、かつ h−1 nh ∈ N がいえればよい。これは、h、n ∈ H より h−1 nh ∈ H であることと、N ▹ G で h ∈ H ⊂ G だから、h−1 nh ∈ N であることからいえる。 (2) (i) N H ⊂ HN かつ、N H ⊃ HN がいえればよい。 N H ⊂ HN の証明 : 任意の n ∈ N 、h ∈ H に対し、 nh = h(h−1 nh) だが、h ∈ H で、N が正規部分群だから、h−1 nh ∈ N がいえるので、nh ∈ HN 。よって、N H ⊂ HN 。 N H ⊃ HN の証明 : 任意の n ∈ N 、h ∈ H に対し、 hn = (hnh−1 )h より、上と同様に示せる。 (ii) G の単位元 e は、N にも H にも含まれるので、e ∈ N H 。よって、N H ̸= ϕ。あとは、n1 h1 、n2 h2 ∈ N H に対し、 n1 h1 (n2 h2 )−1 ∈ N H であることを示す。 −1 −1 −1 −1 −1 n1 h1 (n2 h2 )−1 = n1 h1 h−1 n2 h2 h−1 2 n2 = n1 (h2 h1 ) 1 h1 h2 −1 −1 −1 −1 ここで、n1 、(h2 h−1 n2 h2 h−1 ∈ N H がいえた。 1 ) 1 ∈ N 、h1 h2 ∈ H より、n1 h1 (n2 h2 ) (3) (2) より、N1 N2 が G の部分群であることはいえるので、n1 ∈ N1 、n2 ∈ N2 としたとき、任意の g ∈ G に対し g −1 n1 n2 g ∈ N N ′ であることがいえればよいが、これは、 g −1 n1 n2 g = (g −1 n1 g)(g −1 n2 g) であることと、g −1 n1 g ∈ N1 、g −1 n2 g ∈ N2 であることからいえる。 1
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